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■ 第96号(2010年8月11日発行)
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容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース
第96号 2010年8月11日
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■区長になった理由
8月6日、江東区で開催された第15回東京とことん討論会での江東区
長のお話を紹介します。
「私は学生時代に江東区はくさいと言われ、このまちを何とかしようと
政治家を志し議員を経て区長になった。江戸時代、ごみは永代島に出すよ
うにとおふれがでた。それからごみの埋め立てが始まり、以来江戸・東京
のごみを受け入れ続けてきた。
杉並清掃工場の建設が地元民の反対で建設できなくなったことを契機に、
それならば杉並のごみを受け入れないと1970年代ごみ戦争が勃発。
(1971年9月28日第2回都議会にて美濃部都知事「ごみ戦争」宣言。
編集部注)
その結果、負担の公平化として23区各区に清掃工場建設が始まり、そ
の後40年かかって今年からごみの負担金制度も始まった。
ごみ問題は、まずごみを減らすこと。そしてできるだけ燃やさずに資源
化すること。今自分に何ができるか。次世代の子どもたちにより良い環境
を残すために何でもやろう、今日から一緒に!」と熱く語られました。
各自治体の首長も同じ想いだと思います。
まずごみを減らすために、2R(リデュース・リユース)を促進し、
回収・リサイクルコストを製品価格に内部化することから始めましょう。
10月から始まる請願署名活動にぜひご協力ください。
(中井八千代)
------ 目 次 -- C o n t e n t s ------
巻頭言
1、プラ製容器包装再商品化手法検討会合同会合第16回傍聴報告
2、「プラスチック製容器包装の再商品化手法及び入札制度の在り方に係
る取りまとめ(案)」に対するパブコメ募集始まる
3、2R促進の学習会用資料をつくりました
4、3R関連情報 8月13日(金)「2Rサロン」にご参加ください!
5、3R関連情報 東京23区の清掃工場の排ガスから高濃度の水銀が・・・
6、7月24日付新聞記事「プラスチックごみは、もっと燃やせ」について
7、事務局からのお知らせ
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■プラスチック製容器包装に係る再商品化手法検討会合同会合
第16回 傍聴報告
来年度の入札も材料リサイクル優先枠50%と決定
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日時:8月2日(月)15:30〜17:30
会場:全国都市会館 3階第一会議室
議題:プラスチック製容器包装の再商品化手法の在り方について
2010年1月に再開された上記合同会合と同年2月に設けられた
合同会合作業チームでの議論を踏まえ、最終回となる今回は、「プラ
スチック製容器包装の再商品化手法及び入札制度の在り方に係る取り
まとめ(案)」が提示され、付帯意見を付けることで承認されました。
■「取りまとめ(案)」のポイント
◎材料リサイクル手法の優先的取扱いについて
材料リサイクル手法は、容リ制度の発足以来、この制度本来の在り
方として、プラスチック原材料としての利用を進めるべきであるとい
う方針の下に優先的に取扱われてきました。
ここでは、この方針を検証するため、各再商品化手法を3つの観点
から評価しています。
材料リサイクル手法は、環境負荷低減と資源の有効利用の観点から
見れば、ケミカルリサイクル手法と同等程度の効果。他方、経済コス
トの観点からは、ケミカルリサイクル手法に比べて評価が低いものの、
プラスチック原材料として目に見える形で再生利用され、わかりやす
さの点から分別排出への市民の理解・協力を得るのに貢献していると
しています。
材料リサイクル手法の優先的取扱いを積極的に肯定する結果は得ら
れていませんが、直ちに廃止すると結論付けることもできないとし、
多様な再商品化手法のバランスの取れた組み合わせを維持する観点か
らも、容リ法の次期見直しの際にその取扱いを見直すことを前提に、
材料リサイクル手法の優先的取扱いを継続することになりました。
そして、2011年度(H23)の入札は引き続き、優先的取扱い
の総量に上限(優先枠)を設け、その量を市町村申込み量の50%と
しました。
◎燃料利用手法の取扱いについて
熱回収(サーマルリカバリー)を導入することは、現に機能してい
る材料・ケミカル両リサイクル手法を経済コスト面から廃止に導きか
ねないとし、容リ法の次期見直しまでの間は、現状の緊急避難的な取
扱いが継続されます。
◎導入に向け検討が必要な事項
・市町村による再商品化手法の選択制
・地域循環(地域で集めたものを地域でリサイクル)への配慮
・複数年契約
◎容器包装以外のプラスチックのリサイクルについて
プラスチック製容器包装と容器包装以外のプラスチックを一括収集
する場合の効果や課題について議論されてきましたが、費用面や制度
面などについての整理が今後の課題として残されています。
■「取りまとめ(案)」に対する主な意見
・材料リサイクル手法の優先的取扱いの根拠が不明確(事業者4団
体。それぞれ付帯意見として付けられる)。
・上記の「導入に向け検討が必要な事項」の各項目は、いずれも実
施困難。(容リ協会)
(小野寺 勲)
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■「プラスチック製容器包装の再商品化手法及び
入札制度の在り方に係る取りまとめ(案)」に対するパブコメ募集!
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プラスチック製容器包装に係る再商品化手法検討会合同会合第16回の
傍聴報告をしました「プラスチック製容器包装の再商品化手法及び入札制
度の在り方に係る取りまとめ(案)」についての意見募集が8月9日発表
されましたので、お知らせいたします。
意見募集の期間は9月5日(日)まで。詳しくは↓をご覧下さい。
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=12814
(植田靖子)
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■2R(ReduceリデュースとReuseリユース)促進の
学習会用資料を制作。ぜひ、ご活用ください!
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7月中旬にみなさまのお手元にお送りしました「2Rを促進する署
名運動に参加してください」のパンフレットの内容をより詳しく解説
した学習会用の資料を掲載しました。
今回の署名活動について、皆様の会合などで、学習会を開催いただ
くのにご活用ください。ここをクリックして↓ダウンロードください。
http://www.citizens-i.org/gomi0/meeting/20100805.pdf
また、3R全国ネットのメンバーの出前講座も承ります。
交通費と若干の講師料をご負担ください。
(中村秀次)
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■3R関連情報
8月13日(金)「2Rサロン」にご参加ください!
会場 新宿タカシマヤ2階 17:00〜18:00
「びっくり!エコ100選2010」も開催中
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3R全国ネットが、レジ袋の鉛分析を依頼している京都大学の方から、
下記の東京イベント情報が寄せられ参加者を募集しています。
ぜひご参加下さい。
■「2Rサロン」のご案内
日 時:2010年8月13日(金)17:00〜18:00
会 場: 新宿タカシマヤ 2F
ウエルカムゾーン びっくり!エコ100選会場内
参加費:無料
目 的:多様な参加者のお話の後、輪になって井戸端会議のように
次の一手を話し合い、2R実現に向けた具体的な提案・計画をすること。
今回は、「リユース」に注目します。
主 催:びっくり!エコ実行委員会、3R・低炭素社会検定実行委員会
申し込み:(当日参加も可能ですが予約優先です)
電話またはFAX、メールでお願いします。
申し込み方法:新宿2Rサロンに参加希望の旨、お名前(複数の場合は全員)、
ご連絡先電話番号もしくはFAX番号、メールアドレスを
お知らせください。
【申込連絡先】タカシマヤびっくり!エコ100選ワークショップ受付係
電話:0120−818−822(受付時間10時〜18時)
FAX:0120−878−030
メール:workshop@eco100.jp
※満員になり次第締め切りとさせていただきます。
http://www.eco100.jp/
■「びっくり!エコ100選2010」も開催中
暮らしの中のエコを、一挙大公開!
今年は「ひと」に注目!エコスパ〜ト100人をご紹介。
日 時:2010年8月11(水)〜17日(火)
会 場: 新宿タカシマヤ 2F
主 催:びっくり!エコ実行委員会、3R・低炭素社会検定実行委員会
会場でのワークショップや講演会なども充実。
※ボランティアスタッフも募集しています(v.staff@eco100.jp)
(中井八千代)
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■3R関連情報
東京23区の清掃工場の排ガスから相次ぎら高濃度の水銀検出
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■はじまりは足立清掃工場
6月11日排ガスから高濃度の水銀が発生して足立清掃工場が止ま
りました。ものすごい量の水銀がごみと一緒に持ち込まれたため、水
銀を常時監視する水銀計が振り切れました。23区の清掃工場を維持
管理する東京二十三区清掃一部事務組合(清掃一組)は、復旧までに
約3か月かかり、触媒塔やろ布(バグフィスター)の交換、煙道清掃
が必要で、概算約2億8千万円かかると発表しています。
7月1日板橋清掃工場、8日光が丘清掃工場(練馬区)18日千歳
清掃工場(世田谷区)が、同じように高濃度の水銀が排出し止まりま
した。板橋清掃工場は7月18日、千歳清掃工場も7月28日復旧し
ましたが、光が丘清掃工場は8月9日現在止まったままです。
■決して簡単ではないごみの焼却処理
清掃工場に持ち込まれるごみの中に、今回の水銀のように焼却する
と危険なものが一定量以上紛れ込むと、「何でも燃やせる」と言われ
る最新式の清掃工場でもお手上げです。どんなに科学技術が進歩して
も、物が燃焼する化学反応を変えることはできません。
狭い地域に約850万人が暮らす23区は、マンションや戸建てな
ど住宅のすぐ隣りに清掃工場があるのが普通です。今回は常時監視の
水銀計のおかげで早期に焼却を止め、大気への排出量を最小にとどめ
ることができたと思いますが、それでもどのぐらいの水銀が放出され
たのか心配は残ります。
■再確認したい分別の大切さ
ごみの焼却処理は、安全、環境面を考えると必要最小限度にすべき
です。まず、ごみの分別が重要であり、きちんと分別することが、安
全に暮らすために必要なことだとあらためて実感しました。同時に分
別はごみを減らします。分別がなぜ必要なのか、市民が誤った理解を
しないように行政もきちんと情報提供し広報に務めることが求められ
ます。
今回の水銀発生の原因は何か。徹底的に原因を究明してほしいと思
います。原因がうやむやになったままでは、またいつ同じことが起こ
るのか、市民はいつまでも不安が拭えません。
23区の清掃工場の水銀問題について ↓ 清掃一組HP
http://www.union.tokyo23-seisou.lg.jp/topics/notice220713.htm
(植田靖子)
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■3R関連情報
7月24日付新聞記事「プラスチックごみは、もっと燃やせ」について
内容確認の意見書を環境省に提出しました
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2010年7月24日朝日新聞に環境省の中央環境審議会、廃棄物
・リサイクル部会長田中勝さんのインタビュー記事が載りました。
記事のタイトルは「プラスチックごみは、もっと燃やせ」、サブタイ
トルは「リサイクルより燃料として発電に利用する方が効率的」とい
うものです。
審議会ではプラスチック製容器包装のリサイクル手法を巡って真剣
な議論がされている最中だったため、記事の影響を憂慮し内容につい
て確認する必要があると考え、8月3日意見書という形で環境省の担
当部署に提出しました。
2010年7月24日記事 ↓ 鳥取環境大学HPで読めます
http://www.kankyo-u.ac.jp/research/sustainability/columns/various/
20100728_2/
意見書は ↓ 以下をご覧下さい。
http://www.citizens-i.org/gomi0/proposal/20100805.html
(羽賀育子)
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事務局からのお知らせ
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会議開催日程
1、事務局会議 8月26日(木) 14:00〜16:00
場所:市民運動全国センター(千代田区麹町2−7−3−2F)
2、運営委員会 9月1日(木)18:30〜20:30
場所:市民運動全国センター(千代田区麹町2−7−3−2F)
※ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまにBCCでお送りして
います。ご不要の方はご連絡ください。
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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail:reuse@citizens-i.org
URL:http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒102-0083 東京都千代田区麹町2-7-3-2F 市民立法機構気付
TEL/03-3234-3844 FAX/03-3263-9463
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