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■ 第185号(2017年9月27日発行)
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容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース
第 185号 2017 年9月22日
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容器包装リサイクル法(以下、容リ法)は、1995年6月に制定され、1997年
度から5品目、2000年度からさらに3品目の分別収集・再商品化が実施さ
れました。制定後20年を経過したところで、容リ法の実績を検証してみま
した。
環境省の『容器包装廃棄物の使用・排出実態調査』の対象は、住宅地の
収集ごみ(集団回収以外の資源物を含む)であり、また、『市町村の分別
収集及び再商品化の実績』の対象は、自治体が収集する資源物(原則と
して、事業系や集団回収の資源物は除かれる)なので、分析対象は収集
ごみ=生活系ごみに限定しました。
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1995年 |
2000年 |
2005年 |
2009年 |
2015年 |
生活系ごみ排出量(千t) |
34,666 |
34,079 |
33,475 |
30,182 |
28,541 |
容器包装ごみ湿重量比(%) |
25.0 |
23.7 |
22.3 |
23.3 |
22.0 |
容器包装ごみ排出量(千t) |
8,667 |
8,077 |
7,465 |
7,032 |
6,279 |
容器包装ごみ再商品化量(千t) |
0 |
1,995 |
2,645 |
2,760 |
2,678 |
容器包装ごみ再商品化率(%) |
0.0 |
24.7 |
35.4 |
39.2 |
42.6 |
一般廃棄物の最終処分量(千t) |
13,602 |
10,514 |
7,328 |
5,072 |
4,165 |
※1.資料:生活系ごみ排出量と最終処分量は、環境省『日本の廃棄物処理』、
容器包装ごみ湿重量比は、環境省『容器包装廃棄物の使用・排出実態調査』、
容器包装ごみ再商品化量は、環境省『市町村の分別収集及び再商品化の実績』。
それ以外のデータは筆者が算出。
※2.5年おきの時系列データとして2010年ではなく2009年を用いたのは、
2010年の容器包装ごみ湿重量比が17.8%という異常値だったため。
生活系ごみの中の容器包装ごみの排出量や再商品化率の推移から読み取
れることを以下にあげます。
@直近の容器包装ごみの排出量は、容リ法施行前に比べて28%減少してい
ますが、生活系ごみ全体も18%減少しており、その差(10%)を容リ法による効
果と見なすと、効果は微々たるものです。
A容器包装ごみの排出量を分母とした再商品化率は、直近では43%となっ
ているものの、頭打ちの傾向が見られます。
B一方、一般廃棄物全体の最終処分量は20年で69%減少しており、容器包
装ごみのリサイクルが大きく寄与していることが見て取れます。
容器包装ごみの削減や再商品化は停滞しており、容リ法を、それらが促進さ
れる仕組みに変えていく必要があります。
(運営委員 小野寺 勲)
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------ 目 次 --- C o n t e n t s --------------------------------
巻頭言
1.環境省の「循環型社会形成推進計画指針」へのパブコメ意見を提出しました。
2.【レポート】
プラスチック製品は町でポイ捨てしても海洋ごみになることの認知度 5割?!
3.新潟・永澤さんからの報告
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■. <1> 環境省の「循環型社会形成推進計画指針」へのパブコメ意見を提出しました。
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2017年8月21日、中央環境審議会循環型社会部会から、
「新たな循環型社会形成推進基本計画の策定のための具体的な指針(案)」
について、
9月5日(火)までを募集期間とするパブリックコメントが実施されま
した。
http://www.env.go.jp/press/104431.html
内容について検討したところ、内容の抽象度が高いことや公募期間が短い
ため、全国の参加団体への呼びかけはせず、運営委員会から提出するこ
ととしました。意見のポイントは次の3点です。
<意見1>
「環境配慮設計、持続可能な調達、リデュース、リユース、再生資材の利用
拡大など上流側での取り組みを強化する」ことを支持します。
ただし、環境省のインターネットによれば、平均的な国民の環境意識の低
下は明らかです。効率的な資源循環を実現するための効果的な経済的手
法の導入策についても示してください。
<意見2>
「食品製造業、食品卸売業、食品小売業、外食産業、家庭の各主体の取組
を促進するとともに、地方自治体が各主体間の連携を調整し、地域全体で
取組を促進」とありますが、日本においても食品廃棄物によるバイオマス発
電など自立した循環産業を新たに興すなど、大きく地域を活性化させるよう
な施策を示すべきです。
<意見3>
「数値目標に基づく評価・点検」は極めて不十分な内容です。
きちんと戦略的なKPI(主要業績評価指標)を設定し、
その達成度について透明性をもって点検する管理手法を示すべきです。
●くわしくは、こちらをご覧ください。↓
http://www.citizens-i.org/gomi0/pdf/20170922.pdf
(事務局 山本義美)
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■ <2>【レポート】
■ プラスチック製品は町でポイ捨てしても、海洋ごみになることの認知度 5割?!
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一昨年、G7エルマウ・サミット首脳宣言で、海洋ごみ対策が取り上げられて
以来、日本でも海を漂うプラスチック、特にマイクロプラスチックの課題への
注目が高まってきています。
最近では、一般紙の新聞紙面などでの掲載、講演会や学会などでの発表も
目にするようになってきました。
これらのことは一般的には多く知られていることなのでしょうか?
日本プラスチック工業連盟が昨年度実施した調査(全国で無作為抽出・有
効回答1201人)
では以下のような結果が得られています。
『プラスチック製品は、町でポイ捨てしても海洋ごみになる』
「そう思う」「どちらかといえばそう思う」 合計52.5%/「どちらともいえない」
13.2%/「どちらかといえばそう思わない」「そう思わない」 合計25.3%/
「わからない」 9.1%
町のポイ捨てが海洋ごみになることはまだ5割程度の人に理解されている
だけで、約25%の人はそのように思われていないということです。
また、この「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と回答した人を年代別に
みると、50代・60代では60%弱ですが、20代、30代、40代では40%強という
結果です。
特に20代、30代の若い人たちは、「身近な」、「役に立つ」プラスチックに囲
まれた生活があたりまえとなって、街のポイ捨てと海洋ごみが結びつかな
い人が多いようです。今後はこの世代の人たちへの啓発にもより注力しな
いとならないことを調査結果から感じます。
さらに、『プラスチックの印象は、「環境にやさしい」』の問いでは、
ポジティブに感じる人が、 2003年24.1%であったのが、2016年は49.0% へ
と増加したことも注目したいことです。
最近は技術進歩で有益に利用されていることへの理解が高まっているの
でしょうか。でも、廃棄されることまでを考え、利用していきたいものです。
正しい情報を多くの方に伝えていきたいと感じます。
(運営委員 伊藤浩子)
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■ <3> 新潟の永澤由紀子さん(てtoて倶楽部)からの報告
■ 3R政策地域研究会in新潟
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2020年7月開催の東京オリンピック・パラリンピックサッカー会場にリユース
カップ導入を目指して、地球・人間環境フォーラムが事務局をつとめるSUS
PONのメンバー5人が来県され、リユースカップ導入12年目のJ1アルビレッ
クス新潟ホーム開幕戦(2017年3月11日(土))で、リユースカップのスタジア
ムへの搬入・搬出を中心とした運用状況の現地確認をしています。
J1アルビレックス新潟が600mlのリユースカップを導入した3年前、日韓ワー
ルドカップ2002に、ドイツリーグでは当たり前になっていると聞いていたリユ
ースカップの導入を一部市民が働きかけたが、オフィシャルパートナーの
ザコカコーラカンパニーは「その計画はない」と、実現しませんでした。
FIFAワールドカップと同様、世界的なイベントである東京オリンピック・パラ
リンピックのサッカー会場にリユースカップ導入が実現すれば、サステイナ
ブルオリンピックTOKYOとして、国内は言うに及ばず世界的なトピックスと
して注目が集まるのは必至です。
オフィシャルパートナーと開催事務局の東京都がどのような力関係にある
のかわからないが、ワールドカップ2002で動いた市民と比べようもない力
を有しているに違いないし、エコイベントで実績を持つSUSPONが共同で、
オリンピックにリユースカップ導入というレガシーを旗印として、粘り強く活
動して欲しいと願っています。
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事務局からのお知らせ
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● 会議開催日程
◎ 運営委員会
◇ 2017 年10月30日(月)AM、もしくは11月8日(水)PM予定
◇ 場所:市民運動全国センターです。
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC で
お送りしています。
ご不要の方はご連絡ください。
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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0082 東京都千代田区一番町9−7 一番町村上ビル6F
市民 運動全国センター内
TEL/03-3234-3844 FAX/03-3263-9463
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