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■ 第250号(2023年5月13日発行)
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容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース
第 250号 2023 年 5 月 13 日
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プラスチック新法が施行され、1年が経ちました。しかし、身の回りからプラスチックが減った感じはほとんどありません。相変わらず、スーパーにはプラ包装された食材が溢れていますし、コンビニや100円ショップもプラスチックだらけです。
最近特に気になるのは「地面の樹脂化」です。ゴムチップ舗装になっている子どもの遊び場を見かけるようになりました。弾力があるため、子どもが転んでもケガしにくいようにという配慮かもしれませんが、ゴムチップから化学物質が漏れ出し、地下水を汚染するのではないかと不安になります。
また、各地で増え続ける人工芝も気になります。競技場や公園はいうまでもなく、保育園や幼稚園の園庭でもよく見かけます。人工芝の上には、プラスチック製の遊具や擬木のベンチなども置かれています。プラスチックの中で遊ぶ子どもたちの健康が気になってきます。
最近発表された米カリフォルニア大学の研究によると、都市部の公園内の砂や土、葉を分析したところ、他の場所よりも多くのマイクロプラスチックが見つかったそうです。材質や形状などから、主な発生源は公園内に置かれた遊具などではないかと考えられています。
生物多様性の視点からも人工芝は懸念材料です。イギリスのロンドン自然史博物館は「人工芝は、土に卵を産むミミズや昆虫の障害となり、発生するマイクロプラスチックは野生動物に害を及ぼす可能性がある」として、人工芝が家庭の庭にまで入り込んでいることに警鐘を鳴らしています。
使い捨てプラスチックを規制するのと同様に、このような微細化しやすいプラスチックを地面に敷いたり屋外に置いたりすることも規制できないものでしょうか。微細化したプラスチックは多くの化学物質を付着したまま人間や野生生物の体内に入り込み、健康や生態系を脅かしています。
(政策委員 栗岡理子)
---- 目 次 --- C o n t e n t s -------------------------------
巻頭言
<1> 第14回・第15回プラスチック削減オンライン連続セミナー開催!!
<2> 【レポート】 「 大気中のマイクロプラスチックについて」
<3> 地域からの報告 ごみ・環境ビジョン21の小野寺 さんからの報告
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■<1> 第14回・第15五回プラスチック削減オンライン連続セミナー開催 !!
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【第14回プラスチック削減オンライン連続セミナー】
農工大の高田秀重先生より、魚の体内に餌を通じてプラスチックに含まれる添加剤が蓄積し、その魚を食べることで人体に悪影響の可能性があるという報告や、最近の世界の動きも含めて、海洋プラスチック汚染の最新情報を詳しく話していただきます。ぜひご参加ください。
日時 : 2023年6月14日(水)講演19:30〜21:00(質疑含む)
演題:『 プラスチック問題は人間の健康問題:リサイクル幻想からの脱却とプラスチック削減 』
講師: 高田秀重さん 東京農工大学環境資源化学科教授
詳しくは下記のちらしをご覧ください。↓
http://www.citizens-i.org/gomi0/pdf/14OLseminar.pdf
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【第15回プラスチック削減オンラインセミナー】
2006年から富士山頂での地球大気観測を開始し、2017年から大気マイ クロプラスチック研究に従事してこられた早稲田大学の大河内博先生をお招きし、大気中マイクロプラスチック、人工芝、マイクロカプセル等の実態と健康影響について講演していただきます。
日時: 2023年7月4日(火)19:30〜21:00(質疑含む)
演題: 『 大気中マイクロプラスチックの実態と健康影響』
講師: 大河内博さん 早稲田大学創造理工学部教授
詳しくは下記のちらしをご覧ください。↓
http://www.citizens-i.org/gomi0/pdf/15OLseminar.pdf
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▼参加費無料
▼申込み件名: 「第14回プラ削減オンラインセミナー6月14日視聴希望」
または、「第15回プラ削減オンラインセミナー7月4日視聴希望」とし、
氏名、所属、TELを明記の上、
▼ 申し込み先: reuse@citizens-i.org 迄
多くの皆様のご参加をお待ちしております。
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(運営委員長 中井八千代)
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■ <2>【レポート 】 大気中のマイクロプラスチックについて
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マイクロプラスチックは、5mm以下のプラスチックで、室内外の大気中に存在することが知られています。フランスの国立研究機関の科学者たちが最初にピレネー山脈で大気中のマイクロプラスチックを検出し、その後、世界各地で検出されています。発生源としては、道路、海洋、産業活動などが挙げられます。
大気中のマイクロプラスチックの特性には、存在量、形状、色、ポリマーの種類などがあります。都市部から遠隔地まで存在し、存在量/堆積量は異なる場所で1〜3桁に及びます。繊維と断片が最も多く報告される形状で、プラスチックの種類には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、シリコン樹脂などがあります。色には、赤、オレンジ、黄色、白、グレー、青、緑の透明、黒などがあります。
家庭での発生源としては、衣類やカーペットがこすれて繊維が放出されるほか、衣類の乾燥機からマイクロファイバーが外気に放出されることがあります。また、柔軟剤に入っている香りのマイクロカプセルもマイクロプラスチックで、人工芝も発生源となる可能性があります。
大気中に存在するマイクロプラスチックは、健康に影響を及ぼす可能性があります。人間が吸入することにより、4μm以下のマイクロプラスチックは肺胞まで到達して、酸化ストレスや炎症性障害などの健康被害を引き起こす可能性があります。また、マイクロプラスチックは、重金属や他の有害な化学汚染物質の運びやとしても機能する可能性があります。
大気中のマイクロプラスチックは、人の肺や野鳥の肺から検出されています。このような状況から、マイクロプラスチックの放出を抑えるために、個人や企業が取り組むことが求められています。また、大気中マイクロプラスチックに関する研究の進展も必要不可欠です。
(運営委員 小寺正明)
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■<3>地域からの報告 ごみ・環境ビジョン21小野寺勲 さんからの報告
■ <3R政策地域研究会in東京多摩>
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<レジ袋削減の新たな取り組み>
2020年7月からレジ袋有料化が義務付けられ、レジ袋辞退率が激伸しましたが、現状を見ると、スーパー業界では80.26%(日本チェーンストア協会2022年3月現在)、コンビニ業界では73.8%(日本フランチャイズチェーン協会2022年2月現在)で、ほぼ頭打ちとなっています。
これは、マイバッグの持参を忘れたり、マイバッグに入れきれなかったりした場合には、レジ袋を購入せざるをえないからです。
東京都日野市(人口約19万人)では、こうした場合にも、なるべくレジ袋を使用しないようにするため、レジ袋代わりに使え、かつ、ごみ出しにも使える、新たな指定ごみ袋を導入しました。「レジごみ袋」と名づけています。
「レジごみ袋」は可燃ごみ用で、サイズは小袋(10?相当)のみ、価格は通常の指定ごみ袋と同一の1枚20円(ばら売り)。
「レジごみ袋」のデザインは、持ち歩けるように、ごみ袋っぽくないものとするため、市内の明星大学デザイン学部の学生さんたちに考案してもらいました。 2022年9月から、販売の実証実験を市内にあるイオンリテールとセブン‐イレブンの店舗で実施しています。
日野市では、2003年以来、官民一体となってマイバッグ運動やレジ袋有料化に継続して取り組んできており、環境省が2020年度に実施した「みんなで減らそうレジ袋チャレンジ」キャンペーンの自治体・団体部門で優秀賞を受賞しました。
また、日野市は、直近の2021年度の1人1日当たりごみ総排出量が、全国の10万人以上50万人未満の都市でのベスト10で、前年に引き続き2位となっています。
日野市が「レジごみ袋」を導入した背景には、長年にわたってレジ袋削減やごみ減量に力を入れてきたということがあります。
------------------------------- 事務局からのお知らせ------------------------------
● 会議開催日程
◎ 運営委員会 : 2023年5月16 日(火) 19:30〜21:00・ ZOOM会議
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC でお送りしています。ご不要の方はご連絡ください。
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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0093 東京都千代田区平河町2-12-2 藤森ビル6B
市民運動全国センター内
TEL/03-3234-3844 FAX/03-3263-9463
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