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■ 第218号(2020年9月16日発行)
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容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース
第 218号 2020 年 9 月 16 日
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全国で97もの自治体が、「プラごみゼロ宣言」などプラスチックごみの削
減に向けた宣言をしています。その効果はまだあまり出ていないようで、
「Plastic obsessed Japan」(プラスチックに取り憑かれた日本)というアカ
ウントのインスタグラムでは、日本の過剰包装ぶりが紹介されています。
https://www.instagram.com/plasticobsessedjapan/?hl=ja
雨の日に店頭などに置かれる傘袋や、トレイにのせラップをかけたトマ
トなどが、海外の人の目にどれほど奇異に映っているかがわかります。
しかし、日本も本当にゆっくりですが、脱プラが進行しています。量り売
りの店が増えてきました。ナチュラルローソンでも一部店舗で、洗剤類の
量り売りの実験販売を始めました。残念ながら、石鹸洗剤は置いてないよ
うですが、これから一般のスーパーやコンビニにも量り売りが広がるとい
いなぁと思います。
量り売りの店をいくつか見てみると、あらかじめ用意された容器のみの
対応で、持参したマイ容器を使えなかったりする店もあり、使い勝手はそ
れぞれです。でも、好きな量だけ買えるのは有り難いです。
海外では、一般のスーパーでもバラ売りされる商品が増えていて、「プ
ロデュースバッグ」を持参すると袋をもらわずに済むそうです。「プロデュ
ース」とは英語で農作物や生産物を意味する言葉で、それらを入れる袋
はプロデュースバッグと呼ばれています。
レジで清算後のピーマンやジャガイモ、玉ネギなどを入れ、持ち帰った
らそのまま冷蔵庫へ入れます(買い物中にプロデュースバッグを利用す
る場合は、万引きと間違えられないように要注意!)。汚れたら、洗濯機
で洗ってくり返し使います。日本ではまだあまり売られていませんが、袋
状に縫い、上部にひもを通すだけでいいので、サラシなど自然素材の布
があれば、簡単に手作りできます。大小何枚か作っておくと便利です。
私もこれからは、プロデュースバッグをマイバッグと一緒に持ち歩き、で
きるだけバラ売りのものを選んで、小袋をもらわずに持ち帰りたいと思って
います。
(政策委員 栗岡理子)
----- 目 次 --- C o n t e n t s --------------------------------
巻頭言
<1> 環境省・経産省「プラスチック資源循環戦略ワーキンググループ
合同会議(第5回)」開催
<2> 【レポート】身近なところで生じるマイクロプラスチックの流出防止について
<3> 「埼玉エコリサイクル連絡会」上領園子さんからの報告
「 なぜ前へ進めないの」
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■<1> 環境省・経産省「プラスチック資源循環戦略ワーキンググループ
■ 合同会議(第5回)」開催 (9/1)
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プラスチック廃棄物の一括回収の方向性が新聞報道されてより、皆さん
の関心が高まっていることと思います。
令和2年9月1日(火)、中央環境審議会循環型社会部会プラスチック資源
循環小委員会、産業構造審議会産業技術環境分科会廃棄物・リサイクル小
委員会プラスチック資源循環戦略ワーキンググループ合同会議(第5回)
がWEB開催され、今後のプラスチック資源循環施策の基本的方向性につい
て話し合われました。
資料によると<市町村による分別回収>消費者に分かりやすい分別ルール
とすることを通じて資源回収量の拡大を図るとともに、効果的・効率的なリ
サイクルに向けて、プラスチック製容器包装・製品をまとめてリサイクルす
ることや、市町村とリサイクル事業者で重複している選別等の中間処理を
一体的に実施することが可能となる環境を整備する。
家庭ごみの有料化徹底等を通じて消費者の資源分別を促し、こうした分別
努力に応じた市町村に対するインセンティブ等を通じて、分別収集体制を全
国的に整備する。
<事業者による自主回収>
質の高いリサイクルに向けては、プラスチック資源の性状や排出実態につ
いて情報を持ち合わせているプラスチック製容器包装・製品の製造・販売事
業者が、相互に連携し、市町村と協力して消費者からプラスチック製容器包
装・製品を円滑に 自主回収・リサイクルできる環境を整備する。
委員から出された主な意見
「自立したサプライチェーンを築くことが重要」「この内容を法律で担保せよ」
「めざすべきビジョンはリデュースの徹底」「2050年までにプラスチックの海洋
流入をゼロにするを明確に」「多種多様なプラスチック削減の、実効ある具体
的な実施のロードマップを示せ」など。
傍聴コメント
「 効果的・効率的で持続可能なリサイクル」の中に、「熱回収可能性を確実
に担保する」や「 効率的な回収・リサイクルの基盤整備」の中に、「リサイクル
・熱回収の技術開発」とあるのは問題。「製造事業者には軽量化等の環境配
慮設計や代替素材への転換を促す」に加え、「EPRでリデュースの徹底」と明
記すべき。
今後、具体論をすすめていくことになります。注目していきましょう。
(運営委員長 中井八千代)
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■<2> 【レポート】身近なところで生じるマイクロプラスチックの流出防止について
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日本水環境学会の今年9月のシンポジウムで、株式会社/一般社団法人ピリカ
の小嶌 不二夫さんが「日本の河川・港湾・湖100 地点におけるマイクロプラスチッ
クの浮遊状況調査」を発表されました。
・人工芝、プラスチックコーティング肥料(被覆肥料の殻)、ペレットに加え シート
類やロープ類が流出していた。
・人工芝は全国で流出、プラスチックコーティング肥料(被覆肥料の殻)は流域に
水田のある河川に集中していた。とのことです。
人工芝の破片は、小学校などの校庭や大きな運動場で使われている人工芝か
ら、使用していく内に破片となり、側溝などから川等を通って海に行きます。身近
なところから発生していて、全国で見られるので、網やフィルタを付けて校庭や運
動場からの流出防止対策が必要と思います。
プラスチックコーティング肥料(被覆肥料の殻)は、水田で1回肥料を撒けば、徐
々に肥料が溶け出して、便利なのですが、その殻が水田から流出してしまうので、
問題になり、昨年G20のとき作られた政府のアクションプランにも入っているもの
で、肥料の転換や流出防止が求められます。
シート類やロープ類は、屋外で使用されると、太陽光で劣化し、マイクロプラス
チックとなり、流出してしまいます。屋外で使用するプラスチックは劣化して崩壊
する前に回収してほしいですね。身近で起きるマイクロプラスチックの流出に注
意を払ってほしいです。
(運営委員 小寺正明)
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■ <3> 「埼玉エコリサイクル連絡会」上領 園子さんからの報告
■ <3R政策地域研究会in埼玉>
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「 なぜ前へ進めないの」
コロナ下行事は中止、会議はパソコンでZOOM参加。空いた時間を長年の活
動で溜め込んだ『資料の整理』を行った。整理する資料の中に新聞などの切抜き
も沢山あり、その中に2000年6月の新聞記事に「飲料容器をリターナブル瓶にす
ると、二酸化炭素は78万トン減らせ、処理費は1500億円節約でき、埋め立て廃
棄物を9割減らせ、政府が検討しているサマータイム導入による削減より38万ト
ン大きく削減できると、東大の安井至教授のグループが研究発表し、リターナブ
ル瓶普及の提案をしている」というのが有った。
この研究グループに生活クラブ連合が参加しており、現在生活クラブの容器は
リターナブル瓶が主で、配達に食材を纏めて入れたビニール袋も回収しビニー
ル袋に再生し繰り返し利用している。2001年1月から3月にかけて環境省におい
て「リユースびんに関する検討会」が行われ、座長は安井教授であったから、当
然前向きな検討結果がでている。
私たち埼玉エコリサイクル連絡会は2001年1月に埼玉県との共催で『提案!21
世紀のライフスタイル』と題して容器包装の問題を取り上げ県民に提案している。
同年8月環境省も『容器包装リサイクル法の現状と次期見直しに向けた課題』と題
したセミナーを行っている。
それから20年、課題は見直しどころかやっとレジ袋の有料化のみ。1協同組合が
可能にしたシステムを政府は何故できない。毎年30億本もの未回収のペットボトル
がある、そのうちの1割がポイ捨てされそれらが海に流れ込んだと仮定すると毎年3000万本のペットボトルが海へ流れていることになる、環境省ホームページ掲載
の雨後の「荒川の写真」を見ればその数に納得できる。
この現状を目の当たりにしても政府は拡大生産者責任に手を付けない。海洋で
回収したプラスチック廃棄物を原料の一部に使ったシューズやTシャツを販売して
いるお店が渋谷にこの7月オープンし、収益事業として成り立っているとか。 回
収されたプラスチックがただ焼却されるだけでないことにホッとするものがある。
かってDDTやPCBも世に出たときは絶賛されノーベル賞も授与されたが瞬く間
に世界中を汚染し重大な健康被害が引き起こされることが解り製造・販売が禁止
された。プラスチックの可塑材に対する健康被害も解明されてきており、世界中を
汚染しているこのプラスチックの利用を強く制限すべきと思う。
他の先進国と比べてもプラスチックに対する日本の取り組みは大きく遅れている。
政府は市民の声に耳を傾け、早急に対処すべきと考える。
------------------- 事務局からのお知らせ------------------------
● 会議開催日程
◎ 運営委員会 : コロナウィルス感染症が落ち着くまで、テレワークになります。
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC でお送りしています。
ご不要の方はご連絡ください。
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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0082 東京都千代田区一番町9−7 一番町村上ビル6F
市民 運動全国センター内
TEL/03-3234-3844 FAX/03-3263-9463
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