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「メールニュース」 バックナンバー

第164号(2015年10月1日発行)

  

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        容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース
             第 164号   2015 年 10月 1 日

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 法隆寺で有名な奈良県斑鳩町(いかるがちょう)では、2011年11月、ゼ
ロ・ウェイストで先行する上勝町と大木町の首長を招き「ゼロ・ウェイスト
フェスティバル」を開催、翌3月焼却炉を停止しました。

 斑鳩町がゼロ・ウェイストを目指したきっかけは、焼却炉の老朽化でし
た。新たな焼却炉を大金をかけて建設するより、ゼロ・ウェイストの方が
経済的にも環境的にもメリットがあると考えたのです。当時の試算では、
焼却炉の運転でかかる経費とごみを減らし処理を外部委託する費用と
の差額が、10年後に年間8000万円に上りました。従量制での委託ならば、
ごみが減れば減るほど支払額は減りますが、焼却炉の運転費用はごみ
を多少減らしても減らないためです。

 現在、町が力を入れている施策は、可燃ごみから資源化できる紙類と
生ごみをなくすこと。これらをなくせば、ごみは70%減少します。雑がみの
集団回収を呼びかけたり、希望者の生ごみを拠点回収して専門業者が
肥料に変えた後、町内で販売するなどしています。さらに、もし紙おむつ
も資源化できれば、可燃ごみは95%減少するとのこと。町は、紙おむつ
のリサイクル会社を誘致するよう、県へ働きかけているそうです。

 同町環境対策課は、自治会の総会で「10分でもいいから」と時間をもら
ったり、「環境井戸端会議」を開くなどして、住民にごみの減らし方を説明
し、ゼロ・ウェイストを牽引しています。「小さい町だからできるわけではな
い。大小は関係ない」という実践者の言葉に深く頷きました。

(運営委員 栗岡 理子)

------ 目 次 --- C o n t e n t s --------------------------------

巻頭言
1、720mlRびんを使用する事業者へのアンケート調査報告
2、栃木からの活動報告
3、【寄稿】荒川のゴミから見るペットボトル
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■ <1> 720mlRびんを使用する事業者にアンケート調査を行いました。

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3R全国ネットでは、リサイクルよりも遅れている“リデュース、リユースの強化”
を提案してきました。
この2Rの強化は、第四次環境基本計画(2012年4月)や第三次循環基本計
画(2013年5月)でも明記され、その重要性が喚起されています。

 こうした中、“720mlRびんが再使用されていない場合がある”ことがわかっ
たため、3R全国ネットとして、アンケート調査を行いました。
お願いした文書はこちらです。↓
http://www.citizens-i.org/gomi0/pdf/720ml_R_Q.pdf

 中には「原発立入禁止エリア」ということで返信された文書もありましたが、
最終的に23社(34%)の方々から回答を頂きました。
受領した回答の範囲ではありますが、意図的に使わないのではなく、回収
率が低いため使いたくても使えない事情や、びんに傷が多く扱いにくい事情
があることがわかりました。
詳細はこちらをご覧ください。↓
http://www.citizens-i.org/gomi0/pdf/720ml_R_A.pdf

 3R全国ネットでは、これらを踏まえつつ、720mlRびん普及のための観点
から、更に追加質問させて頂きました。 回答がまとまりましたら、またお知ら
せいたします。
追加でお願いした文書はこちらです。↓
http://www.citizens-i.org/gomi0/pdf/720ml_R_Q2.pdf

(事務局 山本 義美)

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■ <2> 栃木・楠さんからの活動報告・3R政策地域研究会in栃木

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 栃木地区では3団体(小山の環境を考える市民の会、環境問題を考える
会、生活クラブ生協・栃木)が主体となり「3R政策地域研究会in栃木」を立ち
上げて、自治体や事業者とも連携をはかりながら活動を進めてきました。
今回は昨年8月以降の2回目の活動報告です。

 全国活動に合わせ容器包装リサイクル制度に対するパブコメへの応募容
リ法改正の「はがき作戦」に参加し12月に開催された容器包装全国ネット
学習会&報告会では栃木地区を代表して益子さんが活動報告と懇親会に
参加しました。

 小山広域(小山市、下野市、野木町)では、来年から稼働する新ごみ処理
施設を建設中でそれに合わせて容器包装ゴミの分別区分を2つ増やす収集
の改善がなされることになりました。また宇都宮、下野市の「情報センター祭
り」や「学習試食会」でのリユース食器の活用と「グリーンシステム20周年記
念」や「環境フェア」への参加・広報活動を展開しました。

 小山市では3月、市主催の中小スーパーのレジ袋削減促進のためのマイ
バッグキャンペーンへの参加(3日間)、4月は「ペットボトルの高度なリサイ
クルへの取り組み」―都市油田と容器包装リサイクル法の中で―の春の環
境講演会を開催し80余名が参加し大好評でした。

 これらの活動を通して、この地味な小さな活動の積み重ねが容器包装の
ゴミの削減に、大きな役割を担っているとの確信を抱きながら明日の活動に
繋げていきます。

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■ <3>【寄稿】荒川のゴミから見るペットボトル
■      伊藤浩子さん(NPO法人荒川クリーンエイド・フォーラム)
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埼玉県秩父から東京の下町を通って東京湾に注ぐ荒川で行っている「荒川
クリーンエイド」は22年目を迎えています。

荒川クリーンエイドでは、ゴミを一つひとつ種類ごとに数えながら拾います。
昨年は、荒川の各所で合計140回のクリーンエイドが実施されました。

最近の荒川クリーンエイドで最も多く拾われているゴミは飲料ペットボトル。
昨年1年間で32,000本以上が回収されました。

活動がスタートした1994年のペットボトル回収数は飲料缶のたったの1/7で
した。回収数が大きく変化しない飲料缶に比べ、ペットボトルは年々回収数
を増やし、2009年には最も多く拾われるゴミとなり、以降6年連続荒川で拾わ
れるゴミのトップを継続しています。これは、全国のペットボトル飲料の生産
量の増加に伴っています。

荒川のゴミは河川利用者から出るばかりではなく、上流、支流から流れ着く
ものと考えられています。そしてそれらのほとんどが私たちの生活の中から
発生したものだと思われます。
荒川のゴミは荒川で拾うだけでは無くなりません。その排出源となる私たち
の生活を見直す必要があります。そのための仕組みづくりも必要だと思われ
ます。

飲料ペットボトルの回収率は9割を超えていると言われていますが、その回
収されない1割未満とはいえ大量のペットボトルが自然界に排出され、自然
環境に様々な悪影響を与えています。

荒川の水際でゴミを拾い、ゴミの現状を見て、感じて、ゴミをなるべく出さない
生活を実行できる人を増やし、ゴミの少ない社会の実現をめざしたいと考え
ます。

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事務局からのお知らせ
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● 会議開催日程
◎ 運営委員会
◇ 2015 年 11 月 2 日(月) 10:00 〜 12:00
◇ 場所:市民運動全国センターです。
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC で
お送りしています。
ご不要の方はご連絡ください。

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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0082 東京都千代田区一番町9−7 一番町村上ビル6F
市民 運動全国センター内
TEL/03-3234-3844   FAX/03-3263-9463

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