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■ 第241号(2022年8月18日発行)
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容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース
第 241号 2022 年 8 月 18 日
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最近、回収ボックスのない飲料系自動販売機が増えてきました。飲み終わったペットボトルや缶が、周囲に多数放置されている自販機をよく見かけます。
なぜこんなに回収ボックスのない自販機が増えたのだろうかと不審に思い、居住する市の条例を調べてみました。その結果、私の住む市では、90年代に作った「ポイ捨て禁止条例」を、2012年に改正していたことがわかりました。
以前の条例では、自販機設置の際に市へ届け出る必要があり、届け出の書類には自販機と回収ボックスの設置場所を示す地図を付ける必要があったのです。しかし、改正された条例では回収ボックスの設置は義務づけられているものの、届け出制は廃止されました。規定に違反し、回収ボックスを設置しなかった場合は「勧告、命令を行うことがある」とされています。しかし、他に罰則もないため、12年以降に設置された自販機には回収ボックスのないものが多い様です。
回収ボックスをチェックしながら家の周りを30分ほど歩いてみたところ、見つかった16カ所の自販機のうち、回収ボックスが設置されていたのは10カ所のみ。6カ所の自販機には回収ボックスがありませんでした。それから数日かけて、他のルートも歩いてみました。住宅街か商店街かなどにより傾向は異なるものの、平均で4割近い自販機に回収ボックスが見つかりません。市に「条例違反だ」と苦情を言ったところ、対処すると回答がありましたが、いまだ改善されません。
他地域ではどうだろうかと思い、ちょうど神奈川県藤沢市でごみ拾いイベントをやっていたので遠征参加し、自販機の様子を見てみました。やはり、藤沢駅周辺でも、回収ボックスのない自販機があり、その周辺には飲料ごみの散乱が目立っていました。
検索すると、自販機の設置が届け出制で、回収ボックスの設置場所を事前に示す必要のある自治体は、京都市や和歌山市、東京・中央区や新宿区など多数見つかります。一方、全国清涼飲料連合会の自販機自主ガイドライン(清涼飲料自動販売機自主管理基準)の「原則、空容器の回収ボックスを設置すること」に任せ、条例をなくしてしまった自治体も多いようです。
回収ボックスを備えた自販機でも、ボックスから溢れ出した容器が街を汚しています。まして回収ボックスがなければ、ペットボトルや缶のポイ捨てを誘発するでしょう。
最近は、ペットボトルや缶以外のごみを入れづらい形状にした回収ボックスもあります。どんな形のものでも良いので、自販機と回収ボックスは必ずセットで設置してほしいものです。それが、自販機設置に関わる人たちの最低限の責任ではないでしょうか。
(政策委員 栗岡理子)
---- 目 次 --- C o n t e n t s -------------------------------
巻頭言
<1> 第十回・第十一回プラスチック削減オンライン連続セミナーを開催します!!
8/30 『脱使い捨てプラスチックとEPR政策(フランスを中心に)』
山川肇 京都府立大教授
9/30 『捨てるという概念を捨てよう』
エリック・カワバタ テラサイクル ジャパン日本代表
<2>【レポート】 コーヒーカップのシェアリングサービス(実証実験中)
<3> 地域からの報告 環境カウンセラー・大島さんからの報告
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■<1>第十回・第十一回プラスチック削減オンライン連続セミナーを開催します!!
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第十回もまだ若干の余裕があります。ぜひご参加ください。
【第十回プラスチック削減オンラインセミナー】
最先端を行くフランスの施策を中心に、世界中に広がる脱使い捨てプラとEPRの最新情報。
日時 : 2022年8月30日(火)講演19:30〜21:00(質疑含む)
演題 :『脱使い捨てプラスチックとEPR政策』 〜フランスの動向を中心として〜
講師 : 山川肇さん(京都府立大学教授)
詳しくは下記のちらしをご参照ください。↓
http://www.citizens-i.org/gomi0/pdf/220830.pdf
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【第十一回プラスチック削減オンラインセミナー】
今回お呼びするカワバタさんは、ワシントン大学大学院・東京大学大学院特別研究生を経て、環境及びサスティナブル分野に14 年以上携わる豊富な経験の持ち主。2014年テラサイクルジャパン代表に就任。
「『自分が欲しいもの、便利だと思うものを使っていたら、エコにも繋がっていた』というのが、サステナブル(持続的)にサービスを使ってもらう秘訣」と語る。
日時 : 2022年9月30日(金)講演12:00〜13:00(質疑含む)
演題: 『捨てるという概念を捨てよう』
講師: エリック・カワバタさん (テラサイクル ジャパン日本代表)
詳しくは下記のちらしをご参照ください。↓
http://www.citizens-i.org/gomi0/pdf/20220930.pdf
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▼参加費無料
▼申込み件名:「第十回プラ削減オンラインセミナー8月30日視聴希望」または、
「第十一回プラ削減オンラインセミナー9月30日視聴希望」とし、
氏名、所属、TELを明記の上、
▼ 申し込み先: reuse@citizens-i.org 迄
多くの皆様のご参加をお待ちしております。
(運営委員長 中井八千代)
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■<2>【レポート 】 コーヒーカップのシェアリングサービス(実証実験中)
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テイクアウト容器が一度で使い捨てされ、さらに海や川での散乱が気になります。昨年秋から東京でテイクアウトコーヒーカップを繰り返し使う「Re&Go」の実証実験が行われていることを知り、利用してみました。
最初はLINEで登録しなくてはならないのですが、一度登録してしまえば、後は簡単。お店でRe&Goを利用すると言ってコーヒを注文。QRコード読み込み手続きをして料金を支払うだけ。返却も返却場所でQRコードを読み込んで置くだけで返却完了。
本サービスは、東京とはいえ丸の内と渋谷の一部の狭い地域内だけです。丸の内では、まだローソンとスターバックスコーヒーの一部取扱店舗(約20店舗程度)のみですが、購入した店に限らず取扱いのあるどのお店に返却してもOKというのが便利です。
さらにマイボトル・マイカップ持参としての料金割引もあります!
カップは保温・保冷に優れたステンレスカップで外側が熱くならずに快適でした。
このカップ1回の利用で、CO2削減が0.038kg、自分が利用したカップは利用4回目、別日に利用したカップは11回目などもアプリで知ることができました。まだ全利用数計23,604個、削減CO2は897.0kg、カーボンフットプリント達成率は15.7%(8/16現在)。本実証実験は、東京都の「令和3年度 革新的技術・ビジネスモデル推進プロジェクト」に採択されており、東京都からの費用補助を受けて実施されています。社会実証実験中なので、容器を無料で利用できお得ですが、CO2削減の達成率が100%を超えるには、爆発的な利用が求められそうです。もっと、多くの地域・多くの店舗でサービスが展開し、マイカップまたはシェアリングカップ利用が一般的となる日が来ないかなぁ?
(運営委員 伊藤浩子)
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■<3>地域からの報告 環境カウンセラー・大島さんからの報告
■ <3R政策地域研究会in東京23区>
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<練馬区リサイクルセンターでの環境教育>
練馬区には区内に4か所リサイクルセンターがあります。リサイクルセンターは、「環境学習の場とする」というのが大きな目的です。4センターでは、それぞれのセンターごとに所属するボランティアの創意工夫で独自の活動が進められています。
私が所属する豊玉リサイクルセンターでも、幼児から高齢者に向け、生活のあらゆる機会に環教問題に関心を持ってもらえるような講座を用意しています。
座学はもちろんですが、料理、工作、体験学習、さき織、リメイクなど、入り口を多くして、いろいろな切り口から環境問題に関心を持ってもらえるように工夫をしています。
その中でも「こどもクラブ」という取り組みは、センターだからこそできる、子どもの環境教育だと思っています。対象は小学生。4月に開校し、1年間同じ子どもたちを対象に環境について学びます。
今年は4月に綿の種を植えました。12月綿の実が実ったら、綿を紡いでみようかと思っています。6月には枝豆を植え、枝豆と大豆が同じ豆であること、大豆にはいろいろな活用方法があることをクイズ形式で学び、植物と動物の違いや、生態系についても学びました。ただ、作物類は天候に左右されるので、綿の発芽が悪く半分しか育たなかったり、9月にできる予定の枝豆がもう8月初旬に実をつけてしまったり、と、予想外のことも起こるのですが…。
7月はプラスチックについて考えました。プラスチックは便利だけれど、生活のほとんどに使用され、その廃棄の方法が難しいことを学びました。最後に素焼きのポットにプラスチックでできたもの、自然素材でできたものを埋め、半年後にどうなっているかを予想し、2月に観察することになっています。驚いたのは「レジ袋は消える」と予想している子が多かったこと。
今まで参加してくれた子どもが、センターのイベントなどで顔を見せてくれ、「楽しかったよ」、とか、「環境に関心持ったから、今日来た」なんて言ってもらえるとウルウルします。1年間の学びの中で環境に関する関心が芽生えてくれるよう、皆で子どもの心に種をまいています。
---------------------- 事務局からのお知らせ------------------------------
● 会議開催日程
◎ 運営委員会 : 2022年8月23 日(火) 19:30〜21:00・ ZOOM会議
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC でお送りしています。ご不要の方はご連絡ください。
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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0082 東京都千代田区一番町9−7 一番町村上ビル6F
市民 運動全国センター内
TEL/03-3234-3844 FAX/03-3263-9463
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