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2013年8月8日開催
デプス・インタビュー生活意識調査報告会
2013年8月8日、3R全国ネットが専門家に委託して実施した「2R推進強化のための生活意識調査」の結果について概要を報告し、京都府立大学の山川先生からコメントを頂きました。総勢40名弱の参加がありました。
■テーマ
『現状の生活者のごみ意識や実態を明らかに!- デプス・インタビュー調査報告』
【日 時】 2013年8月8日(木)14:00〜16:30
【場 所】 飯田橋セントラルプラザ 17F(教室T・U)
■はじめに、デプス・インタビューに立ち会った庄司運営委員より、今回の企画趣旨とインタビューの結果概要を報告しました。ポイントは以下のとおりです。
・デプス・インタビューは、マーケティングではよく使われる手法である。
・今回の調査は、改正市民案を広め、2Rをよりいっそう推進する上で、どのような表現やアプローチをすればよいか、ヒントを得るために実施した。
・予算の制約により、調査対象者を8名に押さえる必要から対象を女性に限定し、東京周辺でごみのリサイクル等の取組みに積極的な地域と平均的な地域のそれぞれから若年・独身、子育中、子育て一段落の各層から特定の偏りが生じない方法で抽出して行った。本来であればもっと大勢を対象に行われるべきものであり、そのためには国などが大規模に行うべきものと言える。
・今回の調査結果を活かして、来年度はWEBサイトでの大人数でのアンケートも検討している。
・インタビュー結果を取りまとめた項目は以下のとおり。今後、分析を加え、改正市民案二次案への反映について検討する予定である。
「普段の生活状況とごみ環境問題への関心度」「「3R推進」「2R推進」の認知理解状況」「買い物時のゴミ環境問題意識と行動」「ごみ出し時のごみ環境問題意識と行動について」「自分自身のごみ環境意識と行動について(総括)」「「2R推進」についての評価と受容性」「改正市民案や2R推進運動の評価」「2R推進」のアピール方法と情報特性
■続いて、京都府立大学の山川先生から、デプス・インタビューへのコメントと3R行動への心理分析について、お話しいただきました。ポイントは以下のとおりです。
(デプスインタビューへのコメント)
・政府の調査では、「3R」の意味を知っているのは約3割。「8人中1〜2名が認知している」というインタビュー結果の考察には注意が必要。ただし政府調査の回答者が実はわかっていないという可能性もある。
・「リデュース」の認知度が特に低いが、「リデュース」の中身が様々(長寿命、使い切る、残さない、資源が少ない、負荷が少ない、足る等々)で、日本語として定着していないためではないか。2R、3Rに加えて、リデュースに代わる市民になじむ言葉を考えることも必要ではないか。
・インタビュー対象者の意識が変わったのは、世間や子どもの指摘など、外部から来ているものが多い。
(3R行動の心理分析)
・名古屋大学廣瀬教授の環境配慮行動要因モデルによれば、「環境意識」はあるが「環境配慮行動」に結びつかないという場合には「実行可能性、負担感、規範感」が大事になる。
・とくにリサイクル(分別)行動には「規範感」が効果あったが、2Rにはあまり効かないかも知れない。
・英国政府が掲げる行動変容のフレームワークでは、「簡単にする」「適切なシグナル」「巻き込む」「例で示す」ことがポイントになっている。
・2Rを広め、いまの習慣の変容を求めるためには、このようなパッケージの検討が必要ではないか。
(文責/3R全国ネット事務局)
■デプス・インタビューの調査結果はまだ生データの段階です。3R全国ネットでは、今後、別途委託しているデプス・インタビューのテキスト解析と合わせてこの調査内容を分析し、改正市民案のレベルアップ及び3R全国ネットの運動に活かす計画です。