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■ 第212号(2020年3月10日発行)
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容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース
第 212号 2020 年 3 月 10 日
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カフェなどからテイクアウトするコーヒー数は、日本が世界で一番多い
という報告があります。それにも関わらず、日本にはテイクアウト用カッ
プについて、何の規制もありません。
ドイツでは、テイクアウト用カップのような「投げ捨て製品」の販売者に、
公園や道路の清掃費用を分担させるという法案が、先月連邦内閣によ
り承認されたそうです。
また、ドイツの複数の自治体では、使い捨てら
れる紙コップを減らそうと、デポジット(保証金)の付いたリユースカップ
使用をカフェなどに呼びかけ、普及させています。購入店以外の店へカ
ップを返却してもOK。保証金が戻ります。これならば、日本の市町村で
もできそうです。
また、フランスでは、ごみをなくすための画期的な法案が1月に国会で
成立。2030年までに使い捨てペットボトルの使用を半減する目標などが
掲げられました。使い捨て製品を徹底的に減らした上で、使った分はデ
ポジット制など拡大生産者責任による手法で、徹底的に回収。両国とも、
循環型社会のための理にかなった社会制度が整えられつつあります。
一方日本では、まだ多くの自治体が多額の税金を使って、ペットボト
ルなどの飲料容器を回収しています。もし、回収費用を税金で負担せ
ず、生産者責任とするのであれば、小型ペットボトルの販売価格など
はもっと高くなるはずです。ペットボトル回収に漫然と税金を使うことは、
自治体がペットボトル販売を応援しているのと同じこと。拡大生産者責
任とは真逆の行為です。
そんな中、東京都日野市ではペットボトル回収を隔週から4週に1回
に変更、同武蔵野市も週1回の回収を隔週に変更しました。
他の自治体も両市のように、徐々に回収から手を引く方が良いのでは
ないでしょうか。
(政策委員 栗岡理子)
----- 目 次 --- C o n t e n t s --------------------------------
巻頭言
<1> 「どうなる!?レジ袋有料化」シンポジウム開催
<2> 【レポート】 ポイ捨てだけでない、陸から川へのごみ流出のメカニズム
<3> 「認定NPO法人中部リサイクル運動市民の会」和喜田恵介さんからの活動報告
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■ 「どうなる!?レジ袋有料化」シンポジウムは開催予定です!
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■ 4月11日(土)13:00〜16:00
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来る4月11日、レジ袋有料化の問題を議論するため、表題のとおり、
シンポ開催予定ですが、新型コロナウィルスの影響も心配されています。
当ネットワークと致しましては、現時点では開催の方向で準備を進めて
おりますが、今後も慎重に検討を進め、最終的に、3月末には開催の可
否につきまして、改めてご案内させていただきますので、あらかじめご
承知おきください。
なお、シンポシジウムの概要は以下のとおりです。
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今年7月1日から、レジ袋有料化の法制度が始まりますが、
例外規定が多く、その効果が危ぶまれている状況です。
そこで、世界の使い捨てプラスチック規制と成果などについて、大阪商
業大学の原田禎夫准教授による基調講演をお聞きし、続いて今後の日
本の施策のあり方について、多様なパネリストや会場参加者と討論しま
す。ぜひご参加ください。
タイトル: 「どうなる!?レジ袋有料化」
日時 : 2020年4月11日(土)13:00〜16:00
会場 : 地球環境パートナーシップオフィス(GEOC)(渋谷区国連大学1F)
基調講演 :「未来のために知っておきたい、海とプラスチックの話」
原田禎准・大阪商大教授
制度の説明: 金子浩明・環境省 環境再生・資源循環局
総務課リサイクル推進室 室長補佐
パネリスト: 富山県
チェーンストア協会 増田充男執行理事
フランチャイズチェーン協会 西山純生環境委員会委員長
東京都地域消費者団体連絡会 奥田明子共同代表
参加費 : 資料代 500円
定員 : 先着 60名
申し込み: 件名を「レジ袋有料化シンポ参加申し込み」とし、
氏名、所属、連絡先を明記の上、下記へお申し込み下さい。
email- reuse@citizens-i.orgまたはFAX 03-3577-7353へ
尚、ちらし・会場地図など、詳細は下記よりご覧ください。↓
http://www.citizens-i.org/gomi0/pdf/20200411.pdf
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(運営委員長 中井八千代)
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■ <2> 【レポート】 ポイ捨てだけでない、
■ 陸から川へのごみ流出のメカニズム
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日本財団と日本コカ・コーラが「陸域から河川への廃棄物流出メカニズ
ム共同調査」の結果を発表しました。 全国の4カ所の河川流域でごみの
調査を実施。海へ流れ込むプラスチックごみの約8割は私たちの暮らす
陸域から発生していると言われていますが、その発生原因は大きく「投
棄・ポイ捨て系」「漏洩系」に分かれる。ポイ捨てやモラの問題だけでな
いことを報告しました。
投棄・ポイ捨て系では、モラルの問題だけではなく、社会的な問題や
産業構造等にも要因があるので、支援や回収方法の工夫・改善が必要。
漏洩系では、ごみ集積場からのごみのこぼれ落ちや、農業系のごみなど
の問題も言及し、適切な管理や、代替素材開発と利用促進などの対策が
必要と報告しました。日本コカ・コーラでも自販機の横の空容器回収ボッ
クスからの漏洩対策、さらなる調査などに取り組んでいくと伝えました。
ここで、注目していきたいのは、日本財団の今後のアクションプランの
中に、廃棄物処理法など現行制度に対する問題提起と提言、サーキュ
ラエコノミーを目指したバリューチェーンのモデル構築、などの項目が入
っていることです。
「企業の皆さんは、自分達の製品がどういう風に処理
されているのかまで踏まえた上でのモノづくりというのを本格的にやって
いくべき。そして、日本財団としては枠組みをつくり上げることが大事で、
その枠組みに企業の皆さんにも参画をしてもらって、全体でごみ対策に
取り組んでいくことが必要だと思う」との発表に注目していきたいと思います。
参考:https://blog.canpan.info/nfkouhou/archive/1342 (日本財団CANPANブログ)
https://social-innovation-news.jp/?p=1044 (SOCIAL INNOVATION NEWS)
(運営委員 伊藤浩子)
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■ <3>「認定NPO法人中部リサイクル運動市民の会」
■ 和喜田恵介さんからの活動報告 <3R政策地域研究会in愛知>
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中部リサイクル運動市民の会では、中国の古紙輸入禁止措置や物流
経費の増大に伴う昨今の古紙価格の低迷により、財政的な課題を抱え
ています。これを乗り越えるために、私たちが名古屋市内32ヶ所で実施
している資源ごみのリサイクル活動の抜本的な見直しに取り組んでいま
す。
具体的には、資源ごみのリサイクル活動の効率化、資源ごみの運搬の
内製化、物流センターの立ち上げによる不用品リユースの作業効率化
などです。名古屋市でも古紙リサイクルは危機的な状況に陥っており、
小規模な会社や商店が古紙回収事業者に無料での古紙回収を打ち切
られるなどの事態が発生しています。また、名古屋市が進めてきた各戸
回収による集団資源回収の継続も難しくなってきているようです。
当会ではこのような状況への対策を講じるよう自治体へのアドボカシ
ー活動を行っていますが、なかなか踏み込んだ施策を実施していただ
くまでには至っていません。
また、来年度から、名古屋市内でのリユース・リサイクル活動と並行し
て、ラオスの首都、ビエンチャンという都市で、住民主体の集団資源回
収を行うプロジェクトを開始します。急速な都市化に伴うごみ問題の解
決の一助となるよう、日本での集団資源回収のノウハウを活用して、現
地に適した資源リサイクルの仕組みを、現地の皆さんと共に創り上げて
いけたらと考えています。
認定NPO法人中部リサイクル運動市民の会URL: http://www.es-net.jp/
------------------ 事務局からのお知らせ------------------------------
● 会議開催日程
◎ 運営委員会◇ 2020 年3 月 18 日(水) 14:00〜16:00 場所:市民運動全国センターです。
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC でお送りしています。
ご不要の方はご連絡ください。
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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0082 東京都千代田区一番町9−7 一番町村上ビル6F
市民 運動全国センター内
TEL/03-3234-3844 FAX/03-3263-9463
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