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■ 第264号(2024年7月19日発行)
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容器包装の3Rを進める全国ネットワークニュース
第 264号 2024 年 7 月 19 日
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昨年10〜11月、3R全国ネットの呼びかけでスーパーマーケットの環境調査が全国規模で行われました。その目的は、スーパー店舗におけるプラ容器包装の現状と削減への取り組み把握や課題の摘出で、筆者の属する市民団体もこれに参加して地域(下野市)のスーパー調査を行いました。その全体結果まとめは5/11(土)に開催されたプラ削減オンラインセミナーでNPO環境市民の堀事務局長より報告していただいたので、ここでは実際にスーパーの店舗調査をしてプラ容器に限らず注目された具体的事例を紹介したいと思います。
まず特筆すべきは青果物のはだか売り率で、全体のまとめ結果によると、栃木地区(小山市・下野市の6店)は全国でもトップレベルでした。これは予想外ながらも好ましい結果でした。はだか売り率は全国的に東高西低の傾向があるとのこと。
各店舗での注目すべき取り組み事例としては、
・資源物(雑誌、雑紙、段ボール等)のポイント還元回収
・ペットボトルのポイント還元回収(自動回収機では水平リサイクルに回す)
・無農薬有機野菜の特設売り場、魚類のバラ売り、ビールびんの有償回収
・紙パックはアルミコーティング品も回収し再資源化
(行政回収では禁忌品として
燃やすごみに分別しているもの)
・賞味期限間近の商品を集めた特売場、食品残渣の堆肥化(委託)
・陶磁器の皿による刺身の盛りつけ販売(皿は回収リユース、持ち込みも可)
・省エネ対策としては全照明のLED化、照明の部分消灯、エアコンの温度調節等
・課題として、サッカー台の無料ポリ袋に適量使用の呼びかけがないこと、等
以上を見ると、当地区のスーパー店舗はプラ容器の削減やごみ減量化・再資源化に努力して取り組んでおり、販売事業者としての拡大生産者責任もそれなりに果たしていることが窺えます。特に賞味期限間近の商品を集めた特売場は消費者にも人気があり、フードロスを減らす取り組みとして評価できます。燃やすごみで最も多いのは生ごみですが、その1/3以上はフードロスが占める(消費者庁)と言われており、生ごみの発生抑制としてスーパーに限らずフードロスの削減は優先すべき課題であると思います。消費者も食べ残しや買い過ぎ、作り過ぎ等を減らす努力が必要です。
今回の調査に全面的に協力いただいたスーパー各社には、改めて御礼を申し上げると共に、調査結果のまとめ(全国版)を提出させていただきました。各スーパーの今後の取り組みにも引き続き注目して行きたいと思います。
(政策委員 益子友幸)
---- 目 次 --- C o n t e n t s -------------------------------
巻頭言
<1> 第22回・第23回プラスチック削減オンライン連続セミナーにご参加ください!
<2> 【レポート】人間の子宮内膜におけるマイクロプラスチックの汚染と生殖健康へのリスク
<3> 地域からの報告 Rびんプロジェクト代表 岡見厚志さんからの報告
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■ <1>第22回・第23回
■ プラスチック削減オンライン連続セミナーにご参加ください!
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<第22回プラスチック削減オンライン連続セミナー>
日時: 2024年9月12日(木) 19:30〜21:00(質疑含)
演題『プラスチック管理に関する国際動向−欧州・国連の議論を中心に』
講師 粟生木千佳さん(IGES主任研究員)
詳しくは、下記のちらしをご覧ください↓
http://www.citizens-i.org/gomi0/pdf/seminar240912.pdf
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<第23回プラスチック削減オンライン連続セミナー>
日時: 2024年10月15日(火)19:30〜21:00(質疑含)
演題: 『プラスチック資源循環政策の最新動向について』
講師: 井上 雄祐さん(環境省容器包装・プラスチック資源循環室長)
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参加費無料
▼申込み件名: 「第22回または第23回プラ削減連続セミナー視聴希望(両方可)」とし、氏名、所属、TELを明記の上、
▼ 申し込み先: reuse@citizens-i.org 迄
多くの皆様のご参加をお待ちしております。
(運営委員長 中井八千代)
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■ <2>【 レポート】人間の子宮内膜における
■ マイクロプラスチックの汚染と生殖健康へのリスク
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マイクロプラスチック(MPs)は、人間の血液、胎盤、肝臓、心臓、男性の精巣などから検出されており、動物実験では健康への影響が明らかになっているものもあります。
北京大学第3病院の研究チームが発表した論文によると、22人の女性患者の子宮内膜組織を調べたところ、子宮内膜は、主にポリアミド(PA)、ポリウレタン(PU)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレン(PE)などの、2?200μmの大きさのMPで汚染されていることがわかりました。1μmは1000分の1mmです。
マウスを使った実験では、MPsがどのようにして子宮に侵入するかが調べられました。マイクロメートルサイズの小さな粒子の場合、食べ物と一緒に体に入って血液を通じて子宮に到達します。一方、100μmに達する大きな粒子の場合、膣から子宮に移動する際に微小な通り道を使うことが分かりました。
MPsを静脈に注射した場合、マウスの子どもたちに生殖能力が低下し、性別の割合が異常になることが分かりました。また、MPsを飲み込ませてから3.5か月後に、マウスの子宮内膜に強い炎症が見られ、これが妊娠しにくくなる原因であることが、受精卵(胚)を子宮内に移植する実験で確認されました。
さらに、試験管でMPsを使って育てたヒト子宮内膜のミニチュアモデル(これはヒトの子宮内膜の一部の構造と機能を再現したものです)では、細胞が死ぬ反応(これはMPsが細胞にとって有害であることを示しています)と、成長が異常になる現象(これは組織や臓器の正常な機能を損ない、不妊症や子宮内膜症、子宮がんなどのリスクが増える可能性があります)が見られました。
論文では、これらの知見がヒトの子宮におけるMPの汚染と、生殖健康に対するその潜在的影響に関して重大な懸念を提起しているとまとめています。胎盤、精巣、子宮におけるマイクロプラスチックは、少子化に影響をもたらしている可能性が考えられます。できるだけプラスチックに依存しない生活が求められます。特に、ペットボトルとカップや弁当などのプラスチック容器は避けましょう。
(運営委員 小寺正明)
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■ <3> 地域からの報告
■ Rびんプロジェクト代表 岡見厚志さんからの報告
■ <3R政策地域研究会in大阪>
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Rびんプロジェクトでは、びんリユース推進全国協議会と協力し、「びんリユース地域交流会 in 大阪」を2月に開催しました。「これからのびんリユースの可能性とあり方を探る」をテーマに70名定員で募集をした交流会でしたが、定員を超える方からの申し込みをいただき、盛会に終えることができました。
会の中では、様々な事例が紹介されました。色や形に関係なく、日本酒をリユースびんに充填して販売されている「奏」プロジェクトやリユースびんも活用したクラフトビール「大阪渋谷麦酒」、リユースびん入り大和茶「と、わ」の活用事例など。
後半には、全参加者が大きな円になり、ステークホルダーミーティングを実施。酒造メーカー、製びんメーカー、びん商、P箱事業者、生協、有識者…、そして、私たち消費者も入り、みんなで話し合うというトライアルな取組を行いました。その中では、クラフトビールや小容量びんについても規格統一されたびんがあればいいのに、洗びんに使うエネルギーを再生可能エネルギーにしたい、など前向きな意見がたくさん出てきました。
もちろん、様々な課題も出ましたが、会場の70名から「びんリユースの可能性」をとても感じた時間でした。一方で、この「可能性」を実現するためには、それぞれのステークホルダーが真剣に実現に向かって取組むことが必要だと感じます。
他にも、リユースの輪企画「びん再利用・再資源化最前線 −収集・選別・洗浄の現場を知ろう」と題して、大阪市内でびんを洗浄している株式会社成尾屋さんと同じく大阪市内でびんのリユース・リサイクルに取り組んでいる株式会社蔦井商店さんの現場を見学させていただきました。こういった「手作業」の現場を見ると、リユースのシステムが如何に重要であり、なおかつ失うと再構築しづらいものかが実感できます。
Rびんプロジェクトが活動をはじめたのが1999年、私が活動に参加したのが2009年頃。その頃から劇的にリユースびんの認知が上がったということはありません。しかし、これからの社会では、きっとその価値に消費者が気づくと思いますし、気づいていただくために、新たなプロジェクトを若い人たちと一緒に真剣に作り上げていきたいと強く思います。
----------------------------- 事務局からのお知らせ------------------------------
● 会議開催日程
◎ 運営委員会 : 2024年7月26日(金) 19:30〜21:00・ ZOOM会議
※ ニュースはご参加、お問合せをいただいた皆さまに BCC でお送りしています。ご不要の方はご連絡ください。
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容器包装の3Rを進める全国ネットワーク事務局
E-mail : reuse@citizens-i.org
URL : http://www.citizens-i.org/gomi0/
〒 102-0093 東京都千代田区平河町2-12-2 藤森ビル6B
市民運動全国センター内
TEL/03-3234-3844 FAX/03-3263-9463
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