「メールニュース」 バックナンバー
■ 第186号(2017年10月26日発行)
☆ * ☆ ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆* ☆ * ☆ * ☆ * ☆
容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース
第 186号 2017年10月26日
☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆
プラスチックごみによる海洋汚染の拡大を少しでも止めようと、
アメリカでは、ストロー不要運動が拡大しているそうです。
この運動は個々でストローを断ろうという取組ですが、シアトル市では
2018年7月1日からレストランでのストローやプラスチックスプーン、
フォーク、ナイフの使用禁止を決めました。
また、先月、ついにスコットランドの首相が飲料容器を対象に
デポジット制度を導入すると発表しました。
小売業者連盟(NFRN)も制度を支持すると正式に表明。長年、導入を
検討していたスコットランドですが、世論に押され、ようやく決着しました。
スコットランドでは2014年10月にレジ袋が有料化され、その成功が追い風に
なったそうが、リトアニアが2016年からデポジット制度を開始したことによる
影響も大きいと思われます。
目を我が国に転じ、長尾顕彰氏の『カンカン坊主の清掃ゲリラ作戦』(樹心社)
を久しぶりにめくってみました。
「この法改正以降、それまで潜在していた一般廃棄物の諸問題が、にわかに
表面化し始め・・(略)・・使い捨ての飲料容器が市場に目立ち始めたのも、
この法改正の翌々年頃からである」という部分に驚きました。「この法改正」
の法とは容器包装リサイクル法のこと?と思ったからです。
しかし、この本は1984年の刊行で、この法とは廃棄物処理法のことでした。
この法は、「始めは処女の如く、終わりは脱兎の勢いで、従来のリターナブル容器
では及びもつかない広大なシェアを確立して・・(略)・・使い捨てカン、びん、
プラスチックの、その爆発的な氾濫のきっかを作った」と続きます。
氏のご逝去からはや5年、ご命日を前に氏の残した足跡をあらためて追ってみると、
30年前も今も抱えている問題はまったく変わっていないことがわかりました。
(運営委員 栗岡理子)
/////////////////////////////////////////////////////////////////////////
------ 目 次 --- C o n t e n t s --------------------------------
巻頭言
1. ケニア 世界で最も厳しいポリ袋禁止法
2. 【レポート】 海・川のマイクロプラスチック汚染対策セミナー
3. 栃木・楠さんからの報告
------------------------------------------------------
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■
■. <1> ケニア 世界で最も厳しいポリ袋禁止法
■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
ケニアで、プラスチックバッグ(ポリ袋)を製造、輸入、販売、使用、所持して
いたら、最長4年牢屋に入れられるか最高約400万円の罰金が取られる法
律が2017年8月28日から施行されました。新聞では世界で最も厳しいと書
かれています。
ケニア大使館の人に聞いたところ、レジ袋に限定されていないので、ポリ
袋すべてが対象になる可能性があり、外国人も対象になるので、ポリ袋は
持ち込まない方がよいと言われていました。エコで行きましょう!と。
ポリ袋は、クジラ・イルカや魚などの海洋生物に誤食されたり、牛に誤食
されたりしています。屠殺された牛の胃を開いたら、20枚のポリ袋が出て
来たとの報道もあります。また、スラムの人たちはトイレの代わりにポリ袋
を使っているそうで、罰金を払えないと言っていると報道されています。
一方、大きなスーパーでは、布製のバッグを配布し始めて
いるそうです。
このようなポリ袋禁止法はケニアが初めてではなく、既にルワンダなど
アフリカ諸国にはあるそうです。
また、フランス、イタリアなどでも禁止されていますが、日本では禁止され
ていません。
(運営委員 小寺正明)
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■
■ <2>【レポート】海・川のマイクロプラスチック汚染と私たちにできること
■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
1.第28回廃棄物資源循環学会研究発表会が東工大大岡山キャンパスで
開かれ、「マイクロプラスチック汚染と私たちにできること」と題して市民展示と
市民フォーラムを実行委員会で開催しました(9/6.9/7)。
二瓶泰雄東京理科大教授の講演と、JEAN、荒川クリーンエイドフォーラ
ム、全国川ごみネットワーク、環境・国際研究会、東京都環境局、千葉大環
境ISO学生委員会、拡大生産者責任とデポジット制度の実現をめざす全国
ネットワーク、パルシステム東京目黒連絡会、東京都地域消費者団体連絡
会、水DO!ネットワーク、学会消費者市民研究部会の11団体が出展・発表
し、多くの学生や教授らと活発な意見交換をしました。
2.「海・川のプラスチック汚染と私たちの暮らし」
日時:11/1(水)10:00〜12:00
会場:練馬駅北口徒歩1分「ココネリ3F」研修室1
講師:高田秀重農工大教授 「海のマイクロプラスチック汚染と私たちの暮らし」
二瓶泰雄東京理科大教授「市街地と川のプラスチック汚染」
主催・申し込み: 練馬区消費経済課 ?5910-3089
3.「川のプラスチックごみ発生源調査とデポジットの成果」
「台湾の取り組み報告」(仮)
日時:2018.1/18(木)10:00〜12:00
講師:原田禎夫大阪商業大学准教授
会場:東京都内 (次号のMLで発表)
主催:容器包装の3Rを進める全国ネットワーク
(副運営委員長 中井 八千代)
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■
■ <3> 栃木の楠通昭さん(小山の環境を考える市民の会)からの報告
■ 3R政策地域研究会in栃木
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
栃木地区では3団体(小山の環境を考える市民の会、環境問題を考える会、
生活クラブ栃木)が中心になって5年前に「3R政策地域研究会in栃木」を立
ち上げて以来、容リ法の改正を含め地域のごみ減量化に活動してきました。
前回報告(2016/11)以降の主な活動は下記のものがあります。
1.約15年間、企画段階から関わってきた小山広域の新しいごみ処理施設
が一部完成し稼動を始めたので、その状況を秋の環境講演会「小山広域と
小山市のごみ処理の現状と課題」
(11/20)と春の環境講演会「廃棄物ごみ焼却灰のリサイクルについて」(4/15)
で、前者では、その稼動状況と課題を共有しそして後者では方向性とリサイ
クルの製造工程や安全性について確認しました。
2.上記の小山広域新ごみ処理施設を現場で確認するため見学会を開催
(8/28)し容器包装プラの貯蔵ピット、選別ラインなどを見学し計画通り順調
に稼働していることを確認するとともに課題は我々の減量と選別の更なる
徹底と容器包装プラ以外の製品プラ(現状は可燃ごみ)のリサイクルも重
要な課題だと思いました。
3.3R全国ネットの学習会「容リ法見直しの合同会合ワーキンググループ
の進捗状況と最新!ヨーロッパの視察報告」(5/19)やセミナー「マイクロプ
ラスチック問題」(6/1)への参加や市民まつり(10/21,22)で環境パネル展
示にごみ問題を含め容器包装3Rの活動を広報しました。
今後も更なる、ごみの減量を推進するため一般市民の環境に対する意識
低下に歯止めをかける地道な活動を続けていきたいと思います。
////////////////////////////////////////////////////////////////////////
------------------------------ -
事務局からのお知らせ
-------------------------------
● 会議開催日程
◎ 運営委員会
◇ 2017 年10月30日(月)AM
◇ 場所:市民運動全国センターです。
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC で
お送りしています。
ご不要の方はご連絡ください。
☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆
容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0082 東京都千代田区一番町9−7 一番町村上ビル6F
市民 運動全国センター内
TEL/03-3234-3844 FAX/03-3263-9463
☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆ * ☆