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「メールニュース」 バックナンバー

第221号(2020年12月15日発行)

  

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   容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース

        第 221号   2020 年 12 月 15 日

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日本政府はこれまで、石炭火力発電に固執したまま、2030年の低い
温室効果ガス(GHG)削減目標を見直さなかったため、国内外から
批判が寄せられていました。が、2020年10月26日、新総理大臣が
「2050年カーボンニュートラル実現を目指す」と表明するに至りました。

 その後、11月19日に衆議院本会議で、11月20日に参議院本会議で
「気候非常事態宣言(CED)」が決議されました。
全国の多くの若者や学識者、自治体等々における様々な取り組みが後押し
したといえます。

 注意が必要なのは、政府が原子力発電所の拡充も意図している点です。
甚大な原発事故を起こした日本は、省エネルギーの進化と再生可能エネルギー
の普及で「ネットゼロ」を実現するべきです。
原発は、稼働時にはCO2を出さなくても、トイレのないマンションで
あることに変わりはなく、しかも巨大な“海あたため装置”なのですから。

 他方、鉄やセメントなどインフラ整備に不可欠な素材の生産は、
将来的にも必要です。従って、割合は低くとも、容器包装から排出する
CO2の排出は、可能な限り「ゼロ」にしなければなりせん。しかも
「ネットゼロ」に到達する時間が早ければ早いほど、気候変動による
壊滅的な自然破壊を回避できるわけですから、『もう、待ったなし!』です。

 私たちは、目指すべきゴール(GHGネットゼロ)からバックキャストし、
今やるべきことを真剣に考え抜くことが必要です。

 現在、政府で検討されている「プラスチック資源循環施策」についても、
目指すべきゴールへの道筋をつけうる「法制度」にならなければなりません。
(事務局 山本義美)

----- 目 次 --- C o n t e n t s --------------------------------
巻頭言
<1> パブリックコメントに応募しましょう!!
「今後のプラスチック資源循環施策のあり方(案) 」について
<2> 【レポート1】 東京都LOOPモデル事業始まる!   
〜丸の内リユース弁当箱の取り組み〜
<3> 【レポート2】<北京市プラスチック汚染対策行動計画(2020-2025年)>の紹介
<4> 特定非営利活動法人スペースふう・永井寛子さんからの活動報告

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■<1> パブリックコメントに応募しましょう!!
■  「今後のプラスチック資源循環施策のあり方(案) 」につて

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今年7月、「プラスチックの一括回収を検討」との新聞記事に、
製品プラスチックも資源化かと期待をふくらませて、内容の発表に注目して
いた方も多かったのではないでしょうか。
検討していたのは、プラスチック資源循環戦略WGの合同会議。
プラスチック資源循環戦略(令和元年5月31日決定)に基づいたプラスチック
の資源循環に係る具体的な施策のあり方について審議を進めていました。

 いよいよその内容が、「今後のプラスチック資源循環施策のあり方について
(案)」で示され、パブリックコメントが、12月25日まで募集されています。
今後のプラスチック資源循環施策のあり方について(案) [PDF 177 KB]

応募方法等、詳しくは下記よりご覧ください。↓
環境省_今後のプラスチック資源循環施策のあり方について(案)に
対する意見の募集(パブリックコメント)について (env.go.jp)
受付締め切り日時  2020年12月25日

 尚、ご参考までに、当会は下記の意見書を提出しましたのでご覧ください↓。
http://www.citizens-i.org/gomi0/pdf/201214.pdf

 容器包装リサイクル法によって、大半を締める容器包装類は、リサイクルの
対象になっているものの、約3割の自治体が、その他プラをまだリサイクル
せずに燃やしているのが現状です。容器包装以外の製品プラスチックにいたっては、
使用後はほとんどがごみとして焼却されています。

 この現状に切り込むことは大いに歓迎しますが、一括回収した後、循環型、
環境保全に資する方法で処理されるかどうかが問題であると考えています。
また対象拡大により、プラスチックリサイクルの事業者責任が後退することは
あってはならないと思います。

 これからのプラスチックの在り方を決める大切なパブリックコメントです。
ぜひ、皆さんからも意見をパブコメによせてください。
(運営委員長 中井八千代)

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■<2> 【レポート2】東京都LOOPモデル事業始まる!
■ 〜丸の内リユース弁当箱の取り組み〜

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 昨年末、東京都は「ゼロエミッション東京戦略」を策定、プラスチック対策
として「プラスチック削減プログラム」を出した。その中でリユースを基調とした
社会への仕組みづくりを述べている。

リターナブル容器による商品提供として、「Loop」による新たな事業が始まっている。
12月7日から実証事業が始まったのは、飲食店のリユース容器を使う弁当。
大手町パークビルと六本木ヒルズで各1店舗が参加した。

テイクアウト弁当を食べた後、容器をビル内に設置した回収ボックスへ返却、
清掃業者が回収した容器をピックアップして洗浄・消毒し、飲食店に戻して
また使うというサイクルだ。まだ始まったばかりで、コロナ対策のためテレワークの
人が多く、実際の供給数はまだ少ないそうだ。

都との共同事業として上限1500万円の負担金を都が払うことになっているが、
実証事業は報告を含めて2月末まで。その後は民間事業としてやっていく。

もう一つは来年3月にスタートするリターナブル容器の取り組み。
イオンの店舗で販売と空き容器回収を実施、その後洗浄、中身を充填し店頭に並ぶ。
参加する中身メーカーは9月時点で21社とのこと。
この事業の準備、調整に昨年度予算で1500万円支払われた。

 容器のリユースが定着するかは今後の課題だが、プラスチック問題が大きく
クローズアップされている今こそ、ワンウェイ容器ゼロに向けた取り組みが
必要になっている。
(政策委員 苗村洋子)

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■<3> 【レポート2】北京市プラスチック汚染対策行動計画
■ (2020-2025年)の紹介

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北京市では標記行動計画への意見を12月9日まで求めていました。
内容は次のように段階的に禁止し、対策の実効性を担保する仕組み
も作ります。その一部を紹介します。

 国家の関連要求を厳格に実行し、全市の範囲で、0.025ミリメートル
以下の薄型プラスチックの買い物袋の生産と販売を禁止し、
厚さが0.01ミリメートル以下のポリエチレンの農地フィルムを禁止します。

 2020年末までに、使い捨て発泡プラスチックの食器、使い捨て
プラスチックの綿棒の生産と販売を禁止します。
プラスチックのマイクロビーズを含む日用化学品の生産は禁止します。
2022年末までにプラスチックのマイクロビーズを含む日用化学品の販売を
禁止します。

市級の関連部門は法律執行を監督する力を強め、制限措置が有効に実施
されることを確保します。
(注)日用化学品にはシャンプー、入浴剤、スキンケア、ヘアケア、化粧品、
洗剤、歯磨きなどがあります。

 ほとんどの化粧品にはマイクロビーズが入っています。中国では、日本を含む
外国の化粧品を販売していますので、中国市場は大きく、2022年末の販売禁止
には大きな影響を受けるため、マイクロビーズの入っていない化粧品の生産、
輸出が必要になります。

 日本国内にもマイクロビーズの含まない化粧品の供給が望まれます。
(運営委員 小寺正明)

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■ <4>認定NPO法人スペースふう・永井寛子さんからの報告
■       <3R政策地域研究会in山梨>
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<使い捨てからリユースへ〜小さなNPOの新たな挑戦〜>

 新型コロナウイルスにより私たちの日常は一変しました。スペースふうにおいても、
イベントはすべて中止になり、リユース食器の出番はなくなりました。
リユース食器レンタル事業を興して18年、スペースふうは最大の危機を迎えたのです。
「存続」か「廃業」か。決断を迫られる中、クラウドファンディングを実施したところ、
「リユース食器の灯を消すな!」というメッセージとともに多くの方々からご支援を
いただき、存続に向けて私たちの背を強く押してくれました。
しかしそれに応えることは、これまでのスペースふうの在り方を根底から問い直す
ことでもありました。

「使い捨てからリユースへ」という基本理念のもと、イベント以外の新たな道を開拓
するために、私たちは動き始めました。
東京では、大手企業がリユース容器でテイクアウト弁当などの販売を開始する、
というニュースも飛び込んでくる中、私たちはあくまでも地方の小さな町でNPOが
実践できるやり方を模索しています。(以下その事例です)

先ず、スペースふうの地元、富士川町での実証実験から始めます。
町(社協)が行っている配食サービスの弁当と、町議会が議会会期中に利用する
弁当を、使い捨て容器からスペースふうのリユース弁当容器に切り替えます。
富士川町の町長と町議会からは賛同を得ています。その後市民レベルに
リユース弁当容器の輪を広げます。

来年度から始める予定のため、今その準備に追われています。山梨県、そして
山梨県議会も今、プラスチックごみ削減に向け動き始めました。
富士川町の試みが成功すれば、山梨県内の他の市町村に広がる可能性は「大」です。

また、スーパーへのリユーストレイ導入の準備も関係者と共に始まっています。
まだまだ解決すべき課題は沢山ありますが、山梨の小さな町から改革への第一歩
が始まろうとしています。

------------------- 事務局からのお知らせ------------------------
● 会議開催日程
◎ 運営委員会 : 調整中・ ZOOM会議
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC でお送りしています。
  ご不要の方はご連絡ください。
                  。

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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0082 東京都千代田区一番町9−7 一番町村上ビル6F
市民 運動全国センター内
TEL/03-3234-3844   FAX/03-3263-9463

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