「メールニュース」 バックナンバー
■ 第209号(2019年11月18日発行)
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容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース
第 209号 2019 年 11 月 18 日
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2019年9月8日台風15号、10月12日19号、10月21日20号で被災された皆様と
関係された皆様には、 謹んで心よりお見舞い申し上げますとともに、
一日も早い復旧・復興をお祈りいたします。
さて、世界共通の2030年のゴールであるSustainable Development Goals
(持続可能な開発目標 SDGs)が国連で合意されたのは2015年です。
これを受け、日本政府は2016年5月の閣議決定により
「持続可能な開発目標(SDGs)推進本部」を設置し、
同年1月にSDGs実施指針を決定しましたが、
この度、2019年11月に「SDGs実施指針(改定案)」がとりまとめられました。
この改定案骨子の中には、主なステークホルダーの役割として、
市民社会は「誰一人取り残されない」社会を実現するため、
取り残されがちな人々の声を拾い上げることや、
ネットワークを活かした問題提起や発信、政策提言などにより、
SDGs推進を加速化・拡大するためのアクションを推進していく
旗振り役となること等の役割が期待されています。
また、特にゴール12(持続化可能な生産と消費)の観点からは、
消費者が環境に対する負荷が低いなど、
SDGsへの貢献度の高いサービスや製品を選択することにより、
生産活動にまでも好影響を及ぼすことが期待されています。
私たち、市民、消費者に求められている重要な役割を
一人ひとり、自覚することが大切ではないでしょうか。
他方、日本政府は「2030年までに国内外においてSDGsを達成することを目指す」
というビジョンを約束(コミット)しています。
私たち一人ひとりの自覚を啓蒙するだけでなく、
政府が17ゴールと169ターゲットを着実に実現することを注視してゆきましょう。
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/sdgs/pdf/jisshi_shishin_r011108.pdf
なお、ご好評につき、3R全国ネットワークも『容器包装をみなおそう!』の
「増訂版」を発行しました。初版と合わせて、なんと1万部作成です。
こちらもぜひ、皆様の活動にご活用ください。
※東龍夫さんの『ザ・ソウル・オブくず屋−SDGsを実現する仕事−』
という本を紹介します。
2019年10月に発売されたばかりです。
一般の方々には、“静脈産業”という言葉は馴染みが薄いですが、
人間だけでなく、産業においても、動脈があれば静脈もあります。
静脈から動脈への循環がうまくいかなければ、人は病気になってしまうし、
産業は持続不可能です。
この本は、東さんが長い間、静脈産業やNPOに携わった経験を基に、
さわやかな語り口で、循環型社会への道筋を説かれていますので、
一気に読んでしまいました。このさわやかな風を、全国のみなさんにも、
ぜひ感じてほしいと思います。
【一昨日東さんが急逝されたとの報を受けました。心よりお悔やみ申し上げます。】
(事務局 山本義美)
------ 目 次 --- C o n t e n t s --------------------------------
巻頭言
<1>レジ袋有料化についてのパブリックコメントに応募しましょう!
<2>環境教育用教材 「容器包装をみなおそう!」の増訂版ができました。
<3>【レポート】欧州化学物質庁、マイクロプラスチックの
意図的添加に対する規制案を公表
<4>埼玉エコ・リサ 宮田尚美さんからの活動報告
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■ <1> レジ袋有料化についてのパブリックコメントに応募しましょう!
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経済産業省は、「プラスチック製買い物袋の有料化のあり方について(案)」
と省令の一部改正(案)について、11月6日から12月6日まで、
パブリックコメントを公募しています。
応募要領は、下記のサイトをご覧ください。
https://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=595119117&Mode=0
3R全国ネット運営委員会では、以下に記したように、有料化が機能しないような
重大な欠陥があると考えています。参考にしていただければ幸いです。
問題点
下記の買物袋を有料化の対象外としているが、すべての買物袋を対象とすべきである。
@ バイオマスプラスチックの配合率が25%以上の買物袋
A 繰り返し使える厚さ50μm以上の買物袋
B 海洋生分解性の買物袋
(理由)
・上記の買物袋が無料で配布されれば、大抵の人はこれをもらうことになるので、使い捨てを助長し、レジ袋の有料化は有名無実となる。
・@は、配合率25%程度では、化石由来プラと大差がなく、環境負荷の低減に寄与するとはいえない。
・Aは、いくらでも無料でもらえるので、繰り返し使われる保証はない。
・Bは、海中で速やかに分解するものが開発されなければ、化石由来プラと変わりがなく、海洋汚染の原因になる。その上、Bは耐久性や強度などが劣るので、化石由来プラのように再生利用できない。また、ほとんどの自治体はコンポスト化もできる体制にない。結局、焼却・埋立処理され、環境負荷を増やすことになる。
(運営委員 小野寺勲)
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■ <2>教材「容器包装をみなおそう!」海洋プラスチックごみ削減に向けて
■ 4ページ増やした増訂版を発行しました。100円です。
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日本のプラスチック対策と農工大高田秀重教授のコメントなどを加え、
アップデートした増訂版を発行しました。
皆様のご協力で、これまでに7,000部を完売し、さらに1万部をめざします。
以下の要領で必要冊数をお申し込みください。
【申込要領】
以下の「項目」をメール本文に記載し、事務局宛にメールで送信して下さい。
1.【団体名・個人名】2.【送付先TEL】3.【送付先氏名】4.【希望部数】
<件名>は、「3R環境教育用教材の申込」として下さい。
*3R全国ネット事務局のメールアドレスはこちらです。⇒ reuse@citizens-i.org
(備考)
・教材は1部100円です。お支払いは同封した「振込用紙」でお願いします。
・送料は実費のご負担をお願いします。
・振込手数料はご負担をお願いします。
*記載された個人情報は、教材の申込集約と配布のみに使用させていただきます。
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■ <3> 【レポート】欧州化学物質庁、マイクロプラスチックの
■ 意図的添加に対する規制案を公表
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欧州化学物質庁(ECHA)は、2019年1月30日、意図的に追加されたマイクロプ
ラスチックによってもたらされる健康および環境リスクを評価し、EU全体の制限が
正当化されると結論付けました。採択された場合、この規制により、20年間で
マイクロプラスチックの排出量が約40万トン削減される可能性があります。
ECHAの評価では、肥料として頻繁に使用される下水汚泥に粒子が集中するため、
意図的に添加されたマイクロプラスチックは地球環境に蓄積する可能性が最も高
いことがわかりました(日本では下水汚泥の1割が施肥されています)。
これらのマイクロプラスチックの非常に少ない割合が水生環境に直接放出されます。
マイクロプラスチックは、持続性、有害作用または生体内蓄積の可能性が懸念
されます。一旦放出されると、数千年続き、実際に回収することはできません。
現在、このような長期暴露の環境への影響を判断することはできません。
マイクロプラスチックとナノプラスチックはサイズが小さいため、容易に摂取
され、食物連鎖に侵入する可能性があります。人間の健康に対する潜在的な影響
はまだよく分かっていません。
マイクロプラスチックは、微小な(5mm未満)生分解されにくい合成ポリマー
粒子で、化粧品、洗剤、メンテナンス製品、塗料、コーティング、建設資材、医
薬品、農業、園芸および石油、ガス部門で使用されるさまざまな製品を含む、複
数の分野の消費者製品および専門製品での幅広い使用を対象としています。
さらに具体的には次のものを示しています。
・農業および園芸
・すすぎ落とす化粧品(EUでは既に禁止されている国があります)
・残る化粧品 ・カプセルに香料を含む洗剤
・その他の洗剤 ・ワックスとポリッシュ
・医療機器、体外診断用医療機器、並びに人および獣医用の医薬品
・栄養補助食品と医療食品 ・塗料とコーティング ・3D印刷
・印刷インク ・建設製品 ・石油およびガス部門で使用される製品
法律は、順調にいけば2021年に制定される予定ですが、ものによっては
代替品ができるまで6年までの猶予があるとされています。
(運営委員 小寺正明)
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■ <4> 埼玉エコ・リサ 宮田尚美さんからの活動報告
■ <3R政策地域研究会in埼玉>
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エコ・リサでは様々な出前講座を行っています。
その中のさいたま市立美園南中学校、講師は上領園子の講座をご紹介いたします。
講演依頼と目的は「ごみとリサイクル」という課題をいただき、「ゴミ問題」
について学ぶこと。主に「プラスチックゴミ」について現状を知り、私達が
どのような行動をしていくべきなのか考える機会になる事を望まれていました。
地域のごみ処理を行っている大崎クリーンセンターの見学を既に済ませていました
ので燃やしたごみの乾燥ベースの組成では紙布類が約半分を締めていることから
紙のリサクルを話すことにしましたがその前に2Rが有ることも伝えました。
次に多いプラごみについてペットボトルの出し方やリサイクルにつてに続き、
容器包装プラと一般のプラの違い、そしてプラスチックごみ汚染の危機を農工大の
高田教授の講演録からの引用も入れて話しました。 その汚染に対する世界の動き
や日本の動きなども話をし、便利なだけでないプラスチックの問題点も話しました。
そして、回収不可能なマイクロプラスチックや生態系に重大な影響が考えられる現状
から、かつてのDDTやPCBと同じように製造・販売禁止の道もあるのではないか
とも伝えました。
次にビン・カンのリサイクルと繰り返し使う瓶のエネルギーの使用量やCO2の
排出の違いをも話しました。ごみの話の終わりに大崎クリーンセンターのごみの
成分データから燃えるごみの38%以上が水分であったことからその水分が
どこから出ているのかエコ・リサ指数による計算をしたグラフを示して、この水分
について考えるように提案しました。
最後にスウェーデンの高校生トゥンベリさんの話を新聞の切り抜きを示して
話しました。講義後なかなか良い質問が生徒からと先生から多くありました。
埼玉県温暖化対策課から取材の申し込を受けていたので一緒に聞いてもらい、
その後取材を受けました。担当の先生も生徒の感想文のコピーを持ってこられ
意見交換ができました。
『身近な問題から日本のこと世界での取り組みまで幅広く話していただいた』と
講義内容に満足のご様子でした。
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事務局からのお知らせ
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● 会議開催日程
◎ 運営委員会
◇ 2019 年12 月 17日 (火) 15:30〜17:00
場所:市民運動全国センターです。
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC でお送りしています。
ご不要の方はご連絡ください。
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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0082 東京都千代田区一番町9−7 一番町村上ビル6F
市民 運動全国センター内
TEL/03-3234-3844 FAX/03-3263-9463
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