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「メールニュース」 バックナンバー

第262号(2024年5月16日発行)

  

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   容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース

        第 262号   2024 年 5 月 16 日

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 <東京・多摩地域自治体のプラごみ減量・資源化の取り組み>

 環境省は、毎年、全国の自治体での3Rの取り組みベスト10を発表しています。それによると、東京・多摩地域の自治体は、2022年度も、人口10万人以上50万人未満 の自治体での1人1日当たりごみ排出量ベスト10に8自治体、リサイクル率ベスト10に6自治体が入っています。
 多摩地域自治体でごみ減量・資源化の取り組みが進んでいるのは、次のような仕組みがあるからです。多摩地域では、焼却灰を共同でエコセメント化しており、エコセメント工場への焼却灰の搬入は、人口を基に割当量が設定されていて、搬入量がそれを上回った場合には超過金を徴収され、下回った場合には貢献金が分配されます。これによって、自治体間のごみ減量・資源化の取り組み競争が促されています。
 参考までに、取り組みの具体例として、多摩地域全30自治体におけるプラスチックごみへの取り組み状況を以下に紹介します(カッコ内の数字は実施自治体数)。参考になるところは参考にしていただきたい。

(1)プラごみ減量促進のための施策
・資源プラ収集有料化(17)
・公共施設へのマイボトル専用給水機の設置(6)
・イベントなどで使用されるリユース食器の貸出(10)
(2)プラごみ減量促進のための啓発
 (プラごみ減量の目的や取り組みについて啓発)
・海洋プラスチックごみ削減のため(18)
・マイバッグ・マイボトルの持参(27)
・バラ売り・簡易包装・詰め替え用容器の選択(22)
・使い捨てプラスチック製品の使用削減(21)
(3)店頭回収の活用
・スーパー・生協(24)
・コンビニ・ドラッグストア(11)
(4)プラごみ資源化の施策
・容器包装プラの分別収集(26)
・製品プラの分別収集(10)
(5)プラごみ資源化促進のための啓発
(分別・資源化に対する意識向上に向けて、分別・資源化の目的や実際の状況について啓発)
・焼却によるCO2排出の削減のため(7)
・資源としての有効活用のため(16)
・ごみ組成調査データでの資源プラのごみへの混入の見える化(9)
・資源プラのゆくえの見える化(17)

(運営委員 小野寺 勲)

---- 目 次 --- C o n t e n t s -------------------------------

巻頭言
<1> 環境省 環境再生資源循環局 容器包装・プラスチック資源循環室 が開設
<2> 第20回・第21回プラスチック削減オンライン連続セミナーにご参加ください!
<3>【レポート】 減プラスチックにはリユースが欠かせない
<4> びん再使用ネットワークが「設立30周年」の記念イベントを開催します。
<5> 地域からの報告 認定NPO法人スペースふう事務局長・長池伸子さんからの報告 

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■ <1> 環境省 環境再生資源循環局
■         容器包装・プラスチック資源循環室 が開設

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 これまでのリサイクル推進室の中から、容器包装(リユースびん関連含む)とプラスチック資源(含む産廃プラスチック)に係る分野が 分かれて、新たに容器包装・プラスチック資源循環室が開設されました(19人体制)。

  新室長には、以前リサイクル推進室室長補佐だった井上雄祐さんが就任されました。

 今後、容リ法とプラスチック循環法に則り、産業廃棄物も含めたプラスチック全体の削減と資源循環を進めて行く部署として、期待したいと思います。

(運営委員長 中井八千代)

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■  <2>第20回・第21回プラスチック削減
■           オンライン連続セミナーにご参加ください!

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<第20回プラスチック削減オンライン連続セミナー>

  2019年より、食品や食材中に含まれるマイクロプラスチックの研究に 着手。あわせて、経口摂取したマイクロプラスチックが生体に及ぼす 影響について、動物実験による検証を開始。

 現在は、マイクロプラスチックの体外排泄作用を有する素材探索等 を実施し、ヒトへの安全性が確認されている食素材のうち、MPを排泄する食素材を発見!
まだ若干の余裕がありますので、ぜひご参加ください。

日時 2024年6月19日(水)19:30〜21:00(質疑含)
演題『食とマイクロプラスチックの関わりについて』
講師 清水宗茂さん(東海大学 海洋学部水産学科 准教授)

詳しくは下記のチラシをご覧ください。↓
http://www.citizens-i.org/gomi0/pdf/seminar240619.pdf
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<第21回プラスチック削減オンライン連続セミナー>

人工芝、テニスコート、靴からでるマイクロプラスチックとその流出防止等についてお話ししていただきます。
ぜひご参加ください。

日時: 2024年7月9日(火) 19:30〜21:00(質疑含)
演題『スポーツ活動とマイクロプラスチック』
講師 清水宗茂さん(国際基督教大学自然科学デパートメント 特任教授)

詳しくは下記のチラシをご覧ください。↓
http://www.citizens-i.org/gomi0/pdf/seminar240709.pdf
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参加費無料
▼申込み件名: 「第20回・第21回プラ削減連続セミナー視聴希望(片方でも可)」とし、氏名、所属、TELを明記の上、  
▼ 申し込み先: reuse@citizens-i.org 迄

多くの皆様のご参加をお待ちしております。
(運営委員長 中井八千代) 

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■  <3>【 レポート】 減プラスチックにはリユースが欠かせない

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  減プラスチックを実現するためには、リユースが非常に重要な役割を果たします。リユースには、環境、経済、社会のさまざまな面で利点があります。リユースすることで、新品の製造が抑えられ、プラスチックの原材料となる化石資源の消費を削減できます。その結果、エネルギー消費とCO2排出量を抑えながら、プラスチック製品の使用期間を延ばし、廃棄物となるプラスチックの量を減らすことができます。また、リユース製品を選択することで、消費者は新品購入のコストを抑え、企業は製造コストを削減できます。さらに、消費者の行動変容を促し、プラスチック問題への関心を高めることにもつながります。

 「プラスチック資源循環戦略」の基本原則である「3R+Renewable」では、リユースはリデュース(発生抑制)に次ぐ優先順位とされており、リサイクルよりも優先されています。この戦略では、2030年までに使い捨てプラスチックの排出を累積で25%抑制し、容器包装のリユース・リサイクル率を60%にするという目標が掲げられています。リユースがこれらの目標達成に向けて大きな役割を果たすと見込まれています。

 企業によるリユース製品やサービスの提供(リユースカップ、リターナブルボトル、詰め替え製品など)も、プラスチックごみ削減に大きく貢献しています。製品設計の段階からリユースを前提とし、事業者と消費者が一体となってリユースを推進することが、プラスチックごみを大幅に削減する鍵となります。

 自治体には、リユース製品の利用促進や啓発活動、リユース製品の回収・流通システムの構築、リユースを義務付ける条例の制定など、さまざまな役割があります。例えば、リユース製品の販売店や交換イベントを支援したり、リユース製品を使用するインセンティブを提供したりすることができます。

 市民は、マイバッグ、マイボトルなどやリユースカップやリターナブルボトルの利用を習慣化することで、使い捨てプラスチックの使用を控えることができます。また、中古品の購入やフリマアプリの活用により、積極的にリユース品を選ぶことができます。これらの取り組みにより、市民はプラスチックごみ削減に貢献することができます。

 このように、リユースはプラスチック削減の観点から環境、経済、社会的に大きなメリットをもたらします。市民、企業、自治体が連携し、リユースを推進することで、減プラスチック社会の実現に向けて大きな一歩を踏み出すことができます。

(運営委員 小寺正明)

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■  <4> びん再使用ネットワークが
■        「設立30周年」の記念イベントを開催します。
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 3R全国ネットの賛同団体である「びん再使用ネットワーク」が、周年記念のイベントを開催します。びん再使用ネットワークは、容器包装のごみ問題解決をめざし、リユースびんの取組みを進める4生協が集まり、1994年に設立されました。この度、環境月間である6月29日(土)、設立30周年の記念イベントを開催します。
■概要は以下のとおりです。

【第一部】 記念スピーチ
『捨てるという概念を「捨てる」リユースの取組み』エリック・カワバタさん(テラサイクルジャパン代表)
『ごみを減らそう!』マシンガンズ滝沢さん(スペシャルゲスト)

【第二部】 最新報告
『リユースびんをめぐる日本の情勢』吉川康彦さん(びんリユース推進全国協議会副代表)
『リユースびん実現に向けた再挑戦』コープ自然派事業連合
『ペットボトルからリユースびんへ』生活クラブ北海道
『リユースびんでSDGs達成貢献』山崎和彦さん(富士ボトリング(株)代表取締役)
【司会】 エコアナウンサー 櫻田彩子さん

■詳しくは、こちらをご覧ください。↓
https://binnet.org/activity/887/

(びん再使用ネットワーク事務局 山本義美)

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■  <5> 地域からの報告
■    認定NPO法人 スペースふう 事務局長・長池伸子さんからの報告  
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<NPOから行政へバトンタッチ〜リユースお弁当箱がつなぐ地域デザイン事業〜>

 スペースふうでは、2021-2023年度の3年間、休眠預金等活用事業の助成を受け、地域の産後ママさんたちの産後うつや孤立の予防を目的とした応援事業として、リユースお弁当箱を使ってお弁当をお届けしながら、つながりを育んできました。活動内容の詳細については、youtube【リユースお弁当箱が仲立ち、子育て家庭と地域をつなぐhottos】をご参照ください。↓
https://youtu.be/tSd8iFAFenc?si=QWpOXZOWTHzv4yA_

 お弁当をお届けしながら聞こえてくる産後ママさんたちの声やアンケートの結果を受けて、地元富士川町の町長や子育て支援課の皆様とこの取り組みの必要性について意見交換を行い、町の事業化に向けて検討を重ねてきました。アンケート結果についてはホットスnote【産後ママに応援弁当を届けてきた『hottos』の子育てアンケート報告】をご参照ください。↓ 
https://note.com/hottos_sottoh/n/nde07800c33a8

 そして 2024年度より、産後ママへのお弁当提供事業は富士川町の子育て支援の取り組みとして継続することになりました。 休眠預金活用事業サイト『政策提言が実現〜産後ママたちにほっとするつながりを〜|スペースふう』をご参照ください。↓
https://kyuminyokin.info/articles/1346

 政策提言が実現したことにより、産後のしんどさを個々で抱え、孤立しやすい時期の産後ママにとって、「産後うつ」「虐待」の手前の予防策としても本事業は機能し続けます。また、行政の専門的な相談やサポートに加え、お弁当を手渡すときの何気ない言葉のやり取りが「この町の人たちの応援エール」として子育て家庭に届けられることで「安心して子育てできる富士川町」としてさらに町が充実し、発展していくことになると期待されます。

■スペースふう公式サイト https://www.spacefuu.net/

 ------------------------------- 事務局からのお知らせ------------------------------
● 会議開催日程
◎ 運営委員会 : 2024年5月16日(木) 19:30〜21:00・ ZOOM会議
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC でお送りしています。ご不要の方はご連絡ください。

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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0093 東京都千代田区平河町2-12-2 藤森ビル6B
市民運動全国センター内
TEL/03-3234-3844   FAX/03-3263-9463

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