「メールニュース」 バックナンバー
■ 第192号(2018年5月28日発行)
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容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース
第 192号 2018 年 5 月 28 日
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近年、2030年をめざした持続可能な開発目標(Sustainable Development
Goals)がクローズアップされています。
これは、2015年の国連サミットで、全会一致で採択された世界共通の目
標です。SDGsの特徴は、貧困撲滅を目指したMDGsを深掘りした6つの
課題に、先進国にも関わりの深い11の課題が追加されたことにあります。
SDGsは、すべての人が取り組む世界共通の目標なので、
私たち一人ひとりにも大切な役割がありますが、
目標達成の義務を負っているのは各国の政府です。
日本政府には、速やかに「持続可能な循環型社会」を構築する方向に
舵を切ることが求められています。
SDGsは幅広い17のゴールと169のターゲットで構成されていますが、
特に海ごみや3Rに関連するターゲットは次の点です。
○海ごみなどの海洋汚染は「2025年までに大幅に削減」(ターゲット14.1)、
○廃棄物の発生は「2030年までに大幅に削減」(ターゲット12.5)
○大企業などには「持続可能な取り組みの導入を奨励する」(ターゲット12.6)
○さらに環境教育の面では、
「2030年までに人々が自然と調和したライフスタイルに関する情報と意識を持つ」
(ターゲット12.8)ようにすることが掲げられています。
くわしくは、SDGs市民社会ネットワークのWEBサイトをご覧ください。
https://www.sdgs-japan.net/
(事務局 山本 義美)
------ 目 次 --- C o n t e n t s --------------------------------
巻頭言
1、国交省が紙おむつの下水道への放流検討について
2、第23回東京23区とことん討論会開催!
3、【レポート 】 「サントリー・ノンアルコールビール」PET化
4、大阪の西村優子さんから活動報告ー3R政策地域研究会in大阪
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■ <1> 国交省の紙おむつの下水道への放流検討について
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190号のメールニュースで詳しくお知らせしました紙おむつの下水道
受け入れについては、当会から下記宛てに質問状を送りましたが、
未だに、回答は届いていない状況です。
皆様からも、意見書や質問書を下記宛てに送りましょう。
<質問状や要望書などの送付先>
国土交通省 水管理・国土保全局 下水道部 下水道企画課
FAX:03-5253-1596 (TEL:直通 03-5253-8427)
下水道への紙オムツ受入実現に向けた検討会座長
日本大学生産工学部土木工学科教授 森田弘昭様宛て
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■ <2> 第23回東京23区とことん討論会を中央区で開催!
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23年前のとことん討論会は、増え続ける「ごみ問題」が大きなテーマでしたが、
この間、目には見えない有害物質である環境ホルモン、ダイオキシン、PCB、
また、地球温暖化、マイクロプラスチックによる海洋汚染等の問題が急速に進
んでいました。
現在は、ごみ問題だけを語るのではなく、環境全般に目を配らなければなら
ないのです。そこで、 今年で23回目を迎える東京23区とことん討論会は、
基調講演は「海、川のマイクロプラスチックの汚染」をテーマとし、更に第2分科
会ではこの問題を掘り下げ、回収手法としてデポジットの有効性も検証します。
また、第1分科会では中央区で幅広く環境問題に取り組むそれぞれ特徴ある
団体の発表と共に、環境団体の抱える課題や「ある、ある」を共有します。
第3分科会は一貫して多くの問題の根源となる「ごみの削減」について、23区
の最終処分場の状況を知りながら、ごみ削減を実現しつつある自治体の取り組
みを聞き、市民ができること、行政がすべきことを討論します。
今年も熱く「とことん討論会」を開催します。ぜひご参加ください。
日時: 2018年7月24日(火) 10:00〜11:45
会場: 月島社会教育会館
資料代: 1,000円(学生500円)
主催: 東京23区とことん討論会実行委員会
後援: 東京都、特別区長会、中央区、中央区消費者友の会
参加申し込み:氏名、所属、住所、希望分科会を明記し、
tokoton23@jcom.home.ne.jpへ
基調講演 「海・川のプラスチック汚染の今、現状と対策 」
講師:原田 禎夫さん 大阪商業大学隼教授
総合経営学部で河川環境保全を研究。
NPO法人プロジェクト保津川で環境保全にも取り組み、
NHK『クローズアップ現代(5/9)』に出演。
第一分科会 13:00〜17:00
「知り合う、学び合う、助け合う【「センターサークル 】 」
NPO法人地中熱利用促進協会 【再生可能エネルギー】
(一社)まちふね みらい塾 【親水空間、都市環境街のにぎわい】
NPO法人循環型社会研究会 【サスティナビリティ、SDGs】
(一社)エコまちフォーラム 【エコなまちづくり】
第二分科会 13:00〜17:00
「世界の環境問題! マイクロプラスチック汚染対策へ」
原田 禎夫 大阪商業大学総合経営学部准教授
井上 雄祐 環境省企画課リサイクル推進室室長補佐
柴田 充 コカ・コーラ(株)労働安全衛生・環境サステナビリティガバナンス部長
伊藤 浩子 全国川ごみネットワーク事務局
金丸 治子 イオン(株)グループ環境・社会貢献部長
第三分科会13:00〜17:00
「あとがない!最終処分場」
宮田 博之 東京都環境局資源循環推進部埋立調整担当課長
木下 博文 八王子市役所環境部ごみ減量対策課長
井上 一 豊島区環境清掃部ごみ減量推進課長・
東京二十三区清掃一部事務組合主管課長会長
石井 操 中央区中央清掃事務所長
佐々木 正 東京二十三区清掃一部事務組合総務部企画室長
(副運営委員長 中井 八千代)
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■ <3>【レポート 】 「サントリー・ノンアルコールビール」PET化
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サントリーが、全国のコンビニエンスストアで6月19日からペットボトル入り
ノンアルコールビール(以下、ノンアルPET)を発売します。職場でも気軽に
飲めるようにペットボトルを採用したそうです。
しかし、職場だけでなく、ドライブ中や観光地などでもノンアルPETは便利に
利用され、ペットボトルが散乱する機会も増えそうです。
かつて、多くの市民団体が抗議し、アサヒビールのペットボトル採用は阻止
されましたが、ノンアルPETは清涼飲料との違いが明確でないため、阻止し
にくいのが現実です。
しかしここで見過ごしていては、一般のビール容器までもがすぐにペットボト
ルになりかねません。
近年、これまでの缶コーヒーがペットボトルに置き換わりつつあることなど
から、ペットボトル需要が急増しています。その結果、2016年度のリサイクル
率は83.9%に低下しました。
つまり、PETボトルリサイクル推進協議会は、3R自主行動計画のリサイクル
率目標値「85%以上の維持」を達成できなかったということです。
また、中国が今年から、廃ペットボトルを含む廃プラスチックの輸入を規制
した結果、これまで中国へ行っていた事業系として回収されたペットボトルが
行き場を失いました。
これまでもきちんと分別されたきれいなペットボトルのベールは国内取引さ
れていましたが、コンビニなどで回収された異物の多いベールは、中国へ行
っていたのです。結果として、ベトナムやタイへの輸出が急増していますが、
それが廃棄物対策のあるべき姿でないことはいうまでもありません。
国内処理できる範囲のペットボトルを、国内処理できる形で100%回収しリ
サイクルする、ということが基本だろうと思います。
容器包装リサイクル協会によると、現在の日本国内のペットボトルリサイク
ル可能量は38万4000トンです。しかし、2016年度の「指定PETボトル」販売
量は59万6000トン。
国内で全量処理するには20万トン以上もリサイクル工場の処理能力が不足
しているのです。
このような状況下でのノンアルビールのPET化は、ペットボトル適正処理を妨
げ、散乱ごみの増加を助長するのではないでしょうか。
廃棄物の途上国への輸出は、相手国を豊かにするどころか病気と汚染を
もたらすことが、先日NHKのBSでも放送されたドキュメンタリー「プラスチック・
チャイナ」を見てもわかります。
できる限り使い捨てプラスチックを減らすこと、そして使った分は責任もって国
内処理することが、先進国としての責任でもあるはずです。自国で処理できな
いほどのペットボトルを既に使っていながら、さらに増やそうという今回のサン
トリーの決定は、到底納得できるものではありません。
決定を変更してほしいと思います。もし、どうしてもペットボトルで販売すると
いうのであれば、せめて回収を自治体や小売店に頼るのではなく、デポジット
方式(預り金上乗せ方式)などにより100%自主回収し、リサイクルすることを
目指すべきでしょう。
3R全国ネットとしてもサントリーに意見を送る予定ですが、みなさまからも
個人あるいは団体として、ご意見をサントリーへお送りいただけますよう、よ
ろしくお願いいたします。
〇メール:サントリーお客様センターお問い合わせフォーム
https://ssl1.suntory.co.jp/apl/btcr/cp/CSUNA1504131/form?_ga=2.175193121.2077500868.1527216277-398491875.1432542923
〇郵送:〒135-8631 東京都港区台場2-3-3 サントリーお客様センター 宛
(政策委員 栗岡理子)
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■ <4> 大阪の西村優子さん(Rびんプロジェクト)からの活動報告
■ 3R政策地域研究会in大阪
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大阪びんリユース推進業議会の緑茶飲料「茶々」は、びん再使用ネットワー
クが中心になって市民が開発したリユースびんRドロップス2を使用して、市
民が作ったリユースびん商品という画期的な取り組みで、全国で数例あるう
ちのひとつでした。
地道ではありますが普及活動を続けた甲斐あって、大阪府下の某市より、
会議で提供するペットボトルを「茶々」にしたいので年間3,000本を購入した
いと言う申し出がありました。
これがうまくいけば茶々はずっと回転し続けられるはずでしたが、最終段階
でダメになり、市の担当職員もがっかりする事態となりました。
結果としてそれがきっかけで「茶々」の継続が困難となり、今春製造中止
になってしまいました。それまでの経過については誇れるものだとは言え、
あともう少しをなんとかしたかった気持ちでいっぱいです。
天神祭ごみゼロ大作戦につきましては、今年3年目を迎えます。
調査準備の1年目を経て本格実施した昨年は、それまで大量のゴミにあふ
れていたお祭り後の会場が驚くほど綺麗になって、大きな成果を上げるこ
とができました。実行委員会は大阪府民会議が中心になって多くの関係
者や市民団体で構成されており、今年も7月25日の天神祭に向けてボラン
ティアおよびボランティアリーダーの募集、説明会や研修の実施など着々
と準備が進んでいますが、やはり人材と資金の確保が成功への大きなカ
ギとなっています。
クラウドファインディングによる応援を募集する予定ですので、どうか全国
の皆様、ご協力を宜しくお願いいたします。
応援ソングも作っていますので、ネットでの拡散をお願します!
天神祭ごみゼロ大作戦を成功させることは、大阪のみならず、全国各地
のお祭り、イベントでのごみゼロに繋がります。
リユース食器の導入と分別回収ステーションの設置で会場は美しくなります。
更にごみの組成分析の結果を踏まえて、こみそのものを減らしていくことを
めざして、、頑張っています!
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事務局からのお知らせ
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● 会議開催日程
◎ 運営委員会
◇ 2018 年 6 月12 日(火) 10:00 〜 13:00
場所:市民運動全国センターです。
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC でお送りしています。
ご不要の方はご連絡ください。
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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0082 東京都千代田区一番町9−7 一番町村上ビル6F
市民 運動全国センター内
TEL/03-3234-3844 FAX/03-3263-9463
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