「メールニュース」 バックナンバー
■ 第135号(2013年4月1発行)
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容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース
第 135 号 2013 年 4 月1 日
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昨年開催した国際フォーラム、予想以上の参加者を得て盛況だったこともさ
ることながら、このフォーラムに欧州からお招きしたお二人のゲスト──“EPR”
の提唱者であるスウェーデンのルンド大学T.リンクヴィスト教授、その“EPR”を
体現している欧州の容器包装リサイクルシステムを管理運営するPRO EURO
PEの専務理事J.Quoden氏から、“EPR”の原点をあらためて教えられたことは
大変有意義だった。その中で一つ印象に残ったことに、自治体が生産者から
その役割として「回収」を取り戻そうとする動きがあり、その背景には、回収に係
る排出者(市民)の利便性あるいは自治体サイドからの廃棄物管理に対する責
任のあり方についての議論があることで、少なくとも生産者の財務的負担のあり
方を巡る議論、費用負担の軽重に矮小化されていないことを知ったことである。
(事務局 庄司元)
------ 目 次 --- C o n t e n t s --------------------------------
巻頭言
1、国際フォーラムの記録集ができます。予約受付中です
2、連続学習会『高度な素材別分別が可能に!ソーティングセンターの可能性』
3、国際フォーラム、フォローアップセミナー開催報告
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■ <1>国際フォーラムの記録集ができます。予約受付中です
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"国際フォーラム記録集"の予約を受け付けています!!
「欧州のEPRの現状を聞く」ー日本の容器包装リサイクル法の改正に向けてー
2012年12月に開催した国際フォーラム「欧州の容器包装リサイクル制度に
おけるEPRの現状を聞く」では、2名のヨーロッパにおける容器包装の3Rの
専門家をお招きし、日本の学識経験者や事業者を交え、実りある議論を展
開することができました。
そこで、国際フォーラムでの議論を広く一般の皆さんと共有するために、
当日の貴重なご報告や資料などを収録したレポートを発行いたします。
日本におけるよりよい容器包装リサイクル制度を確立すめためにも、ぜひ
ご一読下さい!
資料代:1,000円(送料込)
申し込み先: reuse@citizens-i.org (氏名、住所、TEL、冊数)
(事務局 廣瀬稔也)
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■ <2>連続学習会『高度な素材別分別が可能に!ソーティングセンターの可能性』
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プラスチックを一括回収し、ソーティングセンターで素材別分別することにより、
消費者にとっては、容器包装のマークで識別する必要がなくなり、これまで可
燃ごみとして焼却されていた容器包装プラスチックの分別収集量も増える。
また、高度な素材として売却することも期待できるという。
プラスチックのソーティングセンターの可能性について詳しくお聞きします。
ぜひ、ご参加ください。
日時: 2013年4月22日(月) 14:00〜16:30
会場: 飯田橋セントラルプラザ16F Aルーム
講師: 本田 大作さん(株)リサイクルワン取締役)
資料代: 500円
(事務局 中井八千代)
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■ <3>国際フォーラム・フォローアップセミナーを開催しました
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2012年12月6日の国際フォーラムでは、EUのさまざまなEPR導入事例につ
いて学びましたが、論点整理の時間が限られてしまったため、改めて2013年
3月12日に国際フォーラムのフォローアップセミナーを開催いたしました。
セミナーでは、国際フォーラムでコメンテーターを務められた山川先生に詳
しく論点整理をしていただくとともに、EUの中でも優良事例と言われるベルギ
ーのしくみについて、丁寧にご紹介いただきました。資料の中では、国際フォ
ーラムで会場から出された質問について、トーマス・リンクヴィストさんから追加
で回答をいただいた内容を紹介しました。また、新宿区の伊藤憲夫環境清掃
部長からは、区の具体的なリサイクル事業の現状と課題について報告いただ
きました。
なお、冒頭で、急遽ご参加いただくことになった、ベルギー王国大使館のク
リストフ・ドゥ・バッソンピエール公使参事官からご挨拶いただきました。『ベル
ギーの制度は1990年代の半ばに出来あがった。日本のほうが分別は多いと
思うが、ベルギーでは「ガラス」「紙・板紙」「PMD(PETボトル・HDPEボトル・
鉄・アルミ・紙パック)」「ごみ」の4分別である。ベルギーのリサイクルシステム
が評価されていることにはびっくりした。これからは、ぜひPRしてゆきたい。』
という趣旨の発言がありました。
セミナーの後半では、EPR、発生抑制、リユース、リサイクルの各テーマに沿
って意見交換を行いました。参加者は総勢58名でした。
●報告や意見交換での主なポイントは以下のとおりです。
・新宿区の処理経費では、白色トレイは回収量が少ないので、収集単価と
しては極端に割高になっている。
・レジ袋について、値引きでは30%の削減効果だが、有料化では80%であ
る。有料化で消費者にメッセージが伝わった成果だ。リサイクルも、上流のメ
ーカーにメッセージが伝わるような制度にしなければならない。
・日本のしくみで、事業者に財務的な責任を拡大することで、発生抑制は促
進されるのかという観点から、しっかり議論することが必要である。単純にEU
と同じしくみにすればよいのではない。EUでは収集は10d車であり、日本は
2トン車が標準なので、EUのほうが収集効率が高い。
○ベルギーと日本のコストの違いはどこか。再商品化の引取り価格が大きく
異なるが。
→もともとEUでは、PE・PPを再生原料とする市場があったので、それを活用し
て有価で回している。日本は最終処分場の延命から始まっているので、もと
もとの制度設計が異なる。
・社会的なコストを低減するだけであれば、リサイクルしないで、すべて燃や
してしまえとなる。リサイクルから3Rに変わってゆくためには、税金でリサイク
ルだけを進めるには無理がある。
○プラスチックについて、日本はフィルム類が多く、フランスやベルギーは
ボトル類が多いのはなぜか。
→EUは裸売りや紙箱が多い。さらに、日本では詰め替え用が多いからでは
ないか。
・他国との比較をするなら、データの内容を詳細に示さないと議論にはなら
ないのではないか。
・私たちは生きているのであり、発生抑制を「生産量の抑制」とすることはで
きないが、最後の「排出の抑制」とするのもどうか。「新規の資源投入量の抑
制」とすべきではないか。それにしても、ガソリンよりも高い水を買うという、消
費者のライフスタイルはどうにかすべき。
・これからも、議論は継続することになるが、ゆきずまったら、「EPRの原点と
は何か」という観点に帰るべきではないか。もともと、容リ法はごみ問題を解
決するために生まれたのである。
・持続可能な循環型社会を構築するためにこそ発生抑制が必要である。こ
れからは、消費は減らさずに、事業者と協力して効率化を図り、コストを下
げながら3Rを進めることが今後の課題ではないか。さらには、制度だけで
なく、消費者のライフスタイルの転換やリユースを活かす地域文化の醸成も
大切である。
(事務局 山本義美)
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事務局からのお知らせ
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● 会議開催日程
◎ 運営委員会
◇ 2013 年 4 月 16 日(火) 18 : 30 〜 20 : 30
◇ 場所:市民運動全国センターです。
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC でお送りしています。
ご不要の方はご連絡ください。
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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0082 東京都千代田区一番町9−7 一番町村上ビル6F
市民 運動全国センター内
TEL/03-3234-3844 FAX/03-3263-9463
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