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「メールニュース」 バックナンバー

第263号(2024年6月13日発行)

  

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   容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース

        第 263号   2024 年 6 月 13 日

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 みなさんは、「ミルクコミック」というものをご存じですか?
―牛乳を最後までの飲みたくなる牛乳瓶―とのこと。
岐阜県を超えて、ぜひ広がっていってほしいものです。
東京では、秋葉原と御徒町などで、「ミルクスタンド」がガンバっています。
https://sekimilk.net/home/milkcomic/

私が事務局を担当しております「びん再使用ネットワーク」では、
2014年に環境省の支援を受けて、学乳びん応援プロジェクトに取り組みました。
https://binnet.org/wordpress/wp-content/themes/binnet/pdf/shiryo/2014/2014g.pdf

すぐの成果にはつながりませんでしたが、その後、いくつかの自治体でこの時のびん牛乳が導入されています。
この度、びん再使用ネットワークは設立30周年を迎えることができました。
イベントのご案内は、先月のメールニュースでもご紹介させて頂きました。
https://binnet.org/activity/887/

 やはり、リデュース、リユース、リサイクルの順番が大切です。
おいしいものはガラスびんに入っています。
そのびんをくり返し使えば使うほど環境負荷を減らすことができるのです。
びんを落としたら割れてしまうからこそ、大切に扱うという感性が育まれます。

 ガラスびんは、地球とほぼ同じ組成で、およそ4000年の歴史があると言われています。いまから1000年後の未来にも、きっと存在しているのではないでしょうか。

(びん再使用ネットワーク事務局 山本義美)

---- 目 次 --- C o n t e n t s -------------------------------

巻頭言
<1> 第21回・第22回プラスチック削減オンライン連続セミナーにご参加ください
<2> 【レポート】 頸動脈プラーク内のマイクロプラスチックの存在が、
心筋梗塞・脳卒中・全死因死亡の複合リスクを4.5倍以上
<3> 地域からの報告 NPO法人環境市民・担当 堀孝弘さんからの報告  

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■  <1>第21回・第22回プラスチック削減オンライン連続セミナー
■                      にご参加ください!

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※ 第20回セミナーは、定員に達しましたので、締め切らせていただきます。ご了承ください。

<第21回プラスチック削減オンライン連続セミナー>

 長年スポーツ施設、スポーツ活動から環境中に放出されるマイクロプラスチック(MP)の研究に取り組む。人工芝競技場からは、断裂した芝葉およびゴムチップが、風雨によりMPとして下水をとおして河川へと放出される問題を発表。また砂入り人工芝テニスコートからも環境中にMPが放出されることが確認され、現在、競技場からのMP流出防止トラップを作製中。
一方、ウオーキング、ジョッギングによる靴の摩耗により、約100 km のウオーキングあるいはジョッギングにより、1足の靴から4−8 g のMPが環境中に放出されることを解明。素材の改善を提案している。

日時: 2024年7月9日(火) 19:30〜21:00(質疑含)
演題『スポーツ活動とマイクロプラスチック』
講師 清水宗茂さん(国際基督教大学自然科学デパートメント 特任教授)

詳しくは下記のチラシをご覧ください。↓
http://www.citizens-i.org/gomi0/pdf/seminar240709.pdf

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<第22回プラスチック削減オンライン連続セミナー>

日時: 2024年9月12日(木) 19:30〜21:00(質疑含)
演題『プラスチック管理に関する国際動向−欧州・国連の議論を中心に』
講師 粟生木千佳さん(IGES主任研究員)

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参加費無料
▼申込み件名: 「第21回又は第22回プラ削減連続セミナー視聴希望(両方可)」とし、氏名、所属、TELを明記の上、  
▼ 申し込み先: reuse@citizens-i.org 迄

多くの皆様のご参加をお待ちしております。
(運営委員長 中井八千代) 

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■  <2>【 レポート】
■     頸動脈プラーク内のマイクロプラスチックの存在が、
■      心筋梗塞・脳卒中・全死因死亡の複合リスクを4.5倍以上

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 これまでの研究で、血液中や心臓の組織、臓器、血管のプラークなどからマイクロプラスチックが検出されています。イタリアの研究チームは、無症状の頸動脈疾患に対する頸動脈内膜?離術を施行予定の患者を対象とした前向き多施設共同観察研究を行いました。頸動脈のプラーク除去手術を受けた患者から採取した検体を用いて、熱分解ガスクロマトグラフィー質量分析法、安定同位体分析、電子顕微鏡検査などの手法でマイクロ・ナノプラスチック(MNPs)の存在を分析しました。主要評価項目は、心筋梗塞、脳卒中、全死因死亡の複合リスクとし、プラーク内にMNPsの存在が確認された患者と確認されなかった患者を比較しました。

 研究の結果、257例が平均34か月の追跡調査を完了し、150例の頸動脈プラークからポリエチレンが検出されました。また、31例ではポリ塩化ビニルも測定可能な量で検出されました。電子顕微鏡検査では、ギザギザの形状をした異物粒子がプラークのマクロファージ内に存在し、マクロファージ外にはデブリとして散在していることが確認されました。プラーク内にMNPsが検出された患者は、検出されなかった患者に比べて、心筋梗塞、脳卒中、全死因死亡の複合リスクが4.53倍高いという結果が示されました。

 この研究では、頸動脈プラーク内にMNPsが検出された患者は、検出されなかった患者に比べて、追跡期間34か月の時点で心筋梗塞、脳卒中、全死因死亡の複合リスクが高い関連性が示されましたが、因果関係を証明したものではありません。今後、さらなる研究が必要であるとともに、プラスチックに依存しない生活への取り組みが求められます。

(運営委員 小寺正明)

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■  <3> 地域からの報告 NPO法人環境市民・担当 堀孝弘さんからの報告
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全国スーパーマーケット環境調査2023を行いました。
昨年10月から11月にかけて、このネットワークに加入されている多くの団体の力を借り、「全国スーパーマーケット環境調査2023」を実施しました。
調査結果の詳細は、https://horitakahiro.sakura.ne.jp/にまとめて掲載(報告1から報告4)しています。
調査の目的や背景、調査方法や結果などは、そちらをご覧ください。以下ではおもに、昨年の調査結果を受けて、今後どのような展開(特に今年の調査)を考えているか紹介させていただきます。

調査参加者の反応や調査結果

 実際に調査に参加された人たちから、以下の声をいただきました。
「ふだんよく買い物に行く店でも、調査票を持って売場に行くと、こんなに見え方が変わるんだ」や、「どこの店も似たり寄ったりと思っていたが、店によって取組が違うことがわかった」、「いつの間にか、ほうれん草やバナナのはだか売りがほとんどなくなっていることに気づいて驚いた」などの声です。

 また、全国130店以上のデータをまとめると、東日本の方が、西日本より青果物のプラ包装が少ない傾向も見えましたし、スーパーチェーンや青果物の品種によって、プラ包装の割合に大きな差があることもわかりました。さらには、長年の「買い物袋持参運動」や2020年7月の「全国一斉レジ袋有料化」でレジ袋は大きく削減されましたが、サッカー台(レジで精算後の商品を入れる台)のロール状のプラ袋をはじめ、ほとんど削減対策が取られていないプラ袋があることも明らかにしました。

調査の醍醐味

 一方、「プラ包装を減らせば、野菜・果物の廃棄量が増える」とおっしゃる人もいます。前述のように、同じ地域の店でもチェーンによって、プラ包装の程度に大きな差があります。ということは、プラ包装が少なくても販売に支障がないチェーンもあるわけで、その取組や工夫を広めることができれば、プラ包装を全体的に削減するこができます。
「プラ包装を減らせば、こんなマイナスがある」と一括りに考えるのではなく、野菜・果物ごと、売り場ごと、店ごとの違いがわかると、「プラ減らし」の具体的な対象が見えてきます。それが「調査の醍醐味」です。

今年も調査をやります。ご参加ください。

 今年の調査は「ふだんの買い物のついでに環境調査」をコンセプトに、調査項目の絞り込みや手順の簡略化などを行います。スマートフォンで入力とデータ送信ができるようにするなど、多くの人が参加できるようにするため、現在企画中です。「スマートフォンの操作とか難しそう」と思われる人もいらっしゃると思います。説明会の開催や説明動画の作成もします。

 多くの人の参加により、店頭のプラ包装の全国各地の状況把握や「プラ減らし」の好事例(逆に使いすぎ事例なども)を見つけることで、私たち消費者から、売り手や作り手に影響を与える活動を創出したいと考えています。

  レジ袋有料化の実現で、地域の行政・事業者・消費者団体が協働して取り組む活動が、下火になったとの声を聞きます。このスーパー環境調査の成果を、地域の使い捨てプラ削減運動のリ・スタートになればと思いますし、新たな仲間づくりにも活用していただきたいと思います。どなたでもご参加いただけます。関心を持たれた人は下記までご連絡ください。
電話 075-211-3521(NPO法人環境市民) 担当 堀孝弘
E-mail life@kankyoshimin.org

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● 会議開催日程
◎ 運営委員会 : 2024年6月14日(金) 19:30〜21:00・ ZOOM会議
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC でお送りしています。ご不要の方はご連絡ください。

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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0093 東京都千代田区平河町2-12-2 藤森ビル6B
市民運動全国センター内
TEL/03-3234-3844   FAX/03-3263-9463

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