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■ 第184号(2017年8月30日発行)
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容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース
第 184号 2017 年8月30日
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自治体の回収費用がかさむプラスチック容器包装の回収率は高まらず、
散乱ごみもなくなりません。容器包装リサイクル法の限界は明らか。しか
し、今回も、容リ法の生産者責任強化改正は、かないませんでした。
しかし、3R全国ネットは、容リ法を2R(リデュース・リユース)促進法に改正
することをあきらめてはいません。廃棄物を大幅に削減するための国レベ
ルの基本計画を策定することも求めていきます。
2030年までに、陸上からの廃棄物である“散乱ごみ”の半減を国家目標
にし、海ごみの徹底削減を進めていく必要があります。私たち自身の暮
らしを見直し、大量生産依存型社会ではなく、持続可能な循環型社会&
社会的コストを最小化できる社会への転換をめざしましょう。
法改正に至らず、積み残された個別課題については、選りすぐった少人
数のWGで、検討が継続されることになりました。
その進捗状況は、以下の通りです。
〇2016年12月「プラスチック製容器包装の入札制度の見直し」として、優
良な事業者がよりポテンシャルを伸ばせるように入札制度を見直しました。
〇2017年5月「プラスチック製容器包装の燃料ガス化の取り扱い」につい
て検討会を開催し、燃料ガス化は緊急避難的・補完的に取り扱う方向と
されました。
〇ペットボトルリサイクルの今後のあり方」については、2017年4月から 日
本容器包装リサイクル協会の下に検討会が立ち上げられ、現在も論議中
です。
引き続きこれからも進捗をしっかりと確認していきたいと思っています。
詳しくは、こちらの日本容器包装リサイクル協会のWEBサイトをご覧くだ
さい。↓
http://www.jcpra.or.jp/recycle/study/tabid/914/index.php
<各種の実証事業について>
〇製品プラスチック一括回収及び選別一体化等に係る実証業務
http://www.env.go.jp/kanbo/chotatsu/N8173si.pdf
製品プラスチックの実証事業は、横浜市、川崎市、名古屋市、富山市、
大阪市、広島市、北九州市の7地域で行われます。
〇容器リユースシステム促進実証等事業
http://www.env.go.jp/kanbo/chotatsu/N8194si.pdf
〇容器包装における環境負荷低減効果等モデル実証事業の実施等業務
http://www.env.go.jp/kanbo/chotatsu/N8211si.pdf
○容器包装リサイクル制度の見直しに係る調査検討業務
(1)市区町村における分別収集・選別保管に係る費用の実態等に係る調査
(2)地方自治体等における3R取組状況の検討・調査
(3)容器包装関連リサイクルの在り方に必要な検討・調査
http://www.env.go.jp/kanbo/chotatsu/N8212si.pdf
(副運営委員長 中井 八千代)
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------ 目 次 --- C o n t e n t s --------------------------------
巻頭言
1. グリーン連合第2回環境省とNGOの意見交換会が開催されました。
2. ただ今、赤字生活中
3. 【レポート】1ヶ月間ノープラスチック生活―2011年オーストラリアから始まる
4. 北海道・東さんからの報告
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■. <1> グリーン連合第2回環境省とNGOの意見交換会が開催されました。
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3R全国ネットも参加しているグリーン連合が、環境省との意見交換会第2回を
2017年6月14日に環境省第1会議室で開催しました。
第2回の議題は「ESD、環境教育」と「海洋ごみ」の2つで、
NGOから各議題について計6団体から提案発表を行い、
環境省からも取り組み概要の説明があり、意見交換を行いました。
NGOからは26団体32人、環境省からは総合環境政策局長をはじめ9人の出
席がありました。
後段の「海洋ごみ」のセッションには中井副運営委員長もプレゼンし、
「EPR徹底」や「国レベ ルの廃棄物削減計画」「散乱PETボトルごみ対策」
などを提起し、意見交換を行いました。
詳しくは、グリーン連合のWEBサイトに報告されていますので
こちらをご覧ください。
http://greenrengo.jp/archives/information/moe_ngo_dialogue20170614
グリーン連合では、日本の環境政策をより前進させるため、
また政府の環境政策・事業の立案、実施、評価の全ての段階において、
環境NGO/NPOと国民の意見と提案がより適切に反映されることを目的として、
環境NGOと環境省の意見交換会を設定しています。
(事務局 山本 義美)
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■ <2> ただ今、赤字生活中
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地球が再生産できる資源量だけを消費する、という考え方のエコロジカル・
フットプリントを、グローバル・フットプリント・ネットワークが2017年度分を計算
したところ、私たちは今年の生産分を8月2日までに使い切ってしまったそう
です。つまり、現在は元本に手を付ける赤字生活に入ったということです。元
本に手を付けると子孫の使う分は減るので、子孫に借金をしているようなも
の。子孫が使うべき資源を借りたとしても、返せる見込みはあるでしょうか。
循環型経済では所有ではなくシェアやレンタルがよい、といわれています
が、それで対応できるのは車や家電が多く、日常的に使う食品の容器包装
には適用しにくいのが現状です。しかし、可能性はあります。デポジット制度
です。例えば、中身の飲物は買うけれど、容器のペットボトルは借りると考え、
最初に保証金として30円払い、ペットボトルを返すと30円戻ってくるのであれ
ば、多くの人はポイ捨てせず容器を戻します。よって散乱は激減、天然資源
も節約できます。
昔は対象容器を識別するシールが1枚3円もしたり、人力で1個1個シール
を貼ったりなどいろいろ大変でしたが、今は技術の進歩でそのようなことも
なくなりました。
オーストラリアでは今年の12月からニューサウスウェールズ州でデポジット
制度が開始されます(同国では3番目)。
お隣りのクイーンズランド州も来年デポジット制度を開始予定。
西オーストラリア州でも計画されているなど、大きな州が次々に導入を決
めています。さて次は、日本の番?だといいですね!
(運営委員 栗岡理子)
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■ <3>【レポート】1ヶ月間ノープラスチック生活―2011年オーストラリアから始まる
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ペットボトル、レジ袋、ストロー、コーヒーのプラスチックカップなど使い捨てプ
ラスチック製品を1ヶ月間使わないという運動(プラスチックフリー7月)が2011
年にオーストラリアで始まりました。口コミで友だちから友だちへ広がり、それ
が世界に拡大し、昨年は100万人以上が参加したそうです。
日本でもやってみようと考えても、使い捨てプラスチック製品を1ヶ月間使わない
ということができるでしょうか。
ペットボトルはマイボトル、レジ袋はマイバッグ、ストローは使わない、
コーヒーのプラスチックカップはマイカップにすれば、何とかなりそうですか。
ポリ袋に入っている野菜、プラスチックの袋に入っているコーヒー、ポリ袋に
入っている食パン、ポリ袋に入っているソーセージ、プラスチックフィルムで
包装されているハム、ペットボトルに入っている醤油・・・などプラスチックの
容器に入ったものや包装されたものばかりです。そしてごみを捨てる袋もポ
リ袋です。「1ヶ月間ノープラスチック生活」にチャレンジできる社会にしたいですね。
(運営委員 小寺正明)
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■ <4> 北海道の東龍夫さん(有限会社ひがしリサイクルサービス)からの報告
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<リユースびんの過去・現在・未来 ―回収の現場から>
札幌市で再生資源回収業を40年近く営んでいます。中でも、町内会や自治
会などが、活動資金作りを目的に行っている「集団資源回収」が業務の六割
を占めています。
リユースびんについては、集団資源回収での回収・選別と同時に、北海道生
活クラブからの業務委託を受けて、各集配センターからの回収・選別・発送も
行っています。
1990年ころまでは、集団資源回収の主力の回収品目は、古紙に加えて、
一升びん・ビールびんなどのリユースびんでした。古紙がトラック2台分あれ
ば、リユースびんはトラック1台分あったのです。
現在はどうかというと、古紙がトラック2台分あっても、リユースびん(ほぼ一
升びん)の回収量は数十本になってしまいました。回収量の落ち込みが特
に激しかった年があります。
それは、札幌市が「びん・缶・ペットボトル混合収集」を始めた年です。
月1回の集団資源回収に対して、市の回収は週1回なので勢いそちらに
出す市民が増えたのです。
混合収集ではびんはリユースされませんが、「されている」と誤解している
市民もいます。自治体による「混合収集」が、リユースびんの未来を奪って
いるのではないでしょうか?
札幌市に対しては、何度も「リユースびんを生かす回収システム」を提案し
て来ましたが、一向に実現しません。3Rネットワークで、全国の自治体に
「混合収集を止めさせる」取り組みが何か出来ないものでしょうか?
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事務局からのお知らせ
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● 会議開催日程
◎ 運営委員会
◇ 2017 年9月20日(水)14:00〜16:00
◇ 場所:市民運動全国センターです。
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC で
お送りしています。
ご不要の方はご連絡ください。
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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0082 東京都千代田区一番町9−7 一番町村上ビル6F
市民 運動全国センター内
TEL/03-3234-3844 FAX/03-3263-9463
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