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■ 第171号(2016年6月6日発行)
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容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース
第 171号 2016 年6月6日
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今春、NPO法人荒川クリーンエイド・フォーラム主催のごみ拾いに
参加しました。表土が見えないほど一面を覆い尽くすペットボトル、
その陰から缶、びん、トレー、弁当容器・・・、それらを取り除くと今度
は無数のプラスチックの小片が出てきました。ヨシを刈ったばかりだ
そうで、長期間溜まっていたもののようです。
ペットボトルなどプラスチックは自然に還らず、破片化すると、
もう手の施しようがありません。
1970年代から80年代にかけて、散乱ごみの代名詞だった「空き缶」は、
いまやペットボトルに「世代交代」しています。空き缶公害ともいわれた
社会問題を、根本的に解決せず、道徳問題にすり替え、環境学習や
キャンペーン、そして税金による頻回な回収・・それらに解決策を求め
たことが、今起きている散乱問題の原因である、と私は考えています。
これ以上問題を先送りせず、根本的に解決するには、やはり容器
包装リサイクル法の抜本的な改正が必要でしょう。しかし、今回も
根本的なことは何も変わらないまま結着しそうで、残念です。
(運営委員 栗岡理子)
------ 目 次 --- C o n t e n t s --------------------------------
巻頭言
1,容リ法に関する合同会合(第18回)報告
2, 京都からの3R活動報告
3, 東京23区とことん討論会からのお知らせ
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■<1> 容リ法に関する合同会合(第18回)報告
■ (見直し最終審議会)
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平成25年9月19日に始まった「産業構造審議会 産業技術環境分科会
廃棄物・リサイクル小委員会 容器包装リサイクルワーキンググループ」と
「中央環境審議会 循環型社会部会 容器包装の3R推進に関する小委員会」の
合同会合が、平成28年5月31日に終了しました。
これまで、審議の途中に1年半もの中断があっただけでなく、
議論内容も不十分なものに留まり、役割分担の見直しは盛り込めませんでした。
ただし、皆さまからお送り戴いたパブリックコメントや合同会合での働きかけにより、
唯一の成果として、「いくつかの重要課題については継続して検討を進める」
ことが確認されました。
全国の賛同団体、賛同人の皆さまには、これから作成する「報告書」でご報告いたします。
<5/31合同会合・今後の対応について当会よりの発言>
・3R推進団体連絡会による自主行動計画のフォローアップについては、
小人数の客観的な委員による審議会のサブグループで、十分な審議
時間と透明性を確保しつつ実施すべき。
・3R促進に関する消費者への普及啓発については、事業者、消費者、
自治体等が中心となって実施するとなっているが、「廃棄物削減」、
「CO2削減」の観点から、国もしっかりと関与すべきである。
なぜなら、この3月に公表された中環審第三次循環基本計画の進捗
状況第2回点検結果に記載されている、環境省が行った「循環型社会
に関する意識・行動」のインターネット調査では、「循環型社会に関する
意識と行動が減少傾向」にあることが明らかにされている。
例えば「ごみ問題に関心がある」はH19年度には85.9%だったが、
H27年は70.3%に低下。「ごみを」少なくする配慮や、リサイクルを
心がけている」は、H19年度79.3%からH27年度57.8%まで低下し
ている。日本の3Rには大きな課題があるのではないか。
中環審の結論でも、「循環型社会に関する意識と行動が減少傾向にあり、
行動に至るような効果的な発信、循環資源フローの情報提供、見える化
が必要」と指摘されている。
・継続して検討する事項について、有効性が確認されたもので、法改正
の必要性のないものについては、5年後の見直しを待たずに、適宜、実施
していくことを明記すべき。
・諸外国と比べて、わが国の容器包装の環境配慮設計はどの程度進んで
いるのか。情報をもっと積極的に公表してほしい。
パブリックコメントの結果概要と考え方、報告書に基づく今後の対応に
ついて等の審議会資料はコチラからご覧ください。↓
http://www.env.go.jp/council/03recycle/y034-18.html
(副運営委員長 中井 八千代)
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■ <2>京都市の堀孝弘さんから、3R活動報告
■ ー3R政策地域研究会in京都ー
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京都の3R活動 京都市ごみ減量推進会議
2015年10月、京都市は「しまつのこころ条例」を施行しました。京都市
WEBサイトには、条例のポイントとして「2Rの促進」と「分別・リサイクル
の推進」があげています。行政が2Rを前面に出した条例を施行すること
自体大きな意味がありますが、条例施行を機に、市内のほぼ全てのスーパー
マーケットでのレジ袋有料化が実現するなど、大きな成果も表れています。
市民が主となった活動でも、2Rにつながる活動が広まっています。
大きなものでは「祇園祭ごみゼロ大作戦」があります。日本三大祭のひとつ
祇園祭では、大量の使い捨て容器ごみが発生する。2014年には屋台で
売られる61万食分のうち、21万食分でリユース容器の使用を実現。
前年比来場者24%増に対し、ごみは25%減りました(同大作戦実行委員会
報告より)。
祇園祭のような大きな祭りだけでなく、地域のイベントなどでもリユース
容器の使用が広がっています。2015年4月に開催された堀川桜祭りは、
リユース容器を採り入れ、前年比でのごみ半減を実現しています。
他、ほぼ毎月実施している「市役所前フリーマ」は、毎回180前後の出店
と5,000人前後の来場者があります。WEBサイト「もっぺん」は京都市内
の200軒近い修理屋さん情報を掲載しています。「整理収納」に2Rの発想
を入れた「できるだけ捨てない整理収納ワークショップ」の開催など、
私が勤めている京都市ごみ減量推進会議でもこれらの活動を実施しています。
本年度、京都市ごみ減量推進会議は設立20年を迎えました。
12月開催予定の「20周年記念イベント」のなかで、京都をはじめ、
各地の2R事例を集めた分科会を設置し、2R活動の推進を議論
します。ぜひご参加ください。
参考 京都での2R活動など→http://kyoto-gomigen.jp/works/120.html
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■ <3>第21回東京23区とことん討論会からのお知らせ
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「東京 23 区とことん討論会」は 21 回を迎えますが、 この 20 年間、
一貫して「ごみは燃やさない!埋め立てな い!」をめざして活動して
きました。その 20 年で成果が あったのかと問われると、「変わらない」
より、「より悪 くなった」状況が浮かんできます。
今回は、「海ごみ」に焦点を当てて、議論します。ぜひご参加ください。
日時: 7月29日(金)9:45〜18:00
会場: 千代田区役所1F区民ホール
資料代: 一般(1000円)、学生(500円)
申し込み: E−mail:tokoton23@jcom.home.ne.jp、пEfax:03−3970−0903
10:00〜11:45 基調講演
プラスチックスープの海とプラごみ削減 ープラ混じりの魚、食べますか?
― 高田秀重東京農工大学農学部環境資源科学科教授ー
13:00〜16:45 分科会
第一分科会 「産官民学で取り組む温暖化防止」
大塚光夫さん 千代田区環境まちづくり武環境政策課長
村上孝憲さん 一社)大丸有環境共生型まちづくり推進協会専務理事
奥山博之さん 三菱地所株式会社 開発推進部参事
大森正之さん 明治大学政治経済学部教授
明治大学学生
第二分科会「プラスチックごみによる海洋汚染ー解決に向けてー」
高田秀重さん 東京農工大教授
鈴木弘幸さん 環境省廃棄物リサイクル対策部リサイクル推進室長補佐
大倉よし子さん 一社)JEAN国際連携担当ICCナショナルコーディネーター
岡本一雄さん セブン&アイHLDSシニアオフィサー
千葉稔子さん 東京都環境局資源循環推進部一般廃棄物対策課統括課長代理
岸村小太郎さん プラスチック工業連盟専務理事
第三分科会「どう変える?ごみ処理の流れー分断から連携への仕組みー」
庄子 元さん 認定NPO・環境文明21客員研究員
北原竜也さん 渋谷区清掃リサイクル課長・東京23区清掃一部事務組合主幹課長会
市民・区議等交渉中
(副運営委員長 中井八千代)
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事務局からのお知らせ
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● 会議開催日程
◎ 運営委員会
◇ 2016 年6 月 27日(月) 14:00 〜 16:00
◇ 場所:市民運動全国センターです。
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC で
お送りしています。
ご不要の方はご連絡ください。
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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0082 東京都千代田区一番町9−7 一番町村上ビル6F
市民 運動全国センター内
TEL/03-3234-3844 FAX/03-3263-9463
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