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「メールニュース」 バックナンバー

第258号(2024年1月24日発行)

  

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   容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース

        第 258号   2024 年 1 月 24 日

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 1月1日、能登半島を中心とする震度7の大地震が発生し、多くの方が被災されました。厳寒の中、避難中の皆様の不安はいかばかりかと胸が痛みます。これからまだまだ寒い日が続きます。被災地の一日も早い復興と、避難されている皆さまのご健康をお祈りいたします。
 
 当会としては年頭にあたり、プラスチック削減オンライン連続セミナーをはじめとして、少しでも持続可能な循環型社会の実現をめざし、会員の皆様と共に歩みを進めていきたいと考えております。

 さて昨年、北海道でも赤いオーロラが観測されたとの報道もあり、オーロラシアターがある国立極地研究所南極・北極科学館(立川市)を訪れました。 
極地研究所では、「人間が南極点に立ってから100年」ということで、昭和基地の紹介。過去100万年の気候変動の解明、オゾンホールの発見等が写真や実物等で分かり易く展示してあり、見応え十分。さらに、オーロラシアターではオーロラのしくみの解説の後、天空一面に展開する神秘のオーロラショウを鑑賞しました。

 「人間活動が北極の環境に与える影響とは?」と題してのパネル展示では、「化石燃料の燃焼や、森林火災などで大気中に放出されるブラックカーボン(黒色の炭素微粒子)は、太陽放射を強く吸収することで大気を加熱し、雪氷面に沈着したものは雪氷の融解を促進し」、「近年大きな問題となっている海洋マイクロプラスチックは、濃度も蓄積量も増え続けており、特に北極海は海洋に流されて蓄積し、太平洋からのマイクロプラスチック流入量は180億個/年です」と図解されていました。

プラスチックは、便利・安価・リサイクルされているとの認識のもと、大量に利用されていますが、プラスチック中の化学物質(環境ホルモン)の溶出の問題等と共に、日本では、その約70%は焼却されており、CO2排出により温暖化を助長するものでもあります。また、焼却処理されているうちの約60%は、「サーマルリサイクル」だと言われていますが、世界的にはリサイクルと認められていません。つまり、純粋な国内リサイクル率は約22%にすぎません。

 これ以上将来世代に負担を押し付けないためには、市民、事業者、自治体が一丸となって、プラスチック削減を促進する必要があります。日本では遅々として進まない拡大生産者責任ですが、世界中では拡大生産者責任を求める動きは加速しています。

  今年も皆で、一緒に歩んでまいりましょう。

(運営委員長 中井八千代)

---- 目 次 --- C o n t e n t s -------------------------------

巻頭言
<1> 【レポート】 2024年の世界の平均気温は、産業革命前から
の上昇1.5℃超をオーバーシュートか!?  
<2> 地域からの報告
   栃木「環境問題を考える会」事務局・益子友幸さんからの報告  

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■  <1>【 レポート】2024年の世界の平均気温は、
■ 革命前からの上昇1.5℃超をオーバーシュートか!?

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  【ファクト1】 2024年1月9日、EUの気象情報機関である「コペルニクス気候変動サービス」は、
「2023年の世界の平均気温が産業革命前に比べて1.48℃上昇し、観測史上最高を記録した」と発表しました。2023年の世界平均気温は14.98℃となり、これまでの最高だった2016年の記録を0.17℃上回ったとのことです。
同発表によれば、「2024年の平均気温は、産業革命前の水準から1.5℃を上回る(オーバーシュートする)可能性が十分にある」とも予測されています。

https://climate.copernicus.eu/global-climate-highlights-2023

(意見) 私たちには、再生可能エネルギーへの大転換を、政府や企業、国民が一体となって進めるだけでなく、石油由来プラスチックの使用削減と非石油由来製品への代替を加速することが求められています。

【ファクト2】 遡ることの2023年12月22日、(公財)日本生産性本部は、「労働生産性の国際比較 2023」を公表しました。これは、当本部がOECD.Statデータベース等をもとに毎年分析・検証し、公表しているものです。

 公表によれば、2022 年の日本の時間当たり労働生産性(就業 1 時間当たり付加価値)は、52.3 ドル(5,099 円)で、OECD 加盟 38 カ国中 30 位でした。実質ベースで前年から 0.8%上昇したものの、順位は 1970 年以降で最も低くなっています。就業者一人当たり労働生産性は 85,329 ドル(833 万円)で、OECD 加盟 38 カ国中31 位となっています。

https://www.jpc-net.jp/research/detail/006714.html

 (意見)日本の労働生産性低迷は30年以上も続いています。もはや日本は先進国とは言えず、いわば“中進国”に仲間入りしつつあるのが現実です。100円ショップが繁盛している理由がなんとなくわかってくる感じです。石炭火力発電に固執する国の姿勢は“途上国”に近いかも!?

 このような国でプラスチックを削減するためには、“環境保全コストを内部化したプラスチックは安くない”と啓発するための国際標準レベルの炭素税導入に加え、“もったいないと大切にする文化”や“知足という心の持ちよう”を呼び覚ますことが急務ではないでしょうか。

(運営委員 山本義美)

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■  <2> 地域からの報告
■    栃木「環境問題を考える会」事務局 益子友幸さんからの報告    

■                 <3R政策地域研究会in栃木> 

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<3R全国ネットワーク地域活動報告in栃木023/5?2024/12)

 栃木県では小山広域の中で地域の環境問題に取り組む小山市の「小山の環境を考える市民の会」と下野市の「環境問題を考える会」の2団体が交流しながら活動しています。前回と同様に今回もコロナ感染対策に留意しつつ、講演会の開催や各種イベント活動、3R全国オンラインセミナーへの参加等を行いました。以下に主な活動を紹介します。

1.3R全国ネット主催の「プラスチック削減オンラインセミナー」に参加。6月の第14回から12月の
第18回まで5回、小山市・下野市より有志が参加

2.3R全国ネット主催の「オンライン運営委員&政策委員・意見交換会」に参加。5/23 第7回、8/10
第8回、9/27第9回の3回、小山・下野から各1名参加

3.5/25 小山広域組合廃棄物減量化対策推進検討会に出席(最終回、小山・下野各1名)。燃やすごみの
指定袋制導入に際し提案した新名称「燃やすしかないごみ」を採用。課題として製品プラや紙製容器
包装(禁忌品)の資源化にも取り組むことを確認。

4.5/20 小山の環境を考える市民の会・総会&春の環境講演会を開催
演題:市民の目線から地域のごみ問題を考える(講師:環境問題を考える会・益子)

5.7/12 小山広域組合中央清掃センター・エネルギー回収施設を見学(小山・下野6名)

6.7/23 環境問題を考える会・総会&記念講演を開催
演題@環境問題としての地域のごみ問題(講師:環境問題を考える会・益子)。 
演題A上勝町のゼロウェイスト視察報告(講師:同上・加藤市議)

7.小山市ゼロカーボンシティ&ネイチャーポジティブ実行委員会に出席(小山)。6/28,8/18,10/1,11,14の
4回、10/1の宣言式では小山広域2市1町・リサイクル。業者・飲料メーカーによるペットボトルの
水平リサイクル協定締結式も実施

8.10/15 市民活動センターまつり、12/10 しもつけ環境フェアに出展参加(下野)。ごみ分別クイズに
よる減量化の啓発、プラスチックごみ問題の啓発等を実施。

9.全国スーパーマーケット環境調査(プラ容器削減取組み等調査)に参加。 11/9?11/30、小山市内
3店舗&下野市内3店舗、調査シート提出済み?集計待ち

10.12/3 小山の環境を考える市民の会・秋の環境講演会を開催
主題:地域の生物多様性戦略と市民生活の関わり(講師:栃木県自然環境課、他)

《おまけ情報:自然環境の生物多様性のニュース》
北関東の4県4市2町にまたがる渡良瀬遊水地(ラムサール登録湿地)では昨年4年連続でコウノトリが野生繁殖し、時々上空で関東地方の12?13羽が集団で飛翔しています。今年は5年連続を期待し、新たにトキの定住環境を整える活動に取り組みます。(小山)

------------------------------- 事務局からのお知らせ------------------------------
● 会議開催日程
◎ 運営委員会 : 2024年1月26日(金) 19:30〜21:00・ ZOOM会議


※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC でお送りしています。ご不要の方はご連絡ください。

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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0093 東京都千代田区平河町2-12-2 藤森ビル6B
市民運動全国センター内
TEL/03-3234-3844   FAX/03-3263-9463

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