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「メールニュース」 バックナンバー

第236号(2022年3月17日発行)

  

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   容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース

        第 236号   2022 年 3 月 17 日

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どんな理由があったとしても、武力による侵略や核による威嚇には反対です。
一日も早く、ウクライナに平和が訪れることを希求します。

2022年2月28日、国連のIPCC「第6次評価報告書」(WG2)の政策決定者向け要約で、
「一時的に1.5℃を超えるオーバーシュートがあれば、その後に低減しても不可逆的な影響が残る」 と警鐘が鳴らされました。気候危機への対策が急がれます。

2022年3月2日、国連環境計画(UNEP)の意思決定機関である国連環境総会は、 「2024年までに法的拘束力ある“プラスチック条約”を制定すること」を決定し、全会一致で決議案を採択しました。この決議には、海洋プラスチック汚染を根絶することだけでなく、人間の健康への悪影響を防止することも明記されており、原料の採掘から製造、廃棄まで、全ライフスタイルが規制されることになります。また、政府だけが取り組めば良いのではなく、プラスチックを製造・流通する民間企業が積極的に取り組むことが求められています。

閑話休題。
不忍池畔に、台東区立の「下町風俗資料館」があります。
懐かしい昭和の時代を思い起こさせてくれるので、時々ふらっと立ち寄ります。
プラスチック製品が何も無いから、ゆったりとした落ち着いた時間を過ごすことができるのです。
コロナ禍が落ち着きましたら、ぜひ皆さんも訪れてみてください。

https://www.taitocity.net/zaidan/shitamachi/
(事務局 山本義美)

----- 目 次 --- C o n t e n t s -------------------------------
巻頭言
<1> 【レポート】 日本のマテリアルリサイクル量
<2> 地域からの報告 NPO法人みどりの市民 事務局長 渡辺ヒデ子さんからの報告 

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■<1>【レポート】日本のマテリアルリサイクル量

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マテリアルリサイクルとは、廃棄物を原料として再生製品にすることですが、厳密には定義されていません。ここでは再生の原料段階のものも含まれています。

2020年の日本のマテリアルリサイクルは、173万tで、プラスチック廃棄物総排出量822万tの21%です。

マテリアルリサイクル品の利用先を調べてみました。マテリアルリサイクル国内循環利用は、マテリアルリサイクル品の半分も満たない37万t、38.5%で、プラスチック廃棄物総排出量822万tの4.5%でした。大部分は輸出されていました。

再生製品は輸送用パレット、土木建築用資材、日用雑貨等と廃PETボトルからの再生繊維となります。輸送用パレット、土木建築用資材はさらなる循環は期待できないので、国内で循環するのは、日用雑貨等と廃PETボトルからの再生繊維となり、4.5%よりさらに少なくなります。

マテリアルリサイクル品173万tの利用先2020年
輸出(プラ屑)              74万t、42.7%
輸出(再生原料)            62万t、35.8%
国内循環利用(再生製品)        32万t、35.8%
国内循環利用(廃PETボトルからの再生繊維)5万t、2.7%

プラ屑:(MR目的で)破砕・洗浄等の中間処理を施した廃プラ
再生原料:ペレット、インゴット、フレーク等
再生製品:輸送用パレット、土木建築用資材、日用雑貨等
*再生製品の輸出量およびプラ屑・再生原料の輸入量は少ないため無視しています。

なお、上記データは一般社団法人 プラスチック循環利用協会2021年12月によるものです。

(運営委員 小寺正明)

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■<2>NPO法人みどりの市民 事務局長 渡辺ヒデ子さんからの報告

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 【「海ごみ対策地域リーダー養成講座」シリーズの開催報告】          

NPO法人みどりの市民は、長野県が推進している信州プラスチックスマート運動(「海なし県から考えよう海洋プラスチック問題」)の協力事業者の登録団体として活動しています。

今年は、昨年に引き続いて上流県における海洋プラスチック対策推進のために、「海ごみ対策地域リーダー養成講座」を4回シリーズで開催しました。これは、長野県が進める「信州環境カレッジ実践者養成講座」の一環として活動実践者の養成を目指すものです。

講座の第3回(2月13日)は、オンライン公開セミナー「脱プラ対策・リレートーク」を企画。行政、企業、NPOからのパネリスト5人が、それぞれ異なった立場から

「脱プラスチック対策」についての取組み状況を報告し、3R全国ネット運営委員長の中井八千代さんにファシリテーターとまとめをしていただきました。

環境省の平尾リサイクル推進室長は、4月から施行される「プラスチック資源循環促進法」について、今回の法律は設計段階からごみを出さないように事業者に求めていること、そのうえで消費者に望むことは「選んで 減らして リサイクル」であると強調されました

亀岡市の環境部長の山内さんは、全国で初めて「プラスチック製レジ袋の提供禁止に関する条例」の制定に至った経緯と、その後の「エコウォーカー」など市民を巻き込んだ先進的な事例などについて報告されました。どの取り組みも大変心に響くものでした。
東京のビン商のトベ商事の戸部さんは、100年にわたるリユース瓶の取り組みについて報告されました。持続可能な社会を作るシステムはリユースびんであるという確固たる信念に基づいたお話しは説得力がありました。

NPOからは、認定NPO法人スペースふう理事長永井寛子さんが全国で初めてリユース食器レンタル事業をはじめたことを報告。コロナ禍で増えている弁当容器のリユース化を通して地域課題の解決に向けた活動への思いを篤く語られました。

地元からのパネリスト「水もっと信州大学」代表の西野竜介さんは、若い世代として信州の美味しい水を利用することによりペットボトルを減らし、持続可能な社会の構築を目指す取り組みを報告しました。

終了後のアンケートからは、ほぼ回答者全員から「満足、役に立った」という結果が得られました。海ごみ対策の具体的な活動、レジ袋の禁止条例、リユースびん、リユース食器、給水機設置など、実践者の取り組みは意外に知られていません。単なるごみ拾いに終わるのではなく、次へどう進めていくのかという具体的なイメージを共有できたことは大きな成果だったと思います。今後の長野地域での実践活動の広がりを期待します。みどりの市民もこのような啓発活動を継続していきたいと考えています。

2月13日の参加者は55名、2月28日まで限定公開した結果、再生回数は108回で長野にしてはたくさんの方に聞いていただきましまた。

また第三回に続き、「マイクロプラスチックストーリー」上映会をオンラインにて

開催しました。

-------------- 事務局からのお知らせ------------------------------
● 会議開催日程
◎ 運営委員会 : 2022年4月12日(火) 19:30〜21:30・ ZOOM会議
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC でお送りしています。ご不要の方はご連絡ください。

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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0082 東京都千代田区一番町9−7 一番町村上ビル6F
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