「メールニュース」 バックナンバー
■ 第199号(2019年1月10日発行)
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容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース
第 199号 2019 年 1月 10 日
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「初春のお慶びを申し上げます。」 今年はG20が大阪で開かれ、私たちも提言・パブコメを出したプラスチック資源循環戦略が発表されます。 日本の海洋プラスチック対策を大きく前進させるために、皆で力を出しあいましょう。 本年もどうぞ宜しくお願いいたします。 副運営委員長 中井八千代 *******************************************************************
少し前の話になりますが、容器包装リサイクルについて事業者や自治体と 交流する機会があったので、その体験を紹介したいと思います。 昨年9月21日(金)小山市中央公民館において、プラスチック容器包装 リサイクル推進協議会(以下、プラ協と略)の主催による「市民・自治体・ 事業者の意見交換会inおやま」が開催され、地域の市民団体にも参加要請 があったので、小山の環境を考える市民の会(楠代表)と共に環境問題を 考える会を代表して参加しました。
このイベントは毎年全国の都道府県で 持ち回り開催され、今回が17回目とのことです。 当日は行政(農水省、栃木県、宇都宮市、小山市、下野市、他)、市民 (上記2団体)および事業者(プラ協、日本容器包装リサイクル協会、 PETボトルリサイクル推進協議会、日本生活協同組合連合会、容器包装 関連の各事業者)等多くの参加者が集まりました。
前半で行政、市民団体、事業者団体が各々の取組み状況を報告し、後半は 4つの分科会に分かれて意見交換会が行われました。市民団体の報告では、 当会は容リ法の改正に取り組んできた立場から、会の紹介と活動経緯に加 えて以下のことをプレゼンしました。
・地域の家庭ごみ実態(容リ法の分別導入後も燃やすごみが増加傾向)
・3R全国ネット活動(容リ法改正への取組み、3R政策地域研究会等)
・容リ法の現状と課題(過大な自治体負担とEPRの徹底、2Rの推進等)
・マイクロプラスチック汚染(プラごみ汚染の実態と課題)
これらは大変わかり易いと好評もいただきましたが、終了後の懇親会では プラ協の方から、費用負担の数値が間違っているとの苦情がありました。 しかし数値は環境省の公式データであることから、しばし議論したところ プラ協の方も事業者の負担額を正確には把握してないようです。いずれに せよ、ごみを減らすのが目的なのだから最終的に目指すところは同じとの ことで、その場は合意に至りました。
今回の意見交換会に参加して、特に事業者団体と市民団体の情報共有が 十分でないと感じました。その意味でもこのような開かれた意見交換会 を開催している主催者に敬意を表すると共に、市民団体が参加することは 大いに意義があると思います。なお、当日の詳細は下記サイトにあります ので参考にして下さい。
環境問題を考える会(下野市市民活動支援サイト) http://shimotsuke.genki365.net/gnks17/mypage/mypage_sheet.php?gid=G0000019&id=26696
プラスチック容器包装リサイクル推進協議会 http://www.pprc.gr.jp/3r/meeting/meeting20180921_report.html
(政策委員 益子友幸)
------ 目 次 --- C o n t e n t s --------------------------------
巻頭言
<1> かめおかプラスチックごみゼロ宣言
<2>【レポート1】プラスチック削減・日本企業の取り組み
<3> 静岡の壷阪道也さんからの活動報告
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■ <1> かめおかプラスチックごみゼロ宣言
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昨年12月に、京都府の亀岡市が「かめおかプラスチックごみゼロ宣言」 を出しました。 海のない亀岡市は、平成24年に内陸部の自治体で初めて「海ごみサミット」を 開催するなど、保津川から海ごみを無くす取り組みを発信してきています。
「目指す目標」として、
〇市内店舗でのプラスチック製レジ袋有料化を皮切りに、プラスチック製レジ袋禁止。 エコバッグ持参率100%を目指す取り組みを進める。
〇当面発生するプラスチックごみは100%回収し、 持続可能な地域内資源循環を目指す。
〇市内のイベントでリユース食器や再生可能な素材の食器を使用する。 など、包括的なプラスチックごみ削減を宣言しています。
保津川下りで有名な亀岡市にとっては、自然豊かな保津川が重要な観光資源でもあり、 以下の目標も注目すべきことです。
〇「保津川から下流へ、海にプラスチックごみを流さない」海洋汚染問題に 立ち上がる意識のつながりを呼びかける。
〇世界最先端の「環境先進都市・亀岡」のブランド向上を目指す。
レジ袋禁止は手段であって、観光産業のこと、その先の新しい技術開発や ビジネスとの連携を見据えています。
宣言文はこちらからご覧いただけます(亀岡市のホームページ)。 http://www.city.kameoka.kyoto.jp/kankyousoumu/purazero.html
市内では、早速にパン屋さんが包装に油紙を使用するようになった、これをきっかけに マイバッグを持つようになったなど市民も積極的に動き始めているようです! 東京都の小池知事も記者会見で取り上げたようですが、このような取り組みが 多くの自治体に広がることを期待したいものです。
(運営委員 伊藤浩子)
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■ <2> 【レポート】プラスチック削減・日本企業の取り組み
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ダボス会議で、このままプラスチックを海に流出させていると、2050年には重量で プラスチックが魚を上回るとの予測がだされ、それに対応して、プラスチックを 大量に使用している欧米の企業はプラスチック削減を表明しました。
それに対して、日本の企業の取り組みはどうなっているでしょうか。 一部の企業の取り組みを紹介します。 食品大手の味の素株式会社は、プラスチック廃棄物問題への対処として、2030年に グループ使用量のプラスチック廃棄ゼロ化を目指すと表明しました。 プラスチックの使用を全てやめるのではなく、減らし、使ったものはリサイクルする ということのようです。
洗剤などの大手の花王は、プラスチックボトルを廃しして、詰め替え用容器を 自立するように改良し、2019年中に販売する予定です。廃棄した容器を自治体の 協力を得て回収する方針を出しています。さらに、回収したプラスチックをリサイクル する計画です。現在、試行をしているところです。
大手スーパーなどが会員の日本チェーンストア協会は、 昨年11月にレジ袋の有料化義務化についての要望書を環境大臣に提出しました。その中で、 レジ袋の有料化義務化について早期に法制化するとともに、その際、事業者間に不公平が 起こることなく、また、消費者が混乱することのない制度設計を実現することを要望しています。
(運営委員 小寺正明)
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■ <3>「ゴミゼロプラン静岡」市民ネットワーク 壷阪道也さん
■ 地域からの活動報告 3R政策地域研究会in静岡 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
結成21年目、毎月の定例会も254回を重ね、容リ法改正、拡大生産者責任の 徹底の循環型社会を目指し、静岡地域での「ゴミゼロプラン」提案・実現を 目指してきた。
未だ使えるモノを市民が持ち寄り、無料で持ち帰るイベント「ゴミゼロフェスタ」。 2000年から始まり、最近は年2回開催で、この4月第28回を迎える。 しかし、そのゴミゼロフェスタが存続の危機に直面している。
会場の沼上清掃工場が竣工24年目を迎え、大改修工事で2020年4月より数年間 会場として使えない。3〜500台の車両が押し掛けるイベントのため代替地が 見つからないままだ。そして、100名近くのボランティア集めることは可能でも それを束ねるリーダー不足、高齢化。
昨年のもう一つの大事件は、全国各地にある「まだ使えるモノの譲り合いの 情報交換制度」、静岡市で40年続いた「生活用品活用バンク」の廃止である。 この事業の主管が環境局ではなく、市民局であったためか、静岡版事業仕分けで、 数年かかって餌食になり「市民の譲り合いに税金投入必要なし」と昨年3月末に 廃止に追い込まれた。 SDGsを取り組むと宣言する静岡市の恥ずかしい後退政策である。
このこととリユース推進のゴミゼロフェスタ代替地が見つからないこととも関係 がありそうだ。「リユースを推進したい」とのその熱意は静岡市から消えて しまおうとしているだからだ。だからこそとゴミゼロネットは、今リユース推進の 政策提言を静岡市に行おうと準備中である。
そして昨年は「増加する使い捨てプラごみをどうする?講演会」を開催。 ゴミゼロネット初代メンバーで、紙ヒモの古紙梱包の先駆者であり、 エコハウスしずおかを立ち上げ今やデポジットで経済学博士となった栗岡理子 さんを迎えて行った。東海大、静大の学生も含め43名の参加。 新聞赤旗の取材もあり、一面特集記事にもなった。
前進なのか大後退なのか表裏一体の中で、苦闘中。 今年は大復活の年にしたいものだ。
<参考>
「ごみゼロ日記 静岡」
https://ameblo.jp/gomizeo/entry-12411879006.html
「市民の譲り合いに税金を使う必要なし!?「生活用品活用バンク廃止」を問う
https://yahoo.jp/box/Xl3L0n
第27回ゴミゼロフェスタ2018年10月7日
https://youtu.be/E4r1KXgCzIY
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事務局からのお知らせ
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● 会議開催日程
◎ 運営委員会
◇ 2019 年 2 月 7日(木) 10:00 〜 12:00
場所:市民運動全国センターです。
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC でお送りしています。
ご不要の方はご連絡ください。
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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0082 東京都千代田区一番町9−7 一番町村上ビル6F
市民 運動全国センター内
TEL/03-3234-3844 FAX/03-3263-9463
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