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■ 第151号(2014年8月1発行)
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容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース
第 151 号 2014 年8 月1 日
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先日、15年近く付き合ってきた中国の環境NGOのメンバーを団長に、30名の中国
のNGOやメディア関係者など30名が来日しました。そこで、日中の環境NGOの交流会
を企画・開催し、日中双方に関心の高いごみ問題について情報交換を行いました。
中国では、24団体などが参加した中国ゼロウェイスト連盟というネットワークが
組織され、廃棄物管理についての広範なコンセンサスづくりやごみ分別の小中学校
での指導などをめざした活動をしています。現在、中国の大都市部では、処理され
ない廃棄物が郊外に積み上げられ、「ごみの塀」と呼ばれる状況が各地で起きてい
るそうです。分別がされていないことで、リサイクルなどの資源化も難しく、大量
のごみを処理しようとごみ焼却場の建設がすすみ、来年には300にも達すると見込ま
れています。お隣の国の市民に、日本の経験や2R優先の発想をしっかりと伝えて
いけたらと思います。
(事務局 廣瀬稔也)
------ 目 次 --- C o n t e n t s --------------------------------
巻頭言
1、環境省・経産省、容リ法見直し審議会(7/23)の報告
2、審議会を傍聴して
3、パブリックコメントを出しましょう!
4、新潟から地域活動報告!
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■ <1>環境省・経産省、容リ法見直し審議会(7/23)の報告
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容リ法見直し合同会合では、見直しの論点となるテーマごとに集中審議を重ね
てきました。2014年7月23日に開かれた第13回会合では、残されていた「ペット
ボトルの循環利用について」と「指定法人のあり方について」が審議されました。
ここまでの審議内容をまとめて、中間のまとめとなる予定です。
3R全国ネットの中井からは、以下の発言をしました。
<論点: ペットボトルの安定的な国内循環をどのように推進すべきか。市町村の
独自処理について、どのように考えるか>
●自治体が、回収したペットを指定法人に引き渡さず、海外への売却なども含め
独自に処理している理由は、多大な回収コストを少しでも回収しようとしている
からであると聞く。生産者の責任を進めて、収集選別保管費用を特定事業者が負
担すれば解決するのでは。自治体の意見も聞くべき。
●国内循環を推進するためにも、現在スーパーとメーカーが連携して効率化し、
自治体を介さずに高度なペットボトルの循環が進んでいる。もっと拡大を。
●資源化情報等は一方的な提供ではなく、だれにどのような情報を、どういう
媒体で伝えるかが大切。Petも小型家電と同様にボックス回収、ステーション回収、
ピックアップ回収、集団・市民参加型回収、イベント回収等、回収方法の多様化
を進め、同時に、適切な情報提供もしてはどうか。
<論点: 指定法人の役割をどのように考えるべきか。欧州のグリーン・ドット制度のよ
うなマーク制度の導入や、環境配慮設計の観点からの再商品化料金の価格設定等、
制度運用の効率化に向けた課題について検討すべきではないか>
●定款によれば、「廃棄物の適正処理及び資源の有効利用の確保を図り」とある。
グリーン・ドット制度等の導入や、DfE推進のための再商品化委託料金の価格
設定や材質別単価設定などを提案する役割。さらに情報発信や、再商品化製品の
販路開拓等の役割も必要ではないか。
●関連だが、市民案の中で「分別収集の標準費用の支払い」を提案したが、現在
標準費用算出のための調査を進めている。次回以降に提案したい。
(資料や議事録は環境省HPでご覧になれます。議事録は第9回まで掲載)
http://www.env.go.jp/council/03recycle/yoshi03-04.html
最後に下記の今後のスケジュール案が出されました。
● 7月下旬中間のまとめ、8月下旬までの予定でパブリックコメントを実施
● 9月上旬、10月上旬、下旬、11月上旬、下旬に会合を開催し、12月とりまとめ
(副運営委員長 中井八千代)
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■ <2> 審議会を傍聴して
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上記の中井さんの他の委員の方々の発言をご紹介します。
<ペットボトルの循環利用について>
●論点
ペットボトルの安定的な国内循環をどのように推進すべきか。市町村の独自処理
について、どのように考えるか。
●委員の意見
・ペットボトルの海外流出の原因としては、市町村にとって高値で売れるだけ
ではなく、選別工程を経ずに引き渡せるので、選別コストがかからないことも大
きい。
・市町村が独自処理する際に設けている引き渡し要件は、海外流出の歯止めには
なっていない。
・ルールに違反して輸出している市町村名の公表も、その市町村の了解を得た上
で行うことになっており、あまり機能していない。
・市町村に対し、最終利用先まで情報開示を求めていく必要がある。
<指定法人のあり方について>
●論点
指定法人の役割をどのように考えるべきか。欧州のグリーン・ドット制度のよ
うなマーク制度の導入や、環境配慮設計の観点からの再商品化料金の価格設定等、
制度運用の効率化に向けた課題について検討すべきではないか。
●委員の意見
○特定事業者は、次のような主張をしていました。
・容リ協は、分別基準適合物の再商品化の合理化と効率化に専念すればよい。
・マーク制度は、ただ乗り対策としては、費用対効果の点で疑問。時効の延長や
事業者名の公表の方がより効果的。表示スペースもない。
・環境配慮設計の観点からの再商品化料金の価格設定は難しい。
○これに対し、他の委員の意見は、
・容リ協は、情報提供などでも一定の役割を果たしている。欧州のPROのよう
にもっといろいろな役割を果たせるようにした方がよい。
・マーク制度の導入は、消費者の分別意識の向上につながる。
・環境配慮設計の観点からの再商品化料金の価格設定が必要。
(事務局 小野寺 勲)
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■ <3> パブリックコメントを、たくさん出しましょう!
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「容器包装リサイクル制度に関する意見募集(パブリックコメント)」の募
集が始まりました。
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=18496
提出された意見は、9月からの審議会で検討されます。前回の改正時にもパブリック
コメント募集がありましたが、EPR(拡大生産者責任)を実現して欲しいという
市民の声より、さらに上回る数の特定事業者の、変えなくてよい、という声が出
されました。今回は、ぜひ数でも負けないぐらいの市民の声を届けましょう!
私たちの意見は、もちろん市民案の実現です。パブリックコメントの文字数は
意見の概要(80字以内)、意見の内容(800字以内)なので、多くの項目は
かけませんが、市民案の主な提案は以下です。
・拡大生産者責任(EPR)の徹底。収集も含め特定事業者の責任に。
・レジ袋無料配布の禁止を法律に盛り込むこと
・国はリサイクル率目標を定め、特定事業者の指導などを行うこと。
・プラスチックの2重選別をなくして合理化すること。
市民案は以下よりご覧ください。
http://www.citizens-i.org/gomi0/proposal/img/20140509shiminan-3.pdf
(事務局次長 中村秀次)
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■ <4> 新潟から活動報告―「てtoて倶楽部」永澤由紀子さん
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私たちは、ごみ削減と低炭素社会実現のため、2R(発生抑制、びんの再使用な
ど)を優先準位とした容器包装リサイクル法改正市民案を練ってきました。
新潟では、リユース食器レンタルの「てtoて倶楽部」と「新潟県総合生協」、「3R
全国ネットの個人会員」と共に活動をしてきましたが、それ以前から、J1アルビ
レックス新潟(以下クラブ)が、ホームゲームでリユースカップを導入する準備段
階でも両者は手を組み、クラブとの打ち合わせを重ね実現しました。
リユースカップ導入は10年が経過しましたが、デポジット制のリユースカップは97%
の高回収率(平均)を維持し、使い捨て紙コップの削減および焼却によるCO2の削減
に寄与してきました。この功績により、地域保全活動団体としてクラブが環境大臣賞
を受賞しました。
こうした経験から、市民案に基づく2R優先の容器包装リサイクル法の改正は、国
際約束でもある「2020年までにCO2、25%削減」を実現する道しるべだと考えています。
新潟県総合生協 公式ホームページ
http://www.niigata.coop/news/1047_index.html
アルビレックス新潟 公式ホームページ
http://www.albirex.co.jp/news/club/42109
(「てtoて倶楽部」永澤由紀子さん)
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事務局からのお知らせ
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● 会議開催日程
◎ 運営委員会
◇ 2014 年 8 月 27 日(水) 18:30 〜 20:30
◇ 場所:市民運動全国センターです。
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC でお送りしています。
ご不要の方はご連絡ください。
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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0082 東京都千代田区一番町9−7 一番町村上ビル6F
市民 運動全国センター内
TEL/03-3234-3844 FAX/03-3263-9463
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