市民と議員の条例づくり交流会議
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◆第2分科会「再検証・都市計画における議会の役割」
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現場からの報告(2)「都市計画決定その後と規制緩和政策」
安藤正義(川越市民オンブズマン)
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私の住む埼玉県川越市には、市民参加条例も、まちづくり条例も、自治基本条例もない。要するに市民と議会と行政の関係をルール化するものが全くない。市民が行政に対してものを言おうという姿勢もない。
私はもともと土建屋の仕事をしてきたが、たまたま自宅が区画整理の指定に入ってしまった。それが行政や議会との関わりの始まりで、今の都市計画が「あれもだめ、これもだめ」と、何十年も制限をかけ続けるものになっていることが分かり、一体これはなぜなのか、なぜ自分の土地を自由にすることが区画整理のために何十年もできないでいるのかという疑問が原点となっている。
今日のテーマは議会と都市計画の関わりということだが、総合計画の審議会や都市計画審議会には議員も委員として委嘱されて入っている。つまりそういう形で議会も都市計画に関与している。このことの意識をまず持つべき。それなしに「議会は法律でこれができない、あれができない」と言っても始まらない。
議会の一般質問で議員が「区画整理がなぜ進まないのか」と質問しても、行政は正面から答えず「それはあなたの意見」として終わってしまう。とにかく都市計画に関する権限が議会に配分されなければ、いくら議会に対し請願しても意味がない。それどころか川越市では、陳情という制度を認めていない。41年前に議会がそう決めた。しかし市民への案内では、あたかも請願と陳情の両方の制度があるかのように偽ってきた。私が問題にするまで、41年間も。そのような自治体である。
どうしたら市民と議会が近づけるか、そのための場所をつくれないかと、私も3年ほど活動を続けてきた。最初は議員が結構参加していたが、今では議員が来なくなった。そのような状況で、市民参加条例やまちづくり条例をつくろうという声自体が出てこない。
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