「メールニュース」 バックナンバー
■ 第172号(2016年7月14日発行)
☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆* ☆ * ☆ * ☆ * ☆
容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース
第 172号 2016 年 7月 14日
☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆
環境省が今年の4月に発表した「第三次循環型社会形成推進基本計画
の進捗状況の第2回点検結果」には、「循環型社会に関するアンケート調査」
の時系列データが記載されていますが、それによると、国民のごみ問題への
関心や3Rの意識が低下傾向にあります。
「ごみ問題に関心がある」は、2007年度に85.9%だったのが2015年度には
70.3%と15.6ポイント、「ごみを少なくする配慮やリサイクルを心がけている」は、
2007年度の79.3%が2015年度は57.8%と21.5ポイント減少しています。
一方、3Rに関する具体的行動の推移を見ても、軒並み後退ないしは横ばい
傾向にあります。実態においても、近年は、ごみ排出量は一向に減らず、
リサイクルは停滞しており、焼却が突出した状態が続いています。
こうした状況を変えるためには、国や自治体が脱焼却・脱埋立を目標として明確
に掲げ、それに向けた3Rのターゲットを定めて、大胆に取り組むことが
キーポイントになると思います。そして、取り組み状況やその成功事例などを
見える化していけば、メディアなどでも取り上げられ、国民の関心や意識も
高まるだろうと思われます。
3Rの主なターゲットとしては、食品ロスの削減、レジ袋の無料配布中止、
使い捨て容器包装プラスチックの削減、環境配慮設計の徹底、リユース市場の
拡充、生ごみ・紙類・プラスチック類等のリサイクルの拡大などがあげられます。
なお、これまでの取り組みがあまり功を奏してこなかったのは、主に啓発に頼って
きたことにも原因があると考えられるので、3Rを推進するに当たっては、
仕組みづくりに重点を置くべきです。
(事務局 小野寺勲)
------ 目 次 --- C o n t e n t s --------------------------------
巻頭言
1,報告 韓国のデポジット(預かり金)制度とPETビール
2, 九州からの報告
3, 東京23区とことん討論会からのお知らせ(再掲)
------------------------------------------------------------
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■
■ <1>報告 韓国のデポジット(預かり金)制度とPETビール
■
■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
韓国では1985年からリターナブルびんのみを対象にデポジット制度を導入しています。
デポジット金額が低すぎるためか、消費者がデポジットを放棄し、びんを市町村回収に
出してしまうことが多いため、2014年12月、金額引き上げなどの改正案が国会を
通過しました。
デポジットの増額は2017年1月からですが、制度を運営する団体の変更などは
既に今年から行われています。ビールびんは50ウォン(約5円)から130ウォンに、
焼酎びんは40ウォンから100ウォンに上がります。
ビールは統一びんではありませんが、韓国の人たちがビールよりも好んで飲む
焼酎は統一びんで、どのメーカーも同じ緑色の小型びん(360ml)を使用しています。
単に焼酎といえばそのびんを指すほど、家庭でも飲食店でも利用されています。
韓国にはPETボトル入りビールもありますが、PETビールは大容量であるため、
一般にビールはびんや缶で飲まれています(PETボトルや缶はデポジット制度対象外
です)。
PETビールが大容量なのは、特にそのような規制があるわけではなく、リターナブル
びんに比べ容器代がどうしても高くなり需要が見込めないため、メーカーは大容量
しか作らない、とのこと。消費者にとって、開けたり閉めたりできる「リキャップ」
であることは、ビールの場合は特にメリットがないのだそうです。
(運営委員 栗岡理子)
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■
■ <2>九州・片山純子さんからの報告
■ ー3R政策地域研究会in九州ー
■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
みなさま、こんにちは。
予測もしなかった熊本地震の揺れは、私の住む福岡でも強く、九州全体に影響を
しました。さらに、6月からは豪雨に見舞われ「心が折れそう」と言う被災地の人々
の悲痛な声に、胸が痛みます。
この地震とパブリックコメントの募集(4月4日?5月6日締め切り)が重なり、
ケータイやスマホの通信機器の地震警報におびえながらも、筋の通らない国の提言書
に“怒りを込めて”コメントを書きました。
今回の提案書の問題点は、
・ 「容器包装リサイクル法」の理念が見失われていること。
・ 法を実行する当事者の公平感を欠いたこと。
・ 「拡大生産者責任」の定義が曖昧でグランドデザインがつかめなかったこと。
の3点があげられます。
何のための誰のための改正だったのかわからない内容でした。経済協力開発機構
(OECD)が提唱する「拡大生産者責任」の理念に基づく法改正は、なぜ出来ないので
しょうか。そのことを追求してきた「3R政策九州地区研究会」としては、納得しがたい
結果となりました。
今後については研究会での検討も必要とは思いますが、いま現在、熊本震災
が終息にほど遠く、活動予定等の見通しが立ちません。活動再開の折には、
ご報告させて頂きます。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■
■ <3>第21回東京23区とことん討論会からのお知らせ
■ (再掲)
■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
「東京 23 区とことん討論会」は 21 回を迎えますが、 この 20 年間、
一貫して「ごみは燃やさない!埋め立てな い!」をめざして活動して
きました。その 20 年で成果が あったのかと問われると、「変わらない」
より、「より悪 くなった」状況が浮かんできます。
今回は、「海ごみ」に焦点を当てて、議論します。ぜひご参加ください。
日時: 7月29日(金)9:45〜18:00
会場: 千代田区役所1F区民ホール
資料代: 一般(1000円)、学生(500円)
申し込み: E−mail:tokoton23@jcom.home.ne.jp、пEfax:03−3970−0903
主催: 23区とことん討論会実行委員会
10:00〜11:45 基調講演
プラスチックスープの海とプラごみ削減 ープラ混じりの魚、食べますか?
― 高田秀重東京農工大学農学部環境資源科学科教授ー
13:00〜16:45 分科会
第一分科会 「産官民学で取り組む温暖化防止」
大塚光夫さん 千代田区環境まちづくり武環境政策課長
村上孝憲さん 一社)大丸有環境共生型まちづくり推進協会専務理事
奥山博之さん 三菱地所株式会社 開発推進部参事
大森正之さん 明治大学政治経済学部教授
明治大学学生
第二分科会「プラスチックごみによる海洋汚染ー解決に向けてー」
高田秀重さん 東京農工大教授
鈴木弘幸さん 環境省廃棄物リサイクル対策部リサイクル推進室長補佐
大倉よし子さん 一社)JEAN国際連携担当ICCナショナルコーディネーター
岡本一雄さん セブン&アイHLDSシニアオフィサー
千葉稔子さん 東京都環境局資源循環推進部一般廃棄物対策課統括課長代理
岸村小太郎さん プラスチック工業連盟専務理事
第三分科会「どう変える?ごみ処理の流れー分断から連携への仕組みー」
庄子 元さん 認定NPO・環境文明21客員研究員
北原竜也さん 渋谷区清掃リサイクル課長・東京23区清掃一部事務組合課長会主幹
坂本史子さん 目黒区議会議員
------------------------------ -
事務局からのお知らせ
-------------------------------
● 会議開催日程
◎ 運営委員会
◇ 2016 年7 月 21日(木) 10:00 〜 12:00
◇ 場所:市民運動全国センターです。
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC で
お送りしています。
ご不要の方はご連絡ください。
☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆
容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0082 東京都千代田区一番町9−7 一番町村上ビル6F
市民 運動全国センター内
TEL/03-3234-3844 FAX/03-3263-9463
☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆