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第248号(2023年3月8日発行)

  

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   容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース

        第 248号   2023 年 3 月 8 日

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 「プラスチック汚染を終わらせる」ための国際条約の策定が始まりました。

 昨年3月の第5回国連環境総会の「国際的に法的拘束力のある国際条約を作る」という決議に基づくもので、政府間交渉会合が終了する2024年末までの作業になります。

 時を同じくして経済協力開発機構(OECD)は、プラスチックに関する初の報告書(2022年2月22日)を発表しました。報告書はまず、「プラスチック汚染」の要因は“生産量の増加と廃棄物処理にある”と言います。そして、プラスチックの年間生産量が“2000年/2億3400万トンから2019年/4億6000万トン”に急増。プラスチック廃棄物は“2000年/1億5600万トンから2019年/3億5300万トン”と2倍以上に増加、“2060年には3倍になる”と警告しています。さらに、廃棄物の処理方法は「リサイクル」9%、「焼却」19%、「埋め立て」50%、残り22%が「管理されていないごみ捨て場に処分・焼却、環境への漏れ」と分析。この対策として、プラスチック生産を減らすための行動と、国際的な協力を求めています。

 さて、国内では、「プラスチックに係る資源循環の促進法に関する法律」(「新法」)施行から一年を迎え、この春は、国の認定を求める自治体の動きが活発化すると見ています。しかし、一般廃棄物のごみ処理状況は、2012年から8年連続のごみ減少という成果に対し、処理費2兆円越えという経費増が止まりません。この状況にあっても「新法」は、プラスチック製品の処理費は市区町村の責任と言います。特別交付税措置の期限は未定で、税金による処理の限界を感じます。

 「汚染者負担の原則」を重視したOECD提唱の「拡大生産者責任」(廃棄物の処理費用を地方自治体及び一般納税者(市民)から、製造業者・流通業者・販売業者及び消費者へと転換する)は、公平な負担を前提とする手法です。例えば、製品価格に(3Rコスト・処理費)を内部化すると、「新法」の<製造者と販売事業者等の「自主回収・資源化事業」>が大きく変わります。「脱プラスチック」「脱焼却」による「リユース」市場の拡大に期待が持てます。その実現に向けて、未来を見据えた新たなシステムが必要です。

 世界は、未だに“大量生産・大量消費・大量廃棄”の渦中にあります。“拘束力のある国際条約”の策定と締結が待たれます。

(政策委員 片山純子)

---- 目 次 --- C o n t e n t s -------------------------------

巻頭言
<1>国庫補助金(循環交付金)にプラスチックの資源化が新たに要件化
<2>【レポート】締切迫る!―びんリユースシンポジウム―3月23日(木)開催
<3>地域からの報告 新潟県魚沼郡の豊田春美さんからの報告 

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■<1>国庫補助金(循環交付金)にプラスチックの資源化が新たに要件化

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 <国庫補助金(循環型社会形成推進交付金)について>

・清掃工場やリサイクル施設等の廃棄物処理施設の整備事業(建替や延命化)等の実施に要する経費を充当するための国の交付金に、プラスチック使用製品廃棄物の分別収集及び再商品化の実施が新たに要件化されました。(令和4(2022)年4月〜)

・補助率: 対象経費の3分の1 ( 一部、先進的な施設については2分の1)

【清掃一部事務組合が管理・運営している清掃工場等について】

 令和13(2031)年度までに、23区全域においてプラスチックの分別・収集及び再商品化に必要な措置を行う必要があり、未実施の場合は令和12(2031)年度までに、23区全域においてプラスチックの分別収集及び再商品化に必要な措置を行う必要があり、未実施の場合は令和8(2026)年度まで遡って、当該交付金の返還が必要となる

令和4(2022)年度交付金額約60億円
※期限までに未実施の対処方法については検討中。

<実施時期>
・清掃工場(清掃一部事務組合運営)は、建替え、増改築にこの補助金を活用しており、補助を受けるためには清掃工場を利用している自治体がプラスチックの分別収集及び再商品化に必要な処置を講じていることが条件である。(令和4(2022)年4月から)
※一部事務組合において、必要な措置を講じない自治体に対しての対応内容は確定されていない。

・プラスチックを処理する施設の整備費に補助を受けることができる。

<環境省HPより>
・循環型社会形成推進交付金のHP↓
https://www.env.go.jp/recycle/waste/3r_network/2_koufu.html

・循環型社会形成推進交付金交付取扱要領↓(「21.交付対象事業者の範囲」に容リプラ・製品プラの分別収集及び再商品化に必要な措置を行っていることが要件として、記載されています。)
https://www.env.go.jp/recycle/waste/3r_network/2_koufu/tori_yoryou.pdf

<東京都補助金>
・東京都補助金は実施人口と実施開始月により変動する。
令和4年10月一日の区民総数916,881人で算出した場合の最大補助額
1年目 (補助率1/2) 595,972千円
2年目 (補助率3/1) 393,341千円
3年目 (補助率4/1) 297,886千円

・補助金の期限は、令和8年度までである。(令和4年度時点)

東京都プラ製容器包装等・再資源化支援事業↓
https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/resource/recycle/package.html

https://www.tokyokankyo.jp/jigyo/resource-circulation/plastic-package

(運営委員長 中井八千代)

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■<2>【レポート】
■   締切迫る!―びんリユースシンポジウム―3月23日(木)開催

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 来る3月23日(木)、3R全国ネットの賛同団体「びん再使用ネットワーク」が参加するびんリユース推進全国協議会が、「サーキュラーエコノミーから見たびんリユース」をテーマにしたシンポジウムを開催します。

 市民・行政・学生などのステークホルダーが一堂に会して、「びんリユースによってつくれる未来の可能性」について考える、とのことです。

【開催概要】
開催日時:2023年3月23日(木) 13:00 〜 17:00
開催方法:会場での開催とともにWeb(Zoom ウェビナー)にて同時配信
会場:日本ガラス工業センター 地下ABCD会議室
  (東京都新宿区百人町3-21-16)
参加費:無料 (※事前申込が必要です。)
定員:会場参加者:50名、オンライン参加者:定員なし
(会場は残席僅かとのことですので、オンライン参加をご検討ください。)
申込締切:2023年 3月16日(木)
主催:びんリユース推進全国協議会
プログラムや申込方法など、詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.bin-reuse.jp/action/conf/symp22info.shtml

(事務局 山本義美)

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■<3>地域からの報告 新潟県南魚沼市
■  豊田春美さんからの報告 <3R政策地域研究会in新潟>

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<前号「燃やせるごみ」「燃やすしかないごみ」参考に次年度目標を考える>

 人間生活が起因する深刻な環境問題、特に新潟県は今、見えない最大級の「原発ごみ」に不安が増大しています。福島原発事故が何も教訓にならず、今だに安全神話が根底にあり、政府は「コロナ禍やロシアウクライナ戦争による電力のひっ迫を口実に原発再稼働」に向かっています。再生エネに力を注ぐ多くの人を無視でしょうか。

 新潟県は2004,2007年と2回の大きな地震災害体験し、様々なトラブルが原発で起き、今だ解決せずにさらに福島の事故でした。
コロナ禍で人々の生活スタイルが変わらざるを得ない時代となり、自らの周囲を振り返り、特に「ごみ問題」について「ごみって何?」から考えました。
私の住む南魚沼市でも、ごみ処理施設老朽化による建て替え用地がなかなか決まらないという問題が発生しました。用地取得は一般公募による手上げ方式となり、三地区から応募がありましたが、全て近隣集落から建設同意を得られず、取得は白紙となりました。

 その後、市は行政主導による候補地を選定しましたが、そちらも近隣集落から農産物への風評被害や交通量増加による交通事故の懸念、そして何より「この地域に迷惑施設はこないで」という意見により、ここも失敗となりました。しかし自分たちもごみは出すし、ごみ処理施設は必要だが自分の住む地域での建設は反対、という住民の矛盾はいかがなものでしょうか。当時、私は新ごみ処理施設検討委員として、最新のゴミ処理施設に何度か見学参加してきました。

 どの施設も「汚い、臭い、危険」とは無縁の自然と調和の上、文化的先進的な素晴らしい施設でした。

これらの情報も思いも建設反対の住民には伝わりませんでした。

 この体験から今、初心に帰り、ごみの減量化を考えます。3Rや分別の必要性をいくら唱えても多くの人に伝わらないのは、先の例にある住民のモラルの部分が多いと思います。行政からの協力を訴えても限りがあり、一人一人が真剣に考えなければこの先人口減少が続く時代には後退する心配があります。
自称“ごみおばさん”としては究極の理想として「自家消費電気は自家で作ろう」です。

 ごみ半減・ごみゼロから始まり3R推進・プラ容器包装削減・分別徹底等々前進してきました、

 この先も自分の家だけではなく共用部分も、さらなるごみの分別を進めるとともに、再生可能エネルギーを作っていきます。

 一人ではできないこともありますが、活動団体や行政と協力、住民参加、モラル向上でまい進すれば出来ると信じています。

------------------- 事務局からのお知らせ------------------------------
● 会議開催日程
◎ 運営委員会 :2023年3月31 日(金)19:30〜21:00・ ZOOM会議
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC でお送りしています。ご不要の方はご連絡ください。

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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0093 東京都千代田区平河町2-12-2 藤森ビル6B
市民運動全国センター内
TEL/03-3234-3844   FAX/03-3263-9463

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